2010.06.03
5月16日実施の改正ダイヤだが、7月の成田スカイアクセス開業までの繋ぎのものなのか、珍列車がとても多いダイヤというのが個人的な印象である。今回の記事で取り上げる1530Hもその1本で、佐倉方面から三崎口までのロングラン列車となっている。

京急600形 608編成
2010.5.31/実籾〜八千代台
- [平日]1530H 快速三崎口行
- 始発:宗吾参道---- → 終着:三崎口1813
- ダイヤ:2010.5.16改正
- 備考:佐倉まで回送、押上から特急
京成線高砂以東の上り列車の行先というのは、上野・高砂・西馬込・羽田空港でほぼ全てで、これまでのダイヤにおいても京急蒲田以南まで直通する定期営業列車というのは2002年10月のダイヤ改正で設定された三崎口行以外には存在していなかった。この2002年10月のダイヤ改正のとき、私は駅の時刻表に1本のみながら現れた「三」の文字(三崎口行の凡例文字)に狂喜乱舞したものだが、まさかこの三崎口行が再び佐倉方面で見られるとは、である。
2002年10月のダイヤでは都営車の運用であったが、今回は京急車の運用である。もちろん、京急車の快速三崎口行は史上初めての設定となっている。営業運転は佐倉からだが、列車としては宗吾基地一時出入庫後の宗吾参道始発であり、佐倉で快速に種別変更の形態をとる。
◆ ◆ ◆
珍列車という話題を多数取り上げておきながらこう言うのも何だが、珍列車の多いダイヤはあまり良いものではないと思っている。確かに趣味的には楽しいが、旅客にとっては普段見慣れた行先とは違ったよく分からない行先であったり、車両運用の都合で旅客の流動を無視した列車であったりすることが多い。本来は珍列車なんてのは無いほうがよいのである。
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