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エトセトラ

2015.07.19

成田スカイアクセス線開業5周年オメデトウ、というわけで、3050形の珍列車を取り上げてみよう。

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京成3050形 3056編成
2015.7.17/公津の杜

▲2014年11月ダイヤ改正で登場した3050形の普通成田空港行
  • [平日]505K 普通成田空港
  • 始発:宗吾参道550 → 終着:成田空港605
  • ダイヤ:2014.11.8改正
  • 備考:-
  • [土休日]511K 普通成田空港
  • 始発:宗吾参道550 → 終着:成田空港605
  • ダイヤ:2014.11.8改正
  • 備考:-

平日505K・土休日511Kは、2014年11月ダイヤ改正で登場した宗吾参道始発成田空港行の普通列車である。同改正では、改正内容の1つとして近年台頭してきたLCC(格安航空会社)による早朝フライトへの対応が盛り込まれており、早朝および深夜帯に成田空港行の増発が実施された。早朝においては3本の成田空港行が新たに設定され、当列車はそのうちの1本となっている。ただし、他の2本(585Kおよび501レ(土休日は5A27および505レ))が出庫時間を早めて対応した純増の列車に対し、当列車はもともとアクセス特急への送り込みとしていたものを営業列車化したお手軽増発の列車である。

8両編成の普通成田空港行というのも珍列車な要素だが、アクセス特急への回送列車を営業化したものということで、3050形の運用となっていることが特筆される。3050形は、もはや当たり前のように本線運用に充当されて京成本線で散々営業運転を行なってきたが、本来の仕事であるアクセス運用として高砂以東の京成本線で営業運転を行なうのは当列車が初めての事例となる。以前に紹介した京成本線を走るSA運用の回送列車の記事では、3050形は京成本線では営業運転をしないという意志があるのではないかと勘ぐったが、3050形も今やこれだけ京成本線を走っているという実績からか、はたまた京成本線の末端部分だから許される例外か、ダイヤの都合上こうせざるを得なかったのか、様々な事情はあれども、早朝のLCC利用というこれまでの成田空港アクセスには無かったカテゴリーに対して柔軟に対応したという点については評価されるところだと思う。

この列車は宗吾参道〜成田(〜駒井野信号所)間で京成津田沼始発芝山千代田行511レ(土休日533レ)の続行となることで、京成津田沼以東では従来の成田空港行初電よりも早く成田空港へ到達することが可能となった。一方、京成津田沼より西は以前のままであり、都心方面からの早朝LCC利用といった需要に対してはまだ課題として残されている部分であろう。

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