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エトセトラ

2019.06.25

京成電鉄では、3月上旬より押上線四ツ木駅においてアニメ『キャプテン翼』の特別装飾を行っている。見に行ってみたのでレポートしてみよう。

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京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
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▲四ツ木駅で実施されている『キャプテン翼』の特別装飾。ここはサッカーのフィールドか? 否、駅のコンコースである
『キャプテン翼』で染まった四ツ木駅

『男はつらいよ』や『こちら葛飾区亀有公園前派出所』などさまざまなコンテンツを擁する葛飾区。サッカーを題材とした漫画『キャプテン翼』も原作者である高橋陽一先生が同区の出身ということで、葛飾区が中心となって四ツ木・立石周辺に『キャプテン翼』に登場するキャラクターの銅像が設置されているところである。そんな縁もあって、このほど四ツ木駅に『キャプテン翼』の特別装飾が実現されることになった。

特別装飾っていったって、せいぜい登場キャラクターを壁に貼り出すくらいのものだろう? と思っていたら、これは大間違い。実際に四ツ木駅を訪れてみると、そこには想像を越える光景が広がっていた。特に改札階は壁から床から天井に至るまで何から何までフルラッピング。自分がサッカーのフィールドに立っていると錯覚させられるかのような空間に仕上がっている。こりゃすげえ。

さらに、駅構内で流れる自動放送音声もアニメ『キャプテン翼』の各キャラクターの声に置換えられているほか、列車接近メロディーとしてアニメのエンディング曲「燃えてヒーロー」を採用するなど、特別装飾を目で見るだけでなく耳でも楽しめる内容となっている。京成線において列車接近メロディーはこれまで導入されたことがなく、今回の四ツ木駅が初めての事例となった。

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京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
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▲駅入口の看板も特別仕様に
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京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
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▲翼くんと岬くんのツインシュートでお出迎え
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京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
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▲コンコース。天井の照明カバーもサッカーボール柄になっていて芸が細かい
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京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
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▲エレベーター付近にはロッカールームを模した空間も。そこに鎮座するのは本企画のオフィシャルサポーターに就任したイニエスタ(等身大)
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京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
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▲階段部分の装飾
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京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
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▲ホームにも控えめながら装飾がしてある
四ツ木駅にイニエスタ現る

この『キャプテン翼』特別装飾に関連して、3月4日にはその完成を記念したオープニングセレモニーが開催されている。そして、この企画のオフィシャルサポーターとしてゲストに呼ばれたのは、あの神戸の32億円プレーヤー、アンドレス・イニエスタ・・・! これはすごいとしか言いようがない。いったいいくら金を積んだんだってんだ?! 彼は2018年にスペインの名門クラブであるFCバルセロナを去り、現在はヴィッセル神戸でプレーしているので多少は呼びやすい状況にあったとはいえ、世界屈指の超一流プレーヤーを四ツ木に来させてしまうのだからこの企画の本気度が伝わってくるというものである。

もっとも、イニエスタは『キャプテン翼』の大ファン1)として知られている。彼のオフィシャルサポーター就任は、話題性はもちろんのことファン代表としてもこれ以上ない人選と言えるだろう。イニエスタはこの日の様子を自身のTwitterとインスタグラムで報告しており、合わせて5500万の世界中のフォロワーに四ツ木駅のことが拡散された。四ツ木は世界のYotsugiになったのだ。

  • 1)『キャプテン翼』のアニメ版は世界50ヶ国以上で放映され、イニエスタの母国であるスペインでは『Oliver y Benji』というタイトルで親しまれている。イニエスタだけでなく『キャプテン翼』の影響を受けたプロサッカー選手は国内外問わず多い。

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