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エトセトラ

2018.11.30

今年でめでたく創立70周年を迎えた東洋バス。これを記念したツアーとして、4月29日には「227号車で行く路線バスの旅」が、つづいて8月25日には「同 八王子編」がそれぞれ催行されたところである。

そして、その第3弾として11月18日にグループ子会社の千葉シーサイドバスで「中・大型ツーステップバスで行く車庫めぐり」ツアーが開催されることになった。ツアーのタイトルのとおり、千葉シーサイドバスに在籍しているツーステップ車両に乗って、近隣のバス事業者の車庫を訪問するというものである。その濃密な内容にホイホイ釣られてツアーに参加してきたわけなので、その一部始終をレポートしよう。

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千葉シーサイドバス 1592号車&2891号車
2018.11.18/第三車庫

▲今回のツアーの主役となった1592号車と2891号車。いずれも1999年式で、東洋バスからの移籍車である。現在は両者とも企業輸送用の車両として使用されており、こうして乗車できるのは貴重な機会となる
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千葉シーサイドバス 1592号車
2018.11.18/本社営業所

▲1592号車。1999年式のエアロミディKC-MK219Jで、2006年に東洋バスから移籍してきたもの。かつては東洋バスと千葉シーサイドバスにあれだけ在籍していた中型の前後扉車両も、残るはこの1台のみである

今回のツアーは前半と後半のパートに分けられており、前半は中型の1592号車(三菱KC-MK219J)で千葉シーサイドバスの路線めぐり、後半は大型の2891号車(三菱KC-MP318M)で小湊鐵道と千葉内陸バスの車庫に殴り込みお邪魔させていただくという内容であった。例によってたいへん濃密なツアーとなったので、2回に分けてお送りする。まずは前半、1592号車編である。

本社営業所→JR幕張駅→長作町

本社営業所を出発し、まずは長作町へ。JR幕張駅〜長作町は千葉シーサイドバスで最も歴史のある路線のひとつで、同社の基幹路線となっているが、その見所は何と言っても長作地区の狭隘路。狭い道を突き進んでいくバスに乗るのは楽しいものだが、乗務員氏の話を聞くにつけ、やはり運転する側の苦労は絶えないようで・・・。普段、乗車しているだけでは分からない、乗務員が何を思いながら運転しているかなどといったことを直接うかがうことができるのも、こういったツアーの面白さである。

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千葉シーサイドバス 1592号車
2018.11.18/長作町

▲長作町バス停にて。さっそく撮影会が始まってしまうのである。路線が花島公園まで延伸した2006年以降、ここを起終点とする便はほとんどなくなってしまったが、バス停の広さがかつての終点だった名残をとどめている
長作町→幕張メッセ中央→ZOZOマリンスタジアム

長作町で折返し、もと来た道を戻る。幕張メッセ中央を経由して、ZOZOマリンスタジアムへ。単なる休憩地点なのだが、ここでも当たり前のように撮影会が始まってしまうのである。

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千葉シーサイドバス 1592号車
2018.11.18/ZOZOマリンスタジアム

▲ZOZOマリンスタジアムにて。京成バス新都心(営)のベンツ・シターロと松戸(営)のエアロスターと。この日のZOZOマリンスタジアムは千葉ロッテマリーンズのファン感謝デーが開催されていたらしく、大勢のマリーンズファンとそれをさばく京成グループのバスが行き交うという、われわれにとってはさまざまな意味でアウェーな環境であった
ZOZOマリンスタジアム→幕張駅入口→第三車庫

続いて、千葉シーサイドバス第三車庫へ。途中、平日朝に片道1本しか設定のない幕張駅入口行のルートを経由した。第三車庫では、後半に乗車する2891号車も登場し、1592号車と合わせて撮影会。

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千葉シーサイドバス 1592号車
2018.11.18/第三車庫

▲行先表示もいろいろと変えてもらう。その中で出てきた「実籾駅」。八千代台駅〜実籾駅の区間便で使用するものだが、現在は設定がない
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千葉シーサイドバス 1592号車
2018.11.18/第三車庫

▲みんな大好き「アマゾン」。東洋バスが勝田台の北口でやっている企業輸送だが、千葉シーサイドバスにも表示があるとは
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千葉シーサイドバス 2891号車
2018.11.18/第三車庫

▲2891号車は東洋バス時代の方向幕を加刷しながら使っているので、東洋バスの行先も表示可能。廃止になった八千代台駅〜市民会館〜村上団地の行先表示である

1592号車はここまで。ここからは2981号車に乗って、車庫めぐり。盛りだくさんな内容で既に1日の大半が過ぎた感覚になっているが、恐ろしいことにまだ午前中なのである。

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