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エトセトラ

2011.01.23

長野電鉄では、2月13日にダイヤ改正を行なう。新型特急車両2100系"スノーモンキー"(元JR東日本253系)導入に伴う運用変更と、利用実態に合わせた列車の減便が主な内容となっている。長野電鉄のダイヤ改正は2007年9月30日以来、約3年半ぶり。今回はプレスリリースを元に、このダイヤ改正について深く考察してみたい。

まずは、プレスリリースより今回のダイヤ改正における改正点を拾ってみよう。以下、2007年9月30日におけるダイヤを「現行ダイヤ」、2011年2月13日におけるダイヤを「改正ダイヤ」などと記すことにする。

  • 長野新幹線「あさま」との接続改善
  • 長野新幹線の長野駅上り始発列車「あさま500号」に接続
    須坂〜長野間の上り初電である202列車を約11分繰上げて運転することで対応している。
  • 土休日ダイヤの廃止
    現行ダイヤにおいて土休日運休の運用が1本(503 〜 506 〜 202)だけ存在していたが、これが廃止となるため、結果的に全日において同一の列車本数になる。なお、ダイヤそのものは既に全日で同一の内容(上記運用はあくまでも運休の扱い)となっていることから、厳密には「土休日ダイヤ」は存在しないことになっているが、プレスリリースにおいてこのような表現が見られるのは、わかりやすさを優先したためであろう。
  • B特急の停車駅変更
    A特急より停車駅の多いB特急だが、北須坂を通過とし、新たに朝陽に停車するようになる。なお、A特急の停車駅変更はない。また、B特急は旧山の内線区間(信州中野〜湯田中間)を普通列車として運転していたが、この区間においても特急運転を行なうようになる。これは2100系の営業運転開始に伴う運用変更(後述)が大きく関係している。
  • 減便の実施
    利用の実態に合わせて減便を行なう。具体的には(特急列車を含んだ本数を示す)、長野〜須坂間:9往復減、須坂〜信州中野間:下り5本・上り3本減、信州中野〜湯田中間:上り1本減となっている。信州中野〜湯田中間は列車の本数こそ変わらないが(上りの1本減は回送列車の設定に伴うもの)、B特急の特急運転化によって通過駅となる中野松川、信濃竹原、夜間瀬、上条の各駅はこれに加えて2本減となる。屋代線は須坂〜松代間:上り1本増、松代〜屋代間:1往復減となっている。前者は今回のダイヤ改正で唯一本数が増加した区間である。今回のダイヤ改正にて松代折返しの列車が2本(うち1本は回送)設定された。

以下、さらに詳しい考察を行なう。

特急車両(1000系"ゆけむり"・2100系"スノーモンキー")の運用について

今回のダイヤ改正、内容の1つとして新型特急車両2100系の運用開始に伴う特急車両の運用変更が盛り込まれていることから、特急車両の運用が大幅に変更となっている。特急車両の運用は以下のとおり。【 】内の運用番号は便宜的に付けたもの。

  • 【特1】須坂705○:1B2B3A6A7A10A3A11A14A14B15B18B19B22B23B回送566?:須坂2330?△
  • 【特2】須坂959○:4A5A8A9A12A13B16B17B20B21B24B:須坂2210△

【特1】が2100系、【特2】が1000系の運用となっている。列車番号を見ていただいて分かるように、両者とも(回送を除いて)特急列車のみの運用となっていることが特徴である。現行ダイヤにおいては特急車両である2000系が普通列車に充当されているが、その後継となる2100系はデッキのある本格的な特急車両ということで、頻繁に乗降のある普通列車への充当は見送られた。結果的に特急列車のみの充当となっており、これが前述したB特急信州中野〜湯田中間の特急運転化に繋がっている。また、1000系のB特急設定は初めてのこととなる(代走では実績あり)。

特急車両の運用は上記の2本のみであり、編成数(1000系2本、2100系2本)に対してかなり余裕のあるものとなっている。現行ダイヤでは、例えば1000系が検査などで運用から抜けると2000系の代走が見られたものだが、改正ダイヤでは余程のことがない限り代走は行なわれないものと思われる。なお、ダイヤ改正が2月13日であるのに対して2100系の運用開始は2月26日となっているが(改正日を2100系の運用開始に合わせなかった点については謎であるが)、この間は1000系で代走を行なうこととなろう23日まで2000系が代走を行なうことが長電から発表されている。残りの24日および25日は1000系の代走となろう。

前述のとおり、1000系、2100系ともに運用が1本ずつとなっているため、同一形式の特急車両が本線上で並ぶという光景は稀になりそうである。また、1000系の湯田中入線は1日に2回のみとなってしまう。同車には"ゆけむり"という愛称がありながら、湯田中・渋温泉郷の玄関口である湯田中駅で見られる機会が減ることは残念に思われる。

一般車両(3500系・8500系)の運用について

次に一般車両の運用を見てみよう。【 】内の運用番号は便宜的に付けたもの。運用番号に*が付いているものは湯田中への入線のあるもの、**が付いているものはそれかつ信州中野〜湯田中間でワンマン運転を行なう列車のある運用である。40番台の運用は屋代線。一部に推測を含む。

  • 【11】須坂525○:202 〜 507 〜 510 〜 517 〜 518? 〜 207:須坂1052△
  • 【12*】須坂530○:101 〜 302 〜 303 〜 306 〜 307 〜 102 〜 521 〜 524 〜 211 〜 212 〜 533 〜 536 〜 541 〜 544 〜 549 〜 552 〜 557 〜 560 〜 223:須坂2315△
  • 【13】信州中野538○:502 〜 509 〜 512 〜 205:須坂948△
  • 【14】須坂540?○:回送501 〜 504 〜 511 〜 514 〜 519 〜 522 〜 527 〜 530 〜 535 〜 538 〜 217:須坂1656△
  • 【15*】須坂600○:503 〜 506 〜 513 〜 520? 〜 525 〜 528 〜 531 〜 534 〜 103 〜 104 〜 219:須坂1926△
  • 【16**】信州中野623○:301 〜 304 〜 305 〜 308 〜 309 〜 310 〜 311 〜 312 〜 313 〜 314 〜 315 〜 316 〜 317 〜 318 〜 319 〜 320 〜 321 〜 322 〜 323 〜 326 〜 327 〜 330 〜 562?:須坂2225△
  • 【17】須坂624○:505 〜 508 〜 201:須坂843△
  • 【18*】須坂715○:204 〜 515 〜 516? 〜 523 〜 526 〜 529 〜 532 〜 537 〜 540 〜 105 〜 324 〜 325 〜 328 〜 329 〜 106:須坂2252△
  • 【19】須坂801○:206 〜 203:須坂913△
  • 【21】須坂1026○:208 〜 209 〜 210 〜 213 〜 214 〜 215:須坂1504△
  • 【22】須坂1432○:216 〜 539 〜 542 〜 547 〜 550 〜 221:須坂2040△
  • 【23】須坂1608○:218 〜 543 〜 546 〜 553 〜 556 〜 561:信州中野2230△
  • 【24*】須坂1647○:220 〜 545 〜 548 〜 555 〜 558 〜 107 〜 回送332:信州中野2340?△
  • 【25】須坂1751○:222 〜 551 〜 554 〜 559 〜 564 〜 229:須坂2343△
  • 【41】須坂550?○:回送401 〜 402 〜 407 〜 408 〜 411 〜 412 〜 414 〜 414 〜 415 〜 416 〜 417 〜 418 〜 421 〜 422 〜 425 〜 426 〜 429 〜 430:須坂2202△
  • 【42】須坂558○:403 〜 404 〜 409 〜 410:須坂950△
  • 【43】須坂634○:405 〜 406:須坂△809
  • 【46】須坂1533○:419 〜 420 〜 423 〜 424 〜 427 〜 428 〜 431 〜 432:須坂2242△

多分に推測を含むが、この運用表が正しいと仮定すると、運用に必要な編成数は、長野〜信州中野間のみを走る運用が5本、湯田中に乗入れる運用(信州中野〜湯田中間でワンマン運転を行なう列車がある運用を除く)が3本、信州中野〜湯田中間でワンマン運転を行なう列車のある運用または屋代線の運用が合わせて4本(長野線1本、屋代線3本)となっている。これに予備の編成を加えると、3500系N編成4本、3500系O編成4本、8500系6本の計14本で運用を回せるようになるため、現在休車となっている3500系N4編成が廃車となるほか、3600系が全廃となる可能性がある。

現在、長野電鉄に在籍している一般車両は3600系を除くと、3500系N編成、同O編成、8500系の3種類。これらは共通運用ではない。湯田中入線の有無や、信州中野〜湯田中間におけるワンマン運転などの条件を考慮すると、【12】【15】【18】が3500系N編成の運用、【16】【24】【41】【42】【43】【46】が同O編成の運用となる。残る【11】【13】【14】【17】【19】【21】【22】【23】【25】は湯田中への入線がない運用で、8500系の運用となる。

なお、長野電鉄では2011年度までに8500系をあと3編成導入するとしているが、湯田中に入線しない運用のみであれば現状の8500系6本だけで運用を回せる状態となっており、いよいよ湯田中への入線に対応した8500系が登場する可能性が高い。8500系のさらなる追加導入分で3500系の廃車が進むことは想像に難くないが、現時点で在籍している3500系が置換わった分だけ湯田中対応編成が必要になるためだ。

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長野電鉄2000系 A編成
2007.9.4/桐原〜信濃吉田

▲今改正で引退が決定している2000系
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長野電鉄3600系 L2編成
2007.7.16/信濃竹原〜夜間瀬

▲全廃の可能性が濃厚となっている3600系

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