2010.06.10
2010年5月のダイヤ改正で京急から「急行」が消え、そして今度の7月のダイヤ改正で京成からも「急行」が消える。そんな「急行」に惜別の情をもって、しばらく「急行」の珍列車を取り上げてみたいと思う。

都営5300形 5318編成
2010.5.8/立 石
- [土休日]1621Tb 急行高 砂行
- 始発:西馬込1645 → 終着:高 砂1736
- ダイヤ:2006.12.10改正
- 備考:ー
押上線の下り急行は、急行が京成本線から消えた2002年10月のダイヤ改正以来、平日の夕方夜間に北総線に直通する列車を除くと、京急線のSH快特から繋がる列車のうち2本に1本が京成線内急行運転とされ、40分毎での運転となっているのは周知の事実である。今回取り上げる1621Tbはこの系統の変わり種で、1653H(急行青砥行)の40分後に設定されていた西馬込始発の急行である。西馬込始発ということもあって都営車の運用で、京成線内で見られる都営車唯一の急行高砂行となっていた。
列車自体は、2004年10月のダイヤ改正で登場した1623Tb(急行青砥行)を高砂まで延長したものとなっており、それ以前は普通として運転されていた。つまり、2004年10月のダイヤ改正で急行に格上げされている。その要因だが、前を走る1565H(普通高砂行、現1581H)が同改正にて押上で(飛)快特を待避するようになり、押上線内の走行時刻が約5分繰り下がったためと推察され、その5分後を走る1623Tb(→1621Tb)を速達列車にしてもよかろうという判断があったのではないかと思われる。しかしながら、高砂行となった2006年10月の時点で1621Tbは青砥にて約3分停車しており、上野からやってくる快特に4分で接続することも加えると、急行運転をする意味はほとんどなかったのではないかと思う。
この1621Tbだが、先刻5月のダイヤ改正にて京成車の運用に振替えられる形で一足先に消滅している。
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