KSWeb

鉄道やバスなど、公共交通に関するディープな話題をお届けしています。

etc...

エトセトラ

2012.05.05

・・・"看板車"と言っても、看板娘のような電車ではない。方向幕を装備していないなどの理由で、文字通り看板を掲げた車両のことである。方向幕が普及する前は当たり前のように走っていたが、今はもう風前の灯となっており、特に大手私鉄においては、今まで細々と走り続けてきたものが、最近になって消滅になっている例が相次いでいる。今回はこの看板車にスポットを当ててみよう。

D03203.jpg

阪急3000系 3068編成
2009.8.31/甲東園

▲方向板を使用する今津線の3000系

阪急今津線である。今津線は西宮北口で運行系統が分断されているが、そのうち西宮北口〜宝塚の通称今津北線で3000系の看板車が走っていた。阪急では他にも伊丹線、箕面線でも看板車が走っているが、ここ今津線のものは伊丹、箕面両線で使用しているような単純な1枚ものの方向板ではなく、いわゆる"めくり板"と呼ばれる複数の運行系統に対応したものを使用しているのが特徴であった。西宮北口〜宝塚間を往復するだけの今津線で複数の行先とは、と思われるかもしれないが、上の写真の「宝塚〜西宮北口」のほかに「仁川〜西宮北口」が収録されており、阪神競馬開催時などに運転される仁川折返しの臨時列車に必要だったのである。

D03210.jpg

阪急3000系 3058編成
2009.8.31/甲東園

▲最後の今津線看板車となった3058編成

今津北線を舞台にした映画「阪急電車 〜片道15分の奇跡〜」(有川浩原作)では、撮影で3058編成が主に使用されたとのことで看板車が象徴的に登場しているが、9000系増備による玉突きの車両転属で、2011年9月をもって今津線は全て方向幕を装備している車両での運行となっている。

関連記事

大手私鉄の看板車 6 - 名鉄7700系

大手私鉄の看板車、その6は舞台を中京に移してみよう。中京地区の大手私鉄といえば、言わずもがな名鉄である。2010年に引退した7700系である。7700形は名鉄では行先方向幕等を装備しない最後の...

大手私鉄の看板車 6 - 名鉄7700系
大手私鉄の看板車 5 - 京阪2600系「おりひめ」「ひこぼし」

前回の記事で京阪特急の鳩の特急マークを取り上げたが、京阪と言えば"副標識"を見逃すわけには行くまい。京阪の副標識、公式Webサイト等ではヘッドマークと称しているように、一般的な鉄道事業者の...

大手私鉄の看板車 5 - 京阪2600系「おりひめ」「ひこぼし」
大手私鉄の看板車 4 - 京阪8000系8531編成 京阪特急

有料特急を走らせていない事業者で、京阪ほど特急のブランドにこだわっているものもないだろう。京阪特急と言えば、やはり鳩の特急ヘッドマークであろう。1950年代に公募によってデザインされたという鳩の...

大手私鉄の看板車 4 - 京阪8000系8531編成 京阪特急
大手私鉄の看板車 3 - 阪神2000系 高校野球特急板

阪神電車、春夏の風物詩。"看板車"というとちょっとズレるかもしれないが、高校野球の特急板を掲げて走る阪神2000系である。高校野球と言えば甲子園、甲子園と言えば阪神電車というわけで、春の...

大手私鉄の看板車 3 - 阪神2000系 高校野球特急板
大手私鉄の看板車 2 - 阪神5311形

大手私鉄の看板車、その2は阪神5311形である。阪神電車では2010年10月まで5311形が行先の表示に看板を使用して走っていた。先に紹介した阪急電車とは違ってこちらは本線で看板を堂々と掲げて...

大手私鉄の看板車 2 - 阪神5311形

阪急タグはありません