2019.03.16
夜な夜な走る、上大岡行。

京急800形 827編成
2014.11.23/青物横丁
- [土休日]2318 普通上大岡行
- 始発:品 川2335 → 終着:金沢文庫----
- ダイヤ:2012.10.21改正
- 備考:神奈川新町〜上大岡下り最終電車、上大岡から回送
深夜時間帯は珍列車の宝庫だ。車庫外の停泊や乗務員の労働条件などが絡んで、日中時間帯には見られない中途半端な行先の列車を見ることができる。過去に当Webサイトでご紹介したものだと、都営浅草線の浅草橋行や北総線の矢切行がそれに相当しよう。
京急を代表する中途半端な行先の列車は、上大岡行である。不通区間を伴う運行障害時に時おり走る上大岡行だが、土休日ダイヤの深夜に1本だけ設定されており、定期的に見ることができる。もともとは神奈川新町始発の列車だったが、2010年5月ダイヤ改正で品川始発に延長。都内でも上大岡という珍表示が見られるようになった。2012年10月ダイヤ改正より2318レとして走っている。
先に挙げた浅草橋行や矢切行が終着駅でそのまま停泊になるのに対し、この上大岡行は上大岡に到着後、車庫のある金沢文庫までの回送列車となっている。そうすると、上大岡なんていう中途半端なところで営業運転をやめないで、金沢文庫行として運転してもいいんじゃないのと思ってしまう。どうしてこの列車は上大岡行なのだろうか。
この列車が上大岡行とされている理由は、時刻表を見れば1発で判明する。着目するのは下り最終列車の特急金沢文庫行。この特急金沢文庫行は、神奈川新町で当列車、上大岡行と接続する。さらにその先、上大岡でも金沢文庫行と接続している。これでだいたいお分かりになられるかと思う。京急における普通車の役割は優等列車の補助的存在。神奈川新町で接続する下り最終特急がその先の上大岡でも普通車と接続するのなら、この列車の営業運転は上大岡までで十分というわけだ。
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