2021.10.17
さようなら、「マリンパーク号」。

京急600形 606編成
2021.10.5/金沢八景

「マリンパークギャラリー号」ヘッドマーク(品川方)
2021.10.5/**
京急電鉄では9月中旬より「マリンパークギャラリー号」の運転を実施している。これは京急油壺マリンパークが9月末で閉館することを記念したもので、車内で一般から募集した思い出写真とメッセージを展示。1968年の開館から53年の思い出を、列車の車内を通じて振り返る企画となっている。
車両は600形606編成を使用。同編成にはかつて走っていた「マリンパーク号」を彷彿とさせるヘッドマークが掲出されている。ヘッドマークは浦賀方と品川方で異なるデザインで、浦賀方は「ありがとうマリンパーク号」、品川方は「さよならマリンパーク号」として、それぞれかつてのヘッドマークをリメイクした。名称こそ「マリンパークギャラリー号」となっているが、事実上「マリンパーク号」のリバイバルと言えよう。
◆ ◆ ◆
「マリンパーク号」は、1968年9月ダイヤ改正で品川〜三崎口の快速特急3往復分に対して「マリンパーク号」の愛称を付けて運転したのが始まり。紆余曲折を経て、1983年10月には都営浅草線直通の特急1本にも「マリンパーク号」の愛称が付いた。このころの「マリンパーク号」は「城ヶ島号」や「南房総号」などいくつかの愛称付き列車の1つにすぎなかったようだが、他の愛称が消えていくなかで「マリンパーク号」だけは生き続け、1998年11月ダイヤ改正まで走った。油壺マリンパークの歴史とともに、「マリンパーク号」の歴史もまた長かったのである。
このほか、都営浅草線・京成線への直通運転においては臨時列車として京成成田発三浦海岸・三崎口行「城ヶ島マリンパーク号」も運転され、油壺マリンパークの名は京急側の行楽地の象徴として使用された。この列車は、2018年夏に3社局相互直通運転50周年を記念してリバイバル運転されたのも記憶に新しい。
◆ ◆ ◆
京急線だけでなく直通各線にとっても大きな存在だった京急油壺マリンパーク。イルカのヘッドマークが見られる日は再び来るだろうか。油壺マリンパークは既に閉館しているが、「マリンパークギャラリー号」は10月末まで運転される予定となっている。
- ツイート
- #
関連記事
京急1000形「夏詣」ヘッドマーク(2021年)
夏詣に、願いを乗せて。京急電鉄では、6月末より「夏詣」ヘッドマークの掲出を行っている。同社が8月末までの予定で実施している「夏詣」キャンペーンをPRするもので、ヘッドマークを掲出するのは今年で...
京急線・都営浅草線・京成線・北総線「相互直通運転30周年記念」ヘッドマーク
祝・相互直通運転30周年。都営浅草線を介して直通運転を行う東京都交通局と京成電鉄、京急電鉄、北総鉄道では、2021年3月31日に相互直通運転開始から30周年を迎えることを記念してヘッドマーク電車...
京急大師線 干支ヘッドマーク(2021年)
京急大師線、毎年恒例の干支ヘッドマーク。京急電鉄では、1月1日より毎年恒例となっている大師線の干支ヘッドマークの掲出を実施した。今年の干支は丑で、大師線を走る1500形に2種類のヘッドマークが...
京急2100形「マリンパーク号」ヘッドマーク
20年ぶりに復活した「マリンパーク号」。2018年で開業から50周年を迎えた「京急油壺マリンパーク」。京急電鉄では、これを記念したキャンペーンを実施、合わせて京急線にて記念ラッピング電車が...
京急・都営・京成 相互直通50周年記念「成田山号」「城ヶ島マリンパーク号」運転
京急電鉄と東京都交通局、京成電鉄では、6月に三社局の相互直通運転50周年を迎えたことからこれを記念したキャンペーンを実施しているところである。このキャンペーンではこれまでに花電車の展示や...
最新記事
京成本線 実籾〜八千代台間の線形改良が完了
京成本線実籾〜八千代台間、実籾カーブの線形改良が完了。京成電鉄が進めている本線実籾〜八千代台間の線形改良工事に大きな動きが生じている。5月19日終電後から翌20日未明にかけて上り線の切り替え工事...
京成線 駅別乗降人員ランキング(2022年度)
2022年度の京成線の駅別乗降人員ランキング! 京成線の全69駅において、どの駅の利用が多いのか少ないのか。京成電鉄が毎年公表しているデータを基に、2022年度の駅別乗降人員をランキング形式で見て...
京成電鉄「2023年度 鉄道事業設備投資計画」を読む
今年も大型連休が終わり、鉄道各社から設備投資計画が発表される季節がやってきた。京成電鉄でも18日に発表があったところなので、これを読んで今後の動きを探ってみよう。2023年度における鉄道事業の...
ちばレインボーバス197号車 リゾートカラーの日野ブルーリボン
リゾートカラーのちばレインボーバスが登場。北総線沿線の印西市に本社を構えるちばレインボーバスは、自社導入の車両のほか、京成バスグループ各社からの経年の移籍車で営業を行っている。同社の移籍車に...
京成AE形 特別装飾「KENTY SKYLINER(ケンティスカイライナー)」運転(第2期)
お客様がお姫様になっちゃうスカイライナー。第2弾。京成電鉄では、2021年7月より運行を開始したAE形「KENTY SKYLINE(ケンティスカイライナー)」についてリニューアルを実施、2022年...