タイ国鉄の旅 6 - やばすぎるローカル線 メークロン線の旅
2016.02.17
バーンレーム駅に着いてきっぷを買っていると、折返し9時05分発メークロン行の列車がやってきた。だいぶヘロヘロな線路の上をTHN系ディーゼルカーが車体を盛大に揺らしながらこちらに向かって走ってくる。これはやばい。はたして保線という概念はあるのだろうか。バラストはどこかに流されてすでに無い。
タイ国鉄 メークロン線の様子
2015.2.13/บ้านแหลม
タイ国鉄 メークロン線のTHN系ディーゼルカー
2015.2.13/บ้านแหลม
以前の記事でも何度か触れているとおり、メークロン線のメークロン側バーンレーム〜メークロン間は1日3往復のみの運行となっている。単純に乗客が少ないから列車の本数が少ないのかと思っていたのだが(実際に少ないのだが)、どうやらそうでもないらしい。むしろ乗客が多かろうが少なかろうが、3往復がこの区間の限度のようなのである。その理由は次の通り。
- 列車交換設備のない単線で、全線が1つの閉塞となっている(全線で2本の列車を同時に運転できない)。
- 線路の状態が悪すぎて列車のスピードが出せない。
実は、少し前まで列車の運行は1日4往復あったそうなのだ。ところが、線路の状態が悪すぎてスピードが出せず、ダイヤ通りの運転ができていなかったらしい。なんせ全線で1閉塞なもんだから、1つの列車が遅れれば折返しの列車にも影響し、遅延は雪だるま式に増えてしまう。1日に3往復という運行は、このような実態を反映してダイヤ通りに走れるようにしたダイヤということである。バーンレーム〜メークロン間のたかだか約30kmを各駅停車とはいえ1時間40〜45分もかけて走るのだから、どれだけどいひーな状況なのかおわかりになっていただけよう。
車両は前述のとおりTHN系のディーゼルカーが使用されている。マハーチャイ側では3両編成だったが、こちらは2両編成。いずれもエアコンなしの3等車である。他線区とは一切線路の接続のないメークロン線のメークロン側には2連2本のTHN系気動車が閉じ込められており、適宜車両交換を行いながら運行している模様。車両交換はバーンレーム駅に設けられている短い側線を使って行われている。
◆ ◆ ◆
9時5分、列車は概ね定刻通りに発車。乗客は地元の人がちらほらといった程度で、ガラガラである。列車はのんびりと加速した後、すぐさま惰性走行に移行。沿道を走るスクーターにすらあっさりと追い抜かれる有り様なので、せいぜい30km/h出てるかどうかという感じ。車両は上下左右、あらゆる方向にとにかく揺れまくり! こんな状態でも走るだけなら走れてしまうんだから、鉄道ってタフな乗り物だよなあと逆に感心してしまう。メークロン線メークロン側の車窓は単調で、特にこれといったものもないので、メークロンまでの1時間40分はやばすぎる線路状態と列車の激しすぎる揺れにひたすら耐えるのみ。しかしこれはこれで超楽しいぞ。
タイ国鉄 メークロン線の車窓
2015.2.13/**
タイ国鉄メークロン線 列車内の様子
2015.2.13/**
何駅目かに停車して、発車しようとした時だったか、我々の乗っている車両が白い煙をあげながらエンストしてしまった。すぐさま職員が復旧しようとするも、ぜんぜんダメ。おいおいこんな何もないところで運転打ち切りかよと不安がよぎったが、もう1両の方のエンジンはちゃんと動いていたので、結局"キハ+キサハ"状態で運行再開となった。それでも列車の遅れは特に発生しなかったし、どうせハナからスピードも出しやしないので、なんだったら最初からその状態の方がお財布にも環境にもやさしいんでないかい。
途中の小駅からの利用もちらほら見られ、ガラガラだった車内もメークロンに近づくにつれて座席が少しずつ埋まってきた。1日3往復の運行では乗客もそんなに多くないだろうと思っていたので、意外な姿であった。そして列車はいよいよメークロン線最大の山場に突入する・・・!
関連記事
2016.03.10
タイ国鉄の旅 7 - メークロン線 メークロンの線路市場
バーンレーム駅からのんびりと列車に揺られること1時間40分、列車はまもなくメークロン駅に到着する。メークロン駅手前の数百メートルがメークロン線の最大の山場・・・! 列車が市場の中を通過するのだ...
2016.01.26
タイ国鉄の旅 5 - マハーチャイ駅からバーンレーム駅へ
タイ国鉄メークロン線その3。メークロン線のマハーチャイ〜バーンレーム間は大きな川によって線路が分断されており、この区間は徒歩と渡船にて連絡を行う。メークロン側にて乗る予定なのはバーンレーム駅...
2016.01.03
タイ国鉄の旅 4 - マハーチャイ線の通勤列車
前回に引き続き、メークロン線に乗る。まずはマハーチャイ線区間のマハーチャイまで向かう。車両はTHN系と呼ばれる日本製のディーゼルカー。前面の表情や側面のコルゲートなど、日本で走っていてもあまり...
2015.12.10
タイ国鉄の旅 3 - 早朝のバンコク=ウォンウィエン・ヤイ駅
タイ国鉄その3。前回、前々回は華やかな本線系の様子を取り上げたが、それとは別にメークロン線というローカル線に乗ってきたので、こちらもご紹介しよう。タイ国鉄メークロン線は、バンコクとメークロンを...
2015.10.18
タイ国鉄の旅 2 - 特急"スプリンター"9レに乗る
タイ国鉄の旅、前回はフワランポーン駅の様子を紹介したが、フワランポーン駅に来たのは他でもない、列車に乗るためである。アユタヤ王朝の遺跡群で有名な、古都アユタヤへ向かう。ボロの客車列車に後ろ髪を...
最新記事
2026.05.05
京成線 市川真間駅が「市川ママ駅」になる(2026年)
市川真間駅が「市川ママ駅」になる。京成電鉄と京成バス千葉ウエストでは、4月下旬より市川真間駅と同バス停において「市川ママ駅」特別装飾を実施している。駅名の読みが「いちかわまま」であることに...
2026.04.30
京成3000形・8800形 「松戸線開業1周年記念」ヘッドマーク
松戸線開業1周年。京成電鉄では、4月1日より「松戸線開業1周年記念」ヘッドマークの掲出を行った。4月1日に松戸線が京成の路線として開業してから1周年を迎えたことを記念して実施している「松戸線開業...
2026.04.25
芝山鉄道 3600形3668編成が登場
3600形3668編成が芝鉄車になる。芝山鉄道3500形3540編成の引退に伴い、3代目となる芝鉄車がお目見えしている。新たに芝鉄車として京成よりリースされたのは、3600形で唯一のVVVF...
2026.04.20
Osaka Metro御堂筋線 シン・シャンデリアコレクション 番外編 - 森ノ宮駅の旧シャンデリアたち
Osaka Metro御堂筋線の新たなシャンデリアコレクション。番外編。大阪都心を南北に縦断するOsaka Metro御堂筋線では、特に最初期に開通した梅田〜心斎橋の各駅において大阪を走る初めて...
2026.04.15
京成グループ 車両の動き(2025年度)
京成グループにおける2025年度の車両の動きをまとめてみよう。車両の新造については、2024年度にデビューを飾った新型車両3200形を6両編成2本、12両導入した。3208編成が日本車両製である...
- 京成
- タグはありません









