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2016.02.28

京成AE100形、ついに終焉へ。

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京成AE100形 AE-138編成
2016.2.21/実籾〜八千代台

▲引退記念のヘッドマークを掲出して運転されるAE-138編成
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京成AE100形 旧スカイライナーロゴ
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▲5年ぶりに復活したAE100形のスカイライナーロゴ

2月21・28日、特急「スカイライナー」や「シティライナー」で使用されてきた京成AE100形のさよなら運転が実施された。さよなら運転は京成トラベルツアー主催の「さよならAE100形記念ツアー」として催行され、団体専用列車としての運転となった。編成は両日ともAE-138編成が使用されている。AE-138編成は塗装が剥がれるなどして見た目がボロボロとなっていたが、さよなら運転に合わせて化粧直しが実施されており、多少綺麗な姿での運転となった。さらに、両先頭車にヘッドマークが掲出されたほか、スカイライナーとして運行していた当時のロゴも復活し、さよなら運転に華を添えている。

さよなら運転の行路はツアー開催のプレスリリースにおいて上野始発宗吾車両基地着とだけ発表され、そのほかは当日のお楽しみということで詳細は伏せられていたが、実際には次のようであった。

  • 宗吾参道→(回送)→上野→小岩(28日は高砂)→八広→東成田(留置線)→成田→成田空港(アクセス特急専用ホーム)→宗吾参道

運行番号はAE39であった。これはもちろんThank youの意味が込められたものだろう。

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京成AE100形 AE-138編成
2016.2.28/八 広

▲まさかのまさかで押上線に入線、八広に進入するAE100形
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京成AE100形 AE-138編成
2016.2.28/成田空港

▲AE100形、成田空港駅の成田スカイアクセス線専用ホームに現わる

列車は上野9時1分発ということで、臨時シティライナーのスジで京成本線を下ってくると思いきや、小岩(28日は高砂)でUターン、そのままなんと押上線の八広まで入線。AE100形は都営フェスタにおける車両展示のために過去に2度ほど押上線に自走で足を踏み入れているが、日中における押上線入線は初めてのこととなった。営業運転での押上線入線ももちろん初めての出来事である。さらに東成田では営業で使用されていない留置線側のホームに入線、成田空港では通常ではAE100形が入線しない成田スカイアクセス線のアクセス特急専用ホームとなっている1番線を発着するなど盛りだくさんな内容となった。往年のAE100形の活躍を偲ぶだけでなく、最初で最後の押上線での営業運転を行なってしまうなど、記憶に残るさよなら運転となったことは間違いないと思われる。

なお、さよなら運転に使用されなかった方のAE-168編成だが、1月30日の臨時シティライナー充当をもって営業運転を離脱、廃車となって残念ながらそのまま解体されてしまっている。ただし、AE-161号車だけは解体を免れて1両丸々残されているということで、他の事業者等への譲渡があるのか、はたまた先代AE形のように宗吾車両基地で保存されるのか、同車の動きが注目されるところ。

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