2012.05.15
途中で種別が3回も変わる珍列車。

京成3050形 3051編成
2011.9.11/四ツ木〜立石
- [平日/土休日]510K 特急羽田空港行
- 始発:印西牧の原502 → 終着:羽田空港632
- ダイヤ:2010.7.17改正
- 備考:高砂まで普通、押上から急行、泉岳寺からエアポート急行
印西牧の原始発羽田空港行の510Kが珍列車となっている。特急として運転される京成線高砂〜押上間が京成車で今のところ見られる唯一の特急羽田空港行となっているほか、高砂と押上、泉岳寺という事業者境界毎に種別を計3回も変更するのが珍列車である所以である。前述のように京成線内は特急であるが、北総線内は普通、都営浅草線内は急行、京急線内はエアポート急行として運転される。他の列車においても境界駅で種別が変わる例は多数あるが、北総線〜京成線のほとんどが「普通」で直通するほか、都営浅草線が絡む直通運転では浅草線内から直通先の種別で運転するのが基本となっているため、境界駅ごとに3回も種別が変わる列車というのはこの510Kと平日546T、2270H、土休日530Tぐらいしかない。
元々は北総車あるいは都営車で運転されていた列車であったが、成田スカイアクセス線開業に伴う2010年7月ダイヤ改正で京成車の運用へと変わって510Kとなった。京成線内を特急として走るのも京成車の運用になる前から続いており、これは2001年9月ダイヤ改正からとなっている(それ以前は押上まで普通として運転)。事業者境界毎に3回の種別変更をするようになったのは最近で、京急線にてエアポート急行が新設された2010年5月ダイヤ改正からである。基本的には直通先の種別で列車の運行をしていた都営浅草線だが、浅草線における飛行機マークは線内に通過駅のある列車に付するという解釈があるため、京急線内にエアポート急行が登場しても浅草線にエアポート急行の種別を設定することはしなかった。浅草線の品川方面行で京急線内をエアポート急行として運転する列車は浅草線内を飛行機マークのない急行として運転することになり、泉岳寺で種別の変更を行なうようにしたためである。
当列車は印西牧の原〜高砂間の上り初電であり、印西牧の原駅の2番線で夜を明かした車両が充当される。前日の2205Kb(平日)または2207Kb(土休日)から流れる。また、運番が示すようにSA運用であり、基本的には3050形が使用される。
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