KSWeb

鉄道やバスなど、公共交通に関するディープな話題をお届けしています。

etc...

エトセトラ

2020.07.26

祝・成田スカイアクセス線10周年。

D21969.jpg

京成3050形 3054編成
2014.4.27/東松戸

▲種別の新設から10周年を迎えたアクセス特急。当初、青色だった3050形もオレンジ色に変わるなど、この10年間でアクセス特急もさまざまな変化が生じている

成田スカイアクセス線が10周年ということは、開業に伴い新設されたアクセス特急も10周年というわけである。アクセス特急はスカイライナーほどの華やかさはないものの、成田スカイアクセス線の一般列車として同線になくてはならない存在となっている。前回の記事ではスカイライナーの10年間を振り返ったので、今回はアクセス特急の10年間の歩みを簡単に見てみよう。

アクセス特急の10年間

アクセス特急は10年で1.5往復分の増となっている。成田スカイアクセス線ではスカイライナーの躍進ぶりが目立つが、増発したのは実はアクセス特急の方が先。繁忙期の臨時列車という格好で、2012年8月から夏休み期間を中心に1往復分のアクセス特急を走らせたのが、成田スカイアクセス線における初めての増発になった。この臨時列車は2016年11月ダイヤ修正で定期列車に昇格している。残りの0.5往復分の増発は2015年12月ダイヤ修正での実施で、京成本線経由の回送列車を振り替えたものだった。

このほか、アクセス特急にとっては2012年10月ダイヤ改正も大きなダイヤ改正であった。このダイヤ改正では、京急線京急蒲田駅付近の高架化完成に関連して、日中時間帯のアクセス特急の運行パターンを一新。それまで生じていた根古屋信号所での列車交換が解消し、所要時間の大幅な短縮が図られた。その後のダイヤはこの2012年のダイヤがベースとなり、京成本線特急との接続改善や早朝・深夜帯の拡充を経て現在に至っている。

なお、当初は都営浅草線内をエアポート快特として走る上りアクセス特急に対して、飛行機マークを付した「(飛)アクセス特急」の種別も設定されていたが、2013年10月ダイヤ修正でその使用が取り止められ、現在は全ての列車が通常のアクセス特急として走る。

アクセス特急の顔ぶれの変化と珍運用の登場

アクセス特急で面白いのは、使用される車両の面々やその運用であろう。アクセス特急は一部時間帯を除いて都営浅草線・京急線方面への直通運転が主体となることから、もとより複雑怪奇、百花繚乱と言われる四直にさらなる話題を提供してくれている。

京成ではアクセス特急専用の車両として3050形を6編成製造し、3000形と3700形をその予備として運用してきた。2019年には京成で16年ぶりとなる新型の通勤型車両3100形が成田スカイアクセス線仕様の3150番台として登場。アクセス特急として走る仲間に加わっている。同時に、誤乗防止の観点から3050形を含めて車体が成田スカイアクセス線のラインカラーであるオレンジ色に変更されたのも、大きな話題であった。また、開業から9年を経てアクセス専用車を1本増やして7編成体制になり、車両運用面でも大きな変化が生じている。

D33075.jpg

京成3100形 3151編成
2019.11.8/松飛台

▲京成で17年ぶりの新型車両となった3100形は、成田スカイアクセス線仕様の3150番台として登場。アクセス特急の仲間に加わった
D26978.jpg

京急新1000形 1801編成
2016.6.25/新鎌ヶ谷

▲2016年6月に一瞬だけ直通運用に入った新1000形1800番台。同車が再びアクセス特急として走ることはあるだろうか

京急車のアクセス特急は、停車駅予報装置の関係で当初600形と新1000形10次車以降(1121以降の編成)に限定されていたが、2018年7月にそれ以外の新1000形が加わり、2019年12月には1500形も充当するようになった。成田スカイアクセス線開業時と比べると、車種の制限がほとんど解消されたことになる。600形には京急ブルースカイトレイン、新1000形にはイエローハッピートレインもあり、京成車以上にバラエティーに富む面々が成田スカイアクセス線に入ってきている。

珍列車についても2017年10月ダイヤ改正で設定されたアクセス特急金沢文庫行や、2018年12月ダイヤ修正で京成車の三崎口行が23年半ぶりの復活を遂げるなど、話題には事欠かない。直通運転の面白さは、アクセス特急でも例外ではないということだ。

D32523.jpg

京成3050形 3053編成
2019.7.17/京成立石〜青砥

▲2018年12月ダイヤ修正で23年半ぶりに復活した京成車の三崎口行。折返しで最終のアクセス特急成田空港行になる運用として設定された。京成車の三崎口行は同年にもイベント列車で走っているが、まさか定期列車として登場するとは思わなかった
今後は5500形のアクセス特急も?

今後、アクセス特急で期待されるのは、都営車の参入だろうか。現在導入が進められている都営5500形は120km/h運転が可能な性能を備え、既にアクセス特急の行先表示も準備されている。東京都交通局では2021年度中にも5300形の置換えを完了させる予定となっており、この時点で車両が5500形に統一される。その後の展開が注目されるところだ。

(つづく)

関連記事

成田スカイアクセス線10周年 3 - 成田スカイアクセス線の将来を考える

祝・成田スカイアクセス線10周年。7月17日に成田スカイアクセス線は開業10周年を迎えた。これを記念して、過去2回の記事でスカイライナーとアクセス特急について開業からの10年間を振り返ってみた...

成田スカイアクセス線10周年 3 - 成田スカイアクセス線の将来を考える
成田スカイアクセス線10周年 1 - スカイライナーの10年間

祝・成田スカイアクセス線10周年。10年前の今日、私は成田スカイアクセス線の開業1番列車となるスカイライナー1号の乗客になっていた。10年ひと昔とはよく言ったものだが、今でもその時の雰囲気は...

成田スカイアクセス線10周年 1 - スカイライナーの10年間
京成3050形3051編成 赤と青の一般色に変更

京成3050形3051編成、赤と青の京成カラーに変更。京成本線に転用へ。12月上旬より京成本線への転用のためのデザイン変更が実施されていた3051編成だが、このほど赤と青の京成カラーになって...

京成3050形3051編成 赤と青の一般色に変更
京成3050形 新アクセス色登場と初代アクセス色の運行終了

京成3050形、装いを新たに。10月26日ダイヤ改正におけるスカイライナーの大増発や3100形(3150形)の運行開始で、開業以来の大変革が訪れている成田スカイアクセス線。同線の開業時より...

京成3050形 新アクセス色登場と初代アクセス色の運行終了
京成3100形(3150形) 営業運転開始 1 - デビューまでの動きと今後について

10月26日ダイヤ改正でデビューした京成電鉄の新型車両3100形(3150形)。ようやくあれこれ観察することができたので、今さらながら営業運転の様子とデビューまでの動きをまとめてみた。さらに...

京成3100形(3150形) 営業運転開始 1 - デビューまでの動きと今後について

最新記事

京成電鉄「2022年度 鉄道事業設備投資計画」を読む

今年も大型連休が終わり、鉄道各社から今年度における設備投資計画が発表される季節がやってきた。京成電鉄でも17日の夕方に発表があったところなので、これを読んで今後の動きを探ってみよう。まず、この...

京成電鉄「2022年度 鉄道事業設備投資計画」を読む
京急電鉄「2022年度 鉄道事業設備投資計画」を読む

5月11日、京急電鉄は2022年度の鉄道事業設備投資計画を発表した。これを読んで、同社の今後の動きを探ってみよう。まず車両について見てみよう。最も気になる車両の新造については、プレスリリース内を...

京急電鉄「2022年度 鉄道事業設備投資計画」を読む
京急1000形1890番台 愛称「Le Ciel(ル・シエル)」を付与

L/C座席にトイレ付という仕様で2021年5月に導入された1000形1890番台。11月からは2021年度導入の3編成も順次加わり、計5編成となって活躍の場を拡げている。2022年3月、そんな...

京急1000形1890番台 愛称「Le Ciel(ル・シエル)」を付与
京急1000形 20年間の軌跡 2 - 変革、そして安定

2002年4月15日、ある車両がデビューした。その名は1000形。それから20年、1000形は驚くべきことにいまだ導入が続けられている。そんな1000形という車両に敬意を表して、1000形の...

京急1000形 20年間の軌跡 2 - 変革、そして安定
京成電鉄 新京成電鉄を完全子会社化

京成電鉄、新京成電鉄を完全子会社化へ。4月28日、京成電鉄はグループ関連企業の新京成電鉄を完全子会社化すると発表した。京成は3月末現在において新京成の株式を44.64%保有、同社を持分法適用...

京成電鉄 新京成電鉄を完全子会社化

京成タグはありません