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エトセトラ

2011.05.11

北総鉄道に2編成が在籍している7300形、および京成からのリース車両である7800形の状況を、行先・種別表示器のLED化を軸に確認してみよう。

7308編成
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北総7300形 7308編成
2011.1.3/立石〜青砥

▲京急線内の箱根駅伝対応で蒲田行として運転された7308編成

7308編成は、運行番号、行先・種別ともに3色が表示可能なLEDとなっている。行先・種別表示器のLED化改造は2009年2月のできごとで、7300形・7800形の中では早い段階でLED化された編成である。長い間、7300形・7800形で唯一のLED化改造車となっていたが、後述の2編成がフルカラーでのLED化となったため、今度は逆に7300形・7800形で唯一の3色LED車となってしまった。京成3700形では初期に行先・種別のLED化改造を行なった編成よりフルカラーLEDへの交換がスタートしているが、7308編成がフルカラーLEDとなる日はくるのだろうか。

7318編成
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北総7300形 7318編成
2011.3.11/大 町

▲最近まで方向幕式だったが、フルカラーLEDとなった7318編成

7318編成は、運行番号はオレンジ色のLED、行先は白色LED、種別はフルカラーLEDとなっている。行先・種別表示器は2011年3月にLEDとなった。運行番号表示器のLED化は7308編成とともにかなり早い時期に実施されていたが、行先・種別は7300形・7800形の中では最後まで幕式で残っていた編成だった。7318編成のLED化で7300形・7800形全編成のLED化が完了しただけでなく、姉妹車両である京成3700形を含めても全編成がLEDとなった。

ところで、京急線の2010年5月の京急線ダイヤ改正にて登場した「エアポート急行」と同年7月の京成線ダイヤ改正にて実施された押上線「急行」の「快速」化により、幕式のままとなっていた7318編成も両者に対応することとなったが、LED化により7300形の幕による「エアポート急行」および「快速」はあっさりと過去のものに、かつ短命なものとなった。それならば5月のダイヤ改正に合わせてLED化を実施すればよかったのにと思ってしまうのだが、「エアポート急行」と「快速」はあくまでも他社の都合によるものだったからなのか、はたまた予算の都合なのか、言わば二度手間となってしまった事情はよく分からないところ。

7808編成
D09567.jpg

北総7800形 7808編成
2011.3.11/大 町

▲昨年5月よりフルカラーLEDとなっている7808編成

7808編成は、運行番号はマグサイン式、行先は白色LED、種別はフルカラーLEDとなっている。行先・種別表示器のLED化改造は2010年5月に実施された。車両はいちおう京成のものということなのか、LED化は上記の7318編成とは異なり、京成の宗吾車両基地で行なわれている。したがって、LED化に係る費用も京成持ちとなっているものと思われる。運行番号表示器がオリジナルであるマグサイン式のままとなっていることが特徴で、運行番号がマグサイン式+行先種別がフルカラーLEDとなっている例は3700形含めてもこの7808編成が唯一の例。

◆ ◆ ◆

備忘録を兼ねて簡単にまとめてみたが、7300形・7800形は2011年5月現在三者三様の状態を呈している。

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