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バンコクBTSのちょっと強引な線形 1 - 戦勝記念塔のΩカーブ

2018.06.17

バンコクを走るBTSスカイトレイン。交通渋滞の激しいバンコク中心部を移動するには大変便利な乗りものだが、既存市街地の中を高架で建設しただけあってところどころにちょっとこれ強引じゃね? と思ってしまいたくなるような箇所が存在する。そんなスカイトレインのちょっと強引な線形を見ていこう。

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バンコクBTS
2016.10.24/**

▲バンコクの一大交通結節点、戦勝記念塔の大ロータリー。路線バスやミニバスが多数発着するほか、スカイトレインもここを走る

サイアムから北に2km、パホンヨーティン通りとラチャウィティ通りが交差する地点にある戦勝記念塔。これは、1940年に勃発したインドシナ国境紛争への勝利と、同紛争で戦没したタイ軍兵士の慰霊のため、翌1941年につくられた記念の塔である。ここはこのモニュメントを中心として巨大なロータリー(ラウンドアバウト)を形成しており、都内を走る路線バスや地方都市へ向かうロットゥ(ワゴン車を使用したミニバス)が数多く発着する交通結節点になっている1)。何年か前のいすゞ自動車のテレビCMで、お馴染みの歌とともにこのロータリーを走る同社のトラックが映し出されていた2)ので、目にされたことのある方も多いと思われる。

さて、BTSが運行する2線のうち、スクンヴィット線はサイアムよりパホンヨーティン通り上を北上する。戦勝記念塔の至近にはそのものズバリ戦勝記念塔駅が設けられて、これによって路線バスやロットゥはスカイトレインとも結節することになった。駅から延びるベデストリアンデッキには常に人が溢れており、ここが乗り換えポイントである証左になっている。

ところで、パホンヨーティン通り上を南北に走るスクンヴィット線の高架線は、そのまままっすぐ走ると戦勝記念塔にぶつかってしまう。スクンヴィット線のこの区間が開業したのは1999年末のこと。それより半世紀以上も前の1941年につくられた、ましてや国を守るために戦った兵士たちを慰霊したモニュメントをどかすわけにもいかず、スカイトレインは申し訳無さそうに避けて走ることになったとさ。

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戦勝記念塔駅付近の航空写真

▲戦勝記念塔駅付近の航空写真。中央が戦勝記念塔の大ロータリー。左下が戦勝記念塔駅。南北方向に走るスカイトレインの軌道がものの見事にロータリーを避けていることがおわかりいただけよう
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バンコクBTS
2016.10.24/戦勝記念塔

▲戦勝記念塔駅から戦勝記念塔方を眺める。電車は奥から右に左に振ってからホームに滑りこんでくる

せっかくの高速大量輸送機関も歴史的なモニュメントには勝てず、ここはS字カーブの連続する区間になった。その線形はちょっとしたΩカーブのようである。もし仮にBTSが地下鉄として建設されていたなら、記念塔の真下を走るなどして難なくクリアしていたかもしれないが、高架で建設されたがゆえの苦労が垣間見れるところである。

  • 1)ロットゥについては都内の渋滞緩和のため、発着点が郊外のバスターミナルに移転しつつあるとのこと。
  • 2)https://www.youtube.com/watch?v=3W-Zbk6_Bso これの10秒くらいからのシーン。

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