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2020.05.09

都営車の成田空港行が当たり前になる時代。

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都営5300形 5319編成
2019.7.17/立会川

▲2018年12月ダイヤ修正で初登場となる都営車のエアポート急行成田空港行
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都営5300形 5324編成
2019.7.12/実 籾

▲品川から種別を変更して快速として運転。都営車の快速成田空港行は実に12年ぶりの設定
  • [平日]1531T エアポート急行成田空港行
  • 始発:羽田空港第1・第2ターミナル1537 → 終着:成田空港1751
  • ダイヤ:2018.12.8修正
  • 備考:品川から快速

平日1531Tは都営車によるエアポート急行成田空港行(品川から快速成田空港行)である。登場したのは2018年12月ダイヤ修正。もともとは京成成田行として走っていたが、同修正にて行われた平日夕方下りの京成本線快速特急成田空港行と都営浅草線からの快速成田行との行先交換によって設定されたものである。都営車のエアポート急行成田空港行は初登場、快速成田空港行は12年ぶりの復活で、この時点での設定は1本のみという珍列車であった。

都営車の成田空港行の歴史を簡単に振り返ってみよう。都営車が成田空港に初進出、すなわち都営車の成田空港行が初登場したのは、京急線羽田空港駅開業に伴う1998年11月ダイヤ改正のこと。同改正で設定された空港間直通特急の一翼を担う格好であった。2002年10月ダイヤ改正で空港間直通特急がなくなった後も都営車は細々と成田空港まで乗入れていたが、2006年10月ダイヤ改正であえなく消滅。しばらく都営車の乗入れ範囲は京成成田までとなった。

その後、2016年11月ダイヤ修正で平日夜間に都営車の快速特急成田空港行が1本だけ設定され、10年ぶりに都営車の成田空港乗入れが復活した。そして、2018年12月ダイヤ修正で1531Tの運転区間が延長され、都営車の成田空港行の布陣に加わるわけである。

ここまで、特に2006年10月以降は設定があっても平日に1〜2本という少数派だったため、都営車の成田空港行=珍列車というイメージをお持ちの方も多いと思われる。ところが、2019年10月ダイヤ改正では日中時間帯に走る京成本線〜都営浅草線直通の快速の一部が成田空港まで延長したことで、もとよりこの系統に運用があった都営車も成田空港へ躍進。都営車の成田空港行はさらに増えて、今は平日・土休日ともに3本ずつというそれなりの本数が走っている。

さらに、車両が5500形に統一されてアクセス特急として走るようになれば、都営車の成田空港乗入れはより盤石なものとなろう。都営車の成田空港乗入れが当たり前のように見られる時代がきているのかもしれない。

※5/10訂正・加筆

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