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エトセトラ

2017.10.17

京成電鉄では、10月28日にダイヤ改正を行なう。今回のダイヤ改正について、京成電鉄と直通各社のプレスリリース、および10月16日より公式Webサイトなどで公開されている新しい時刻表などを参照しながら、今回のダイヤ改正における変更点を考察してみよう。

本稿では、2016年11月19日におけるダイヤを「現行ダイヤ」、2017年10月28日におけるダイヤを「新ダイヤ」などと記すことにする。

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京成AE形 AE1編成
2017.5.26/小室〜千葉ニュータウン中央

▲インバウンドの増加などにより、絶好調のスカイライナー。今回のダイヤ改正でも増発を実施
1.スカイライナーの増発

インバウンド(訪日する外国人旅行者)の増加により、絶好調のスカイライナー。今回のダイヤ改正でも増発が行なわれることになった。増発は日中時間帯の1往復分で、上野14時20分発成田空港行と成田空港13時18分発上野行を新設する。スカイライナーは2012年10月ダイヤ改正より14〜17時台で20分間隔での運行となっているが、今回の増発で20分間隔での運行が13〜17時台に拡大される。新ダイヤにおけるスカイライナーの運転本数は下り29本、上り30本で、2010年7月の成田スカイアクセス線開業時から2.5往復分の増。

2.上り最終アクセス特急の時刻繰下げ

今回のダイヤ改正では夜間時間帯の成田空港アクセスの増強が盛り込まれており、成田スカイアクセス線ならびに京成本線の成田空港発終電車の繰下げが実施されることになった。京成電鉄ではかねてより特に早朝時間帯の成田空港アクセスの充実を図ってきたが、今回のダイヤ改正では夜間時間帯にも本格的に切り込んだ格好である。

成田スカイアクセス線においては、現行ダイヤで成田空港22時49分発の上り最終アクセス特急を11分繰下げ、23時ちょうど発とする。成田空港最終到着便1)からの乗り継ぎに余裕を持たせる格好。これに合わせて行先を上野行から平日は金沢文庫行(2370H)、土休日は西馬込行(2358H)に変更。平日にアクセス特急金沢文庫行という変わり種列車がお目見えすることになった。

上り最終アクセス特急は行先が金沢文庫となることから京成車から京急車の運用に持ち替え(土休日の西馬込行も同じく)られ、合わせて成田空港22時48分着の下り最終アクセス特急も京急車の運用になる。これに伴い、下り最終アクセス特急は平日は三崎口発、土休日は羽田空港発に変更(いずれも京急線内快特)。夜間時間帯の京急車のアクセス特急が登場するということで京急車が上野に入線するのではという予想も飛んでいたが、これはきちんと回避されることとなった。現行ダイヤの上野21時40分発(土休日は21時44分発)の下り最終アクセス特急は快速高砂行に変更し、都営浅草線方面からやってくる下り最終アクセス特急成田空港行への接続列車とされる。

3.上り最終普通の高砂延長+快速化

夜間時間帯の成田空港アクセスの増強、京成本線では成田空港23時3分発普通京成津田沼行を高砂まで区間延長し、高砂24時10分着の快速として運転する(23A32)。現行ダイヤの平日2324、土休日2320を単純に高砂まで延ばした格好の列車で、6両編成での運転という点はそのまま。したがって、この列車は6両編成の快速となる。近年は減少傾向にあった6両編成の快速が、このほど夜間時間帯に1本新設されることになった。

23A32は終着の高砂で押上線の上り最終列車となる普通浅草橋行に接続。このため、普通浅草橋行も高砂始発化(従来は青砥始発)と運転時間の4分繰下げが行なわれる。

4.早朝時間帯に快速特急羽田空港行を増発

平日ダイヤの早朝時間帯に快速特急羽田空港行(582K)を1本新設する。現行ダイヤにおける5A22快速上野行を種別格上げ+行先変更した格好。従来の上り快速特急1番列車よりも30分ほど早い時間に走る快速特急を設定することで、早朝時間帯における都心方面や羽田空港への速達性を向上、およびオフピークの乗車促進を図る列車になっている。押上から先は現行678Kのスジに乗っかって、羽田空港国内線ターミナルに7時41分着。

これに関連して、成田→京成津田沼で各駅に停車する5A22の快速特急格上げの救済で成田5時41分発普通上野行(536)が合わせて新設される。これは現行ダイヤにおいて宗吾参道→京成津田沼で運転されている回送列車(534)を活用したもの。582Kとは京成津田沼で接続を行なう。

5.京成線そのほか

下り列車において、上野発→日暮里発にかかる時間が増大している2)。今回のダイヤ改正では、日暮里駅下りホームドア設置に伴う運転時分・停車時分の増加が盛り込まれている模様である。日暮里駅下りホームにおけるホームドアの使用開始は今年度内とされているが、それまで運転時分・停車時分の増加分は余裕時分として扱われるものとみられる。

2015年12月ダイヤ修正で5年ぶりに復活し、注目の的になっている京急車の京成本線乗入れの平日81H運行は今回もめでたく残存。それどころか、土休日ダイヤにも京成本線を走る京急車の運用が79H運行として新設されており、平日に加えて土休日も京急車が京成本線を走る姿を見られるようになる。新ダイヤの土休日79H運行は、浦賀7時57分発特急青砥行(779H)を佐倉まで延長した上、その折返しで佐倉〜西馬込を2往復。その後は宗吾車両基地にいったん入庫して佐倉19時14分発の快速西馬込行→普通青砥行→普通羽田空港行で京急線方面に戻るというもの。したがって、京急線内では浦賀始発特急佐倉行という列車が登場。特急佐倉行は約7年半ぶりの設定3)である(浦賀始発の列車では初めて)。余談ながら土休日79H運行は品川入庫で、これは翌日が平日ならば81H運行に流れるので、土休日ダイヤ→平日ダイヤの場合は同じ編成が2日連続で京成本線を走るということになる。

押上線を走る6両編成が復活。高砂6時35分発普通押上行、押上7時5分発普通高砂行の1往復(694K〜795K)。現行ダイヤの678Kが前述の582Kとして京成本線からの快速特急になるため、その救済列車としての設定である。

プレスリリースでは触れられていないものの4両編成の列車がさらに削減されており、現行ダイヤで平日の19〜22時台に千葉・千原線を走る4両編成のB51運行が運用まるごと消滅(6両編成化。土休日のB53運行も同じく)。これにより、4両編成は金町線の2本を除いて午前中のみの運用となる。合わせて4両編成の津田沼車庫での夜間留置は取り止めとなる見込み。

6.北総線関連

北総線ではダイヤ修正を実施する。京成線ダイヤ改正に伴う列車時刻の修正のほか、一部列車において運転時刻を調整して京成線の優等列車との乗継時間の短縮を図る。

印西牧の原〜印旛日本医大を走る回送列車の一部を営業列車とし、印旛日本医大に停車するアクセス特急との接続改善を行なう。回送からの種別変更で増発になるのは、現行ダイヤで平日2326Nと土休日831N、2324Tに相当する3本。

◆ ◆ ◆

以上、10月28日のダイヤ改正をざっくりと概観した。今回はダイヤ改正は何と言っても夜間時間帯の成田空港アクセスの増強であり、特に上り終電車の時刻繰下げは大英断に値しよう。そしてやはり珍列車と呼べるような列車も多数現れているので、それは別途紹介していくことにする。

※10/25少しだけ加筆

  • 1)成田空港22時20分に到着する、福岡空港20時35分出発のジェットスター514便。
  • 2)4分だったものが5分に。秒単位が切り捨てられている時刻表で見かけ上時刻が変わっていない列車があることから、実際には各列車40〜50秒の増とみられる。また、もとより日暮里での停車時分が多くとられているライナー系列車を除く。
  • 3)特急佐倉行は2013年10月に発生した成田駅の土砂流出災害の影響で一時的に見られたが、これは臨時ダイヤだったってことでノーカンで。

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