KSWeb

鉄道やバスなど、公共交通に関するディープな話題をお届けしています。

etc...

エトセトラ

2020.06.26

めっちゃガラガラなスカイライナーに乗ってみた。

X79443.jpg

京成AE形 車内
2020.5.31/**

▲5月末のある日の昼下がりのスカイライナーの車内の様子。この号車の乗客は私しかおらず、貸切になってしまった

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、社会や暮らしに大きな影響を与えている。4月7日に政府より発令された新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言においては不要不急の外出自粛が要請され、人々の移動も制限されることになった。これにより、公共交通機関は特に大きな影響を受けることになった。

成田空港アクセス輸送を担う京成電鉄では、それがゆえとりわけ大きなダメージを受けている。同社が毎月末に公表している月次営業概況1)によれば、2020年4月分の成田空港を発着する輸送人員は前年比で約7割の減、有料特急の運輸収入に至っては約9割の減という驚異的な数字を記録した。スカイライナーは傍から見ても乗客がいないのがまる分かりで、とにかくガラガラ状態。ついには乗客0のスカイライナーも走ったとか走らなかったとか・・・。

そんなスカイライナーの様子を伺うべく、乗ってみた。5都道県(北海道、埼玉県、千葉県、東京都および神奈川県)の緊急事態宣言が解除され、外出自粛が緩和された5月末のある日の昼下がりのことである。乗車区間は京成上野→成田空港、果たしてどのような光景が広がっていただろうか。

X79415.jpg

京成上野駅 スカイライナー券発売カウンター
2020.5.31/**

▲閑古鳥の鳴く京成上野駅のきっぷうりば。窓口の係員は暇そうであった
A13055.jpg

京成上野駅 案内表示器
2020.5.31/**

▲スカイライナーの列車案内表示器。スカイライナーは5月1日より一部列車の運休を実施しているため、表示されている列車の号数が飛び飛びになっている

スカイライナーに乗るべく、まずは京成上野に降り立つわけだが、この時点で人の姿はまばらであった。インバウンドで盛況だったスカイライナー券の発売カウンターには誰も並んでおらず、閑古鳥が鳴いている。スカイライナー券が購入できる券売機にて表示されるスカイライナーの残席数は、列車の発車15分前で370ほど。AE形の定員は8両編成で398名だが、車掌持ちの座席や車いす専用席があるはずなので、実際に売れている座席の数は20かそこらといったところだろうか。このまま走れば乗車率は5%ほどということになる。

ホームに降りてみても、スカイライナーの発車前とは思えないほど閑散としている。周囲を見渡しても大きなスーツケースを抱えていかにも今から飛行機に乗りますというふうな人はほとんどおらず、緊急事態宣言が明けたので軽くお出かけしてみようといった層がスカイライナーの主な乗客になっていたように思われた。

車内整備が終わり、列車に乗り込む。私が座席を指定した車両はというと・・・乗客は見事に私だけ! 次の停車駅である日暮里でもほかに乗客は現れず、終点までの貸切が確定した。シティライナー以来の有料特急の1両丸ごと貸切という快挙(?)を達成したのだった。

X79419.jpg

京成上野駅 ホーム
2020.5.31/**

▲閑散としたホームの様子。スカイライナーが発車する数分前でこれなのだから、スカイライナーの乗車率も推して図るべしである

ガラガラとは言えども、当たり前ながらスカイライナーの走りっぷりは以前と変わらない。上野線のクネクネ区間を抜けて京成高砂より北総線に転線し、新柴又を過ぎれば快調にスピードを上げていく。千葉ニュータウンを駆け抜け、印旛日本医大から160km/h運転区間に突入する。AE形の本気の走りはいつ乗っても気持ちがよいものだ。

成田湯川を通過すると、あと5分ほどで空港第2ビル到着のアナウンス。日暮里発車から35分30秒、列車は20秒の早着で空港第2ビルに滑り込んだ。続いて終点の成田空港に到着。乗客が少ないスカイライナーは、終始どことなく持て余し気味であった。

X79465.jpg

成田空港駅 ホーム
2020.5.31/**

▲成田空港駅もご覧のとおり。同駅では新型コロナウィルスによりホームドアの設置工事がストップするといった影響も出ている

というわけで、めっちゃガラガラなスカイライナーに乗ってみた。スカイライナーが従来通り20分間隔で運転されていたとて、このような空気輸送列車が走りまくるだけだから、京成にとって辛抱たまらんのはもっともだ。40分間隔に減便したのは妥当な判断だと言える。

新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」が求められながらも、世の中は徐々に日常を取り戻しつつある。京成としても、スカイライナー券を特別割引価格で販売する「ライナーでGo!キャンペーン!!」2)の実施や京成線全線で使える1日乗車券が3日(人)分セットになった「京成沿線おでかけきっぷ」3)を発売するなど、冷え切った消費マインドからの回復を後押ししてくれている。コロナ禍以前の日常に完全に戻るかというと難しいところだが、そこらへんは上手く楽しみたいところだ。

関連記事

成田スカイアクセス線10周年 1 - スカイライナーの10年間

祝・成田スカイアクセス線10周年。10年前の今日、私は成田スカイアクセス線の開業1番列車となるスカイライナー1号の乗客になっていた。10年ひと昔とはよく言ったものだが、今でもその時の雰囲気は...

成田スカイアクセス線10周年 1 - スカイライナーの10年間
京成線 スカイライナー青砥停車の増

京成線、青砥に停車するスカイライナーを拡大。京成線では、新型コロナウイルス感染症の影響で4月11日から一部のスカイライナーの青砥停車、5月1日からスカイライナーの減便といった内容のダイヤ変更を...

京成線 スカイライナー青砥停車の増
京成線 スカイライナーの一部列車の運休を実施

スカイライナー、一部列車の減便を実施。京成電鉄では、5月1日よりスカイライナーの減便の実施を開始した。新型コロナウイルス感染症に伴う政府からの緊急事態宣言、および外出自粛要請等を踏まえたものに...

京成線 スカイライナーの一部列車の運休を実施
京成線 スカイライナーの一部青砥停車開始

スカイライナー、一部列車の青砥停車始まる。京成電鉄では、4月11日よりスカイライナーの一部列車の青砥停車を開始した。対象となるのは、平日と土休日ともに京成上野を6〜7時台に発車する下り列車...

京成線 スカイライナーの一部青砥停車開始
京成AE形「ありがとう3500万人」ヘッドマーク

祝、3500万人。京成電鉄では、10月上旬よりAE形AE7編成に「ありがとう3500万人」ヘッドマークの掲出を行なっている。2010年7月の成田スカイアクセス線開業による新型スカイライナーの...

京成AE形「ありがとう3500万人」ヘッドマーク

最新記事

京急大師線 干支ヘッドマークのない正月

京急大師線の少し寂しいお正月。1899年1月に開業した大師電気鉄道に始まり、現在も川崎大師への参拝の足として親しまれている京急大師線。2022年正月、そんな大師線に異変が生じている。毎年恒例の...

京急大師線 干支ヘッドマークのない正月
新京成電鉄 干支ヘッドマーク(2022年)

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。新京成電鉄では、今年も毎年恒例の干支ヘッドマークの掲出を行った。今年で14年目となるヘッドマークの干支は「寅」。干支...

新京成電鉄 干支ヘッドマーク(2022年)
北総7800形7838編成 登場

北総7800形にまさかの4本目の編成が登場。12月中旬より北総7800形7838編成が登場している。同編成はこれまでの7800形と同じく京成3700形のリース車両で、車両番号の変更は次の通り...

北総7800形7838編成 登場
京成3050形3054編成・3055編成 京成カラーに変更

京成3050形3054編成と3055編成、京成カラーになる。12月上旬より京成3050形3054編成と3055編成がオレンジ色のアクセス線カラーから赤と青の京成カラーに変更され、運用に入っている...

京成3050形3054編成・3055編成 京成カラーに変更
2021年 四直界隈10大ニュース

2021年がまもなく終わろうとしている。というわけで、「2021年四直界隈10大ニュース」と題して2021年に都営浅草線を筆頭とした京成線、京急線、北総線のいわゆる四直界隈で起こったできごとを...

2021年 四直界隈10大ニュース