2012.12.18
大手私鉄の看板車、その7。引き続き名鉄は築港線を走る5000系を取り上げよう。

名鉄5000系 5007編成
2012.3.24/大江〜東名古屋港
名鉄5000系はLED式の行先表示を装備している車両だが、築港線を走る際には「大江〜東名古屋港」の系統板を掲出して走っている。どういうわけか、方向幕に築港線用の行先表示を入れないのが名鉄の伝統(?)になっており、築港線の運用が5000系になる前に走っていた6000系や3100系なども行先部分は無表示、系統板を掲出して走っていた。
名鉄の系統板と言えば、正面貫通扉の下部にドーンと掲出するイメージだが、正面から貫通扉が無くなった6500系以降も、正面向かって左側の乗務員室内に系統板掛けがあり、築港線を走る5000系も同様の方式で系統板を掲出している。最近の車両においても、名鉄の伝統とも言える系統板の掲出が考慮されているのはちょっと嬉しい。
そんな名鉄築港線だが、終着駅を方向幕に入れてもらえず、列車の運行も朝と夕〜夜間のみなので、もしかしたら名鉄から放置されているのではと思いきや、2009年には大江駅の築港線用ホームを延長して2両から4両での運転になるなど、決して見捨てられていないことが分かる。また、名鉄では新型車両の搬入を、築港線唯一の中間駅であり名古屋臨海鉄道との接続駅である名電築港(旅客営業はしていない)で実施しており、また同駅にて廃止車両の解体をも実施している点を踏まえると、築港線はわずか1.5kmしかない路線ではあるけれど、名鉄における最重要路線の1つと言えるだろう。
- ツイート
- #
- 名鉄
- タグはありません
関連記事
大手私鉄の看板車 8 - 京成3500形
関東の大手私鉄では唯一残存する看板車? 京成3500形である。京成の通勤形車両で他社には見られない独特なものと言えば、正面貫通扉の種別表示であろうと思う。現在では幕式あるいはLED式の表示が...
大手私鉄の看板車 6 - 名鉄7700系
大手私鉄の看板車、その6は舞台を中京に移してみよう。中京地区の大手私鉄といえば、言わずもがな名鉄である。2010年に引退した7700系である。7700形は名鉄では行先方向幕等を装備しない最後の...
大手私鉄の看板車 5 - 京阪2600系「おりひめ」「ひこぼし」
前回の記事で京阪特急の鳩の特急マークを取り上げたが、京阪と言えば"副標識"を見逃すわけには行くまい。京阪の副標識、公式Webサイト等ではヘッドマークと称しているように、一般的な鉄道事業者の...
大手私鉄の看板車 4 - 京阪8000系8531編成 京阪特急
有料特急を走らせていない事業者で、京阪ほど特急のブランドにこだわっているものもないだろう。京阪特急と言えば、やはり鳩の特急ヘッドマークであろう。1950年代に公募によってデザインされたという鳩の...
大手私鉄の看板車 3 - 阪神2000系 高校野球特急板
阪神電車、春夏の風物詩。"看板車"というとちょっとズレるかもしれないが、高校野球の特急板を掲げて走る阪神2000系である。高校野球と言えば甲子園、甲子園と言えば阪神電車というわけで、春の...
最新記事
京葉線 幕張豊砂駅で勝手にE231系・209系撮影会
3月18日に開業した京葉線幕張豊砂駅。先日、訪れる機会があったのでレポートしてみたいと思う。幕張豊砂駅の最遅レビュー。京葉線新習志野~海浜幕張間に開業した幕張豊砂駅。駅は幕張新都心の西側、千葉市...
都営5300形 四直各線を走り回った日々 その2
都営5300形の活躍を振り返る。その2。都営5300形の2月23日の営業運転終了から早くも半年。本稿では、そんな5300形の長年の功績を讃えて同車が走り回った日々を簡単に振り返ってみたい。第2回...
東洋バス路線図 2023年9月1日版
当Webサイトでは、2022年10月の「東洋バス路線図 2022年10月1日版」と題する記事にて東洋バスの路線図を公開していたところであるが、約11ヶ月ぶりに改訂版を発行する。東洋バスでは9月...
京急1000形1001編成 6年半ぶりの直通運用
京急1000形、1001編成が6年半ぶりに直通運転に復帰。2002年4月に営業開始した京急1000形。導入開始から21年を経て今なお製造が続けられ、先ごろには今年度導入の22次車となる1500...
京急線 普通列車の走り方の変化
京急線の普通列車の走り方を見る。京急線で2022年11月26日に実施されたダイヤ改正。日中時間帯の運行パターンの刷新は、京急自ら「23年ぶりの大幅ダイヤ改正」と表現するほど大きなものであった...