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エトセトラ

2020.02.08

千葉県を中心に大きな被害をもたらした、2019年10月25日の大雨。佐倉市を中心に運行しているちばグリーンバスでは、この大雨により本社営業所のすぐ近くを流れる鹿島川の水が氾濫し、車庫が水没するといった甚大な被害を受けた。本稿は、ちばグリーンバスの被害状況と、それに対する復旧支援車両を簡単にまとめたものである。

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ちばグリーンバス CG-761号車
2019.12.13/JR佐倉駅南口

▲JR佐倉駅で発車を待つ関鉄グリーn・・・もとい、関東鉄道カラーのちばグリーンバス。10月25日に発生した大雨で甚大な被害を受けたちばグリーンバスに対し、京成グループ各社が総出で復旧支援を行なっている
豪雨により甚大な被害を受けたちばグリーンバス

2019年10月25日に発生した記録的な大雨は、千葉県を中心に大きな被害をもたらした。佐倉市に本社営業所を構えるちばグリーンバスでは、近くを流れる鹿島川の氾濫により本社営業所が水没。特に大きな被害を受けている。一面に広がる水の中に数台のバスが浸かっているという、報道ヘリからの衝撃的な空撮映像や写真を記憶されている方も多いことかと思われる。

ことが起きたのは大雨の翌26日未明だった。報道等によれば、午前3時ごろに鹿島川が氾濫。営業所ではあっという間に胸の高さまで水がきてしまったという。その場に居合わせた職員の尽力により一部の車両は営業所外の高台などに逃がすことができたものの、所属車両約60台のうち40台ほどが水に浸かってしまったとのこと。最終的に、特に被害の程度が大きい十数台ほどが廃車とされている。廃車された車両の中にはCG-157号車(2005年式のワンロマエアロスター)やCG-177号車(京成タウンバスから移籍してきた小型のHR)、CG-305号車(全国的に珍しいエルガJ)などが含まれていた。

車庫が水没し、車両の半数以上が使えなくなったことから、ちばグリーンバスは26日の始発より全便が運休するという事態に見舞われた。同日夕方ごろになんとか運行を再開させたものの、その時点で運行できたのは通常の4分の1程度であった。その後、営業所の排水や水没車両の復旧、後述する京成バスグループ各社からの復旧支援車両の登場もあり、28日、11月5日、9日と段階的に運行本数を回復させ、11月16日になってようやく全線において通常本数での運行に戻すことができた。

ちばグリーンバスへの復旧支援車両たち

前述のとおり、水没により廃車となってしまった車両が多数発生したため、京成バスグループ各社から復旧のための車両が集められることになった。復旧支援車両は京成バス本体はもちろんのこと、グループ子会社、ついには関東鉄道からもやってきており、まさしくグループ総出での支援といった格好になっている。

復旧支援車両の一覧を以下に記す(表は横方向にスクロールできる)。

社番 登録番号 型式 特徴など 元所属
CG-751 か3181 いすゞKL-LV280L1改 04 ノン・青白塗装 京成トランジットバスM111
CG-752 え177 日野PJ-KV234L1 05 ワン・ちばシティカラー ちばシティバスC177
CG-753 か3188 いすゞKL-LR233J1 03 ワン・京成カラー・特定 ちばシティバスC451
CG-754 か3182 いすゞPJ-LV234N1 07 ノン・京成カラー 京成バスE288
CG-755 か3183 いすゞPJ-LV234N1 07 ノン・京成カラー 京成バスE291
CG-756 か3184 いすゞPKG-LV234L2 07 ワン・青塗装・貸切 京成バス2921
CG-757 か3185 日野PJ-KV234Q1改 06 ワン・カモメカラー 京成バス4455
CG-758 か3186 日野BDG-HX6JLAE 07 ノン・白塗装 京成バス0805
CG-759 か1688 いすゞPJ-LV234L1 06 ワン・京成カラー 京成バス5215
CG-760 か3187 いすゞPJ-LV234N1 07 ノン・京成カラー 京成バス8101
CG-761 か3190 日野KL-HR1JNEE 03 ノン・関鉄カラー 関東鉄道9410
CG-762 か3191 日野KL-HR1JNEE 03 ノン・関鉄カラー 関東鉄道9406
CG-763 か3193 いすゞPA-LR234J1 06 ノン・特定 京成タウンバスT024
CG-764 か3194 いすゞPDG-LR234J2 07 ノン・特定 京成タウンバスT026
CG-302 か3192 いすゞKL-LV280N1 03 ワン・京成カラー ちばグリーンバスCG-302
CG-823 か1172 三菱KL-MS86MS 04 高速 千葉交通N-823

※登録番号は「千葉200」(CG-752号車のみ「千葉230」)を省略してある。特徴欄の「ノン」はノンステップ車両、「ワン」はワンステップ車両を表す。

通常、ちばグリーンバスでは他社からの移籍車両にCG-300番台を付番しているが、今回の復旧支援車両はCG-750番台となっているのが特徴である。このことから、復旧支援車両は通常の移籍車両とは何か扱いが異なっている可能性がある。これらの車両は時間的な余裕もなかったことから、いずれももといた会社の塗装のまま営業運行に投入されている。ちばグリーンバスの営業エリアで見られないような塗装の車両が多数走るという異例の事態は、今回の被害がいかに甚大かということを物語っている。

CG-302号車はもともと同番号でちばグリーンバスに所属していたが、2019年夏ごろに除籍、中古バス屋に売却していたものを買い戻した車両である。CG-823号車は12月下旬に千葉交通からやってきた車両で、特定・貸切用車両に付しているCG-800番台の続番となっている。この2台はCG-750番台でないため厳密に言えば復旧支援車両ではないのかもしれないが、こういった事態にならなければ再登録あるいは移籍することはなかっただろうから、表に含めた。

以下、写真の羅列。

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ちばグリーンバス CG-751号車
2019.11.24/臼井駅

▲CG-751号車。もと京成トランジットバスM111号車。京成トランジットバスでは特定用として使用されていた車両で、同社の特定用カラーである青と白のツートンのまま走っている
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ちばグリーンバス CG-752号車
2019.12.10/京成佐倉駅

▲CG-752号車。もとちばシティバスC177号車。ちばシティバス在籍時に取得したオリパラ柄の希望ナンバーをそのまま使っている。塗装はやはりちばシティバスの明るい青色のまま
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ちばグリーンバス CG-754号車
2019.11.24/南中野

▲京成バス本体からは最多となる7台が移籍。写真のCG-754号車はもと江戸川営業所のE288号車。京成バスカラーとなっているが、ちばグリーンバスではもとより京成バスからの移籍車が京成バスカラーのまま走っていることもあり、特に違和感はない
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ちばグリーンバス CG-756号車
2019.11.26/佐倉ふるさと広場

▲CG-756号車。もと京成バス市川営業所2921号車で、貸切用として使われていた車両である。方向幕などの装備がないことから、ちばグリーンバスでも引き続き貸切用としており、企業輸送や学校の遠足などに使用されている
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ちばグリーンバス CG-757号車
2020.2.4/酒々井プレミアム・アウトレット

▲CG-757号車。もと京成バス新都心営業所4455号車。2006年に当時の船橋営業所茜浜車庫に大量導入された長尺車のうちの1台。カモメカラーのまま走っている
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ちばグリーンバス CG-758号車
2019.11.15/佐倉市大蛇町

▲CG-758号車。もと京成バス習志野出張所0805号車。もともとは2007年に習志野市コミュニティバス用で船橋営業所(当時)4476号車として導入された車両で、真っ白な塗装はその名残
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ちばグリーンバス CG-761号車
2019.12.13/佐倉市大崎台

▲CG-761号車。関東鉄道からやってきた2台の日野レインボーHRのうちの1台(もう1台はCG-762号車)。2台はいずれももと京成バスで、2015年ごろに京成バスから関東鉄道に移籍したもの。CG-761号車は関東鉄道で9410号車だった車両。関東鉄道のままの塗装が異彩を放つ
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ちばグリーンバス CG-763号車
2019.11.26/佐倉市下志津

▲CG-763号車。もと京成タウンバスT024号車。京成タウンバスからは2台のエルガミオが移籍(もう1台はCG-764号車、もとT026号車)。2台はいずれも特定用として東邦大学医療センター佐倉病院のシャトルバスとして使われている。当初は京成タウンバスの塗装のままだったが、12月中旬になって同病院のラッピングが施された(前面のタウンバスロゴも合わせて消去)

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