2017.02.12
リスボンを走るケーブルカー、ビッカ線に続いてグロリア線をば。
リスボンの中心に位置するレスタウラドーレス広場の脇から、丘の上のバイロ・アルト地区へとあがっていくのがグロリア線のケーブルカーである。ちょうどポルトガル鉄道のロシオ駅の北側を走る格好で、同鉄道のロシオトンネルの上を抜けてサン・ロケ教会の裏手あたりが終点となる。ビッカ線のケーブルカーほど狭い道を走るわけではないため、車両はビッカ線よりも大きめのサイズのものが使用されている。ビッカ線の車両が坂道に合わせて車体自体が斜めにつくられているのに対し、こちらのグロリア線は車体が水平になっているタイプ。その独特のスタイルはなかなかのキワモノ感がある。
小ぶりでかわいいビッカ線の車両と比べるとかわいげがないためか、観光客の姿はビッカ線よりまばらといった印象。ビッカ線のケーブルカーが完全に観光地化しているのに対して、こちらはよりゆったりと乗車を楽しむことができる雰囲気である。運賃はビッカ線と同じく1回の乗車で3.60ユーロだが、1日乗車券が使用できる。サンタ・ジュスタのリフトにも近いので、これらを組み合わせて散策するのも楽しいと思う。私はビッカ線→市電28番→サンタ・ジュスタのリフト→グロリア線というふうに乗り継いで、リスボンの個性的な乗りものを満喫したのであった。
このほか、ケーブルカーにはもう1つラヴラ線という路線があるが、こちらは乗る機会がなかった。
- 海外の鉄道
- ケーブルカー
関連記事
ポルトガル周遊の記 15 - リスボン市電あれこれ(車両篇)
ポルトガルの旅もそろそろ終盤である。これまでポルトガルにおける様々な公共交通をご紹介してきたが、満を持して(?)リスボンの路面電車を取り上げる。リスボン市電の存在を知ったのは、初めて海外に...
ポルトガル周遊の記 13 - リスボンのケーブルカー ビッカ線
リスボンを走るケーブルカー、ビッカ線に乗る。ケーブルカーというと山の中を走っていて、山麓から山の中のある程度のところまで運んでくれる楽ちんな乗りものという印象があるが、リスボンのケーブルカーは...
ポルトガル周遊の記 12 - リスボン市バスあれこれ
リスボンの公共交通あれこれ、地下鉄に続いては市バスを取り上げよう。リスボンの市バスはCarrisという公営企業体によって運営されている。車体は同じくCarrisによって運営されている路面電車と...
ポルトガル周遊の記 11 - アートな世界のリスボン地下鉄
ここからはポルトガルの首都リスボンの公共交通について取り上げていこうと思う。まずは地下鉄をば。リスボン地下鉄は2016年現在、4つの路線を運行している。以前の記事でご紹介したポルトメトロは...
ポルトガル周遊の記 10 - シントラ&ロカ岬へのバス
シントラからヨーロッパ大陸最西端のロカ岬へ向かう。シントラからロカ岬へは路線バスを利用する。以前の記事でも記したように、ロカ岬へ向かう路線バスがシントラ〜ロカ岬〜カスカイスというふうに走っている...
最新記事
北総7300形 臨時特急「ほくそう春まつり号」運転(2024年)
今年も春がやってきた。4月21日、北総鉄道が主催する「ほくそう春まつり」の開催に合わせて臨時特急「ほくそう春まつり号」が運転された。昨年、八千代台始発として5年ぶりに運転された当列車だが、今年は...
千葉シーサイドバス路線図 2024年4月1日版
当Webサイトでは、2023年3月の「千葉シーサイドバス路線図 2023年3月1日版」と題する記事にて千葉シーサイドバスの路線図を公開していたところであるが、約1年ぶりに改訂版を発行する。千葉...
京成グループ 車両の動き(2023年度)
京成グループにおける2023年度の車両の動きをまとめてみよう。まずは京成。ここ数年は列車無線のデジタル化に伴う予備車の存在や2度にわたる脱線事故の影響などでイレギュラーな車両の動きが続いていたが...
北総7500形 「北総1期線開業45周年記念」ヘッドマーク
北総線開業45周年記念。北総鉄道では、3月上旬より7500形おいて「北総1期線開業45周年記念」ヘッドマークの掲出を行っている。表題のとおり北総1期線(新鎌ヶ谷〜小室)の開業45周年を記念した...
タイ国鉄 フアランポーン駅の現在
クルンテープ・アピワット中央駅に続いて、かつての中央駅、フワランポーン駅も訪ねてみた。2023年1月にバンコクの中央駅の地位をクルンテープ・アピワット中央駅に譲ったフアランポーン駅。中央駅の移転...