2012.03.27
年度末ということで、2011年度の車両の動きをみてみよう。
京成電鉄
- 廃 車 -
AE-128-AE-127-AE-126-AE-125-AE-124-AE-123-AE-122-AE-121
今年度の京成における車両の動きはAE100形AE-128編成の廃車のみであった。除籍は12月頃だった模様。今年度、AE100形にとってはまさに受難の年度となった。東日本大震災の影響で特急「シティライナー」の運行が大幅に制限され、9月までの震災臨時ダイヤにおいては特急「シティライナー」は全便運休、車庫でひたすら留置される日々が続いた。現在も特急「シティライナー」は朝と夕方の2往復のみの運行となっており、この点において京成線のダイヤは震災前に戻っていない。
そんな中、AE100形8両編成1本が廃車となった。これにより在籍するAE100形は8両編成3本となり、特急「シティライナー」が完全復活したとしてもその運行をAE100形だけで賄うのは不可能となっている。このため、京成電鉄としては元々乗客の多くない特急「シティライナー」をそもそも完全に復活させる気がないのではないかと勘ぐってしまうところだ。ただし、AE形の代走を許容するならば特急「シティライナー」の完全復活は可能であり、この点で、AE-128編成の廃車は震災前から計画されていたものなのか、震災の影響によるものなのかという疑問が残るところである。
新京成電鉄
昨年に続き、今年度も新京成の車両の動きをチェックしてみよう。
- 6連化 -
8805-6-8805-5-8805-4-8805-3-8805-2-8805-1
(↑8816-8815-8813-8811-8810-8809)
8806-6-8806-5-8806-4-8806-3-8806-2-8806-1
(↑8824-8823-8821-8819-8818-8817)
8807-6-8807-5-8807-4-8807-3-8807-2-8807-1
(↑8832-8831-8829-8827-8826-8825)
8808-6-8808-5-8808-4-8808-3-8808-2-8808-1
(↑8812-8814-8828-8822-8830-8820)
- 廃 車 -
8502-8004-8003-8002-8001-8501
新京成では今年度、8800形8両編成3本の6連化改造を行なった。8800形の6両編成が新たに登場するのは5年ぶりで、5年前の2006年の時と同様に8両編成3本が6両編成4本に組み換えられた。今年度に6連化の対象となったのは8816、8824、8832編成で、それぞれ6連化とともに改番されて8805、8806、8807編成となっている。この3編成は6両編成ながら京成線直通非対応となっており、外観では8800形オリジナルの茶帯のままとなっているのが特徴である。一方、前述3編成の中間車両を集めてつくった8808編成6両編成は京成線直通対応となっているが、これは8000形8502編成の代替としていることによる。これにより8502編成は廃車となっており、8000形の抵抗制御車は全廃となった。
一連の動きで車両の在籍数は6両が減車となっているが、編成の総数に変わりはない。このため、車両の所要運用数に変更は無いが、8両編成が減って6両編成が増えたことで一部の8両運用が6両運用に変更となっており、6両編成の京成線直通非対応車でも終日走ることのできる運用が登場している。
昨年9月の記事でも触れたが、鉄道趣味誌における関係者のインタビューにおいて8800形の2013年度までの全車6連化改造が明らかになっており、2012、13年度も同様の車両の動きがあるものと予想される。他方、2007年より実施されていた8000形のVVVFインバータ化改造は中断しており、8508と8516の2編成が界磁チョッパ制御のままとなっている。このことと8800形の6連化を踏まえると、今後2年間で実施されるであろう8800形の6連化改造で単純に6連化した6本に加えて6両編成2本が新たに捻出され、この2本で8508、8516編成を置き換えることが可能となっている。この時点で新京成の在籍車両は8900形を除いて全て6両編成となり、かつ全編成がVVVFインバータ制御となる。
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