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エトセトラ

2017.11.23

祝・新鎌ヶ谷駅付近の下り線高架化!

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新京成8800形 8813編成
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▲高架化された下り線を走る新京成8800形。京成成田スカイアクセス線・北総線と並走する格好になる。奥に見える駅は北初富。車両の塗装もジェントルピンクになり、イモっぽいイメージからの飛躍を遂げている(?)
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新京成線 高架区間の眺め
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▲高架化された区間を先頭車両より眺める。見える駅は新鎌ヶ谷だが、新鎌ヶ谷の北初富方に渡り線が設置されており、高架化が完成した暁には新鎌ヶ谷で折返し運転ができるようになる見込み

千葉県が主体となり新京成電鉄、鎌ヶ谷市と連携して進められている新京成線くぬぎ山〜鎌ヶ谷大仏間の連続立体交差事業について、10月21日の始発列車より下り線が切り替えられ、高架化が実施された。合わせて、この区間に存在する北初富、新鎌ヶ谷、初富の3駅も下り線の新ホームの供用が開始されている。遅ればせながらこれら高架新ホームの様子をようやく見に行ったので、いくつか写真を掲載しよう。

北初富駅
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北初富駅 ホーム
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▲高架化した3駅の中では唯一の相対式ホームとなる北初富。上り線側も躯体工事を終えており、高架化完成時の姿がイメージできる状態

高架の新ホームは3駅の中では唯一の相対式。上下線が同時に施工されており、ホーム階については上り線側も躯体工事を終えて上屋もかけられた状態である。くぬぎ山方から走ってきた列車は北総線の高架をくぐった後、勾配を駆け上がって北初富駅に到着する。この勾配の関係で、駅そのものが新鎌ヶ谷方に約150mほど移動することになった。

高架化工事では当駅付近の用地取得が特に遅れて事業全体の足を引っ張っていた格好であったが、2014年2月に仮駅に移転すると工事は大きく進んで、今回ようやく下り線が高架化されるに至った。

新鎌ヶ谷駅
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新鎌ヶ谷駅 ホーム
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▲島式ホームの新鎌ヶ谷駅新ホーム。写真の右側に成田スカイアクセス線・北総線の駅があるが、立派な壁があって駅のホームから互いの列車はほとんど見ることができない
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新鎌ヶ谷駅 ホーム
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▲振り返って初富方を見る。駅の躯体自体は8両分あるが、6両編成が停まらない位置は柵で仕切られており、その部分については床の仕上げも省略されている。上屋も骨組みだけが構築されている状態。高架線は初富駅へと続いていくが、この区間の大カーブは相変わらずで、45km/hの制限で急カーブを通過していく

新鎌ヶ谷はもとは相対式ホームの駅であったが、高架化で島式ホームとされた。北初富と同じく上下線の同時施工で、上り線側もほぼほぼできあがった状態とみられるが、仮囲いで仕切られておりその様子をうかがうことができない。特筆すべきは北初富方に渡り線が設けられていることで、これに伴い連動駅化されている。既に下り線の北初富方には出発信号機が準備されており、非常時や花火等の多客対応で当駅折返しの列車の運転を想定しているものとみられる。

また、高架の新ホームは各駅とも8両編成の長さで作られている。これは単純に高架線が新京成の全列車6両編成化(2014年9月)以前の設計のため。したがって、各駅とも2両分のスペースがハナから無用の長物になってしまっており、その部分は柵で仕切られて立入りができないようになっている。新京成線の高架化にあたっては各駅ホームの端より高架線を走ってくる新京成の電車を綺麗に撮れるのではと期待されたが、おかげさまで趣味者にとってはいささか悲しい結果になってしまった。

初富駅
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初富駅 ホーム
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▲新鎌ヶ谷と同じく島式ホームの初富駅。ここはまだ下り線側しかできあがっていない

島式ホームである。高架化は新鎌ヶ谷〜初富の途中から下り線のみの施工となっており、当駅もできあがっているのは下り線の部分だけ。上り高架線は地上下り仮線を撤去した後、これから施工ということになる。

仮線方式による高架化において片側の線が高架化されれば後は早いもので、新京成電鉄によれば上り線の高架化は2019年度の予定とのことである。その後、地上に残存した仮線の撤去ならびに関連する側道等の整備を行なって、2024年度に事業そのものが完了の予定。

◆ ◆ ◆

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新京成線 初富駅付近の枕木
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▲おまけ:初富駅付近では橋桁が斜めに入っているところがあってそれと干渉しないように枕木が設置されていることから、枕木が踊っているように見えてちょっとおもしろい

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