2021.11.04
くぬぎ山のタヌキ、43年の歴史に幕。
新京成電鉄では80000形の2次車として80026編成を導入したところだが、これに伴い8000形8512編成が営業運転を終了した。最終運行となったのは11月1日の561系統(くぬぎ山7時4分始発新津田沼行から始まる運用)であった。8512編成の運用終了をもって8000形は全車が引退、形式消滅となる。
末期の8512編成は検査回帰の延長のため、断続的に休車となっていた。特に、6月28日の運用を最後に4か月近く離脱。再び運用に入ったのは秋もすっかり深まった10月20日のことであった。結果的に1日の運用がラストランとなったわけだが、そのまま廃車とせず、最後に営業運転に投入したのは新京成の温情だろうか。
2010年7月に引退した800形が盛大なさよなら運転を実施したのに対し、8000形は実に静かな終わり方となっているが、これもこのご時世のゆえ仕方のないこと。私としては、8000形から80000形まで5形式が勢揃いするはずだった2020年の「新京成サンクスフェスタ」が、新型コロナウイスル感染症の影響で中止になってしまったことが実にかなしい。
なお、新京成では8000形の引退を記念して「ありがとう8000形引退記念イベント」を開催する1)。イベントの第1弾として15日より8000形の引退記念乗車券を発売するほか、オリジナルグッズの販売や特設サイトの開設を行う予定とのことである。
- 1)ありがとう8000形引退記念イベントを開催します - 新京成電鉄の2021年11月4日付プレスリリース
関連記事
新京成8000形 43年間の活躍を振り返る
新京成8000形の43年間を振り返る。2021年11月に引退、形式消滅となった新京成8000形。惜別企画として同形式の43年間にわたる活躍を簡単に振り返ってみたいと思う。8000形が登場したのは...
新京成8000形 京成千葉線への乗入れを終了
新京成8000形、京成線への乗入れを終了。2017年6月よりリバイバルカラーとして走っている新京成8000形8512編成だが、9月下旬をもって京成千葉線への乗入れを終了した模様である。既に直通...
新京成8000形8518編成 営業運転終了
新京成8000形8518編成が運用終了。8000形は残り1編成に。新京成8000形8518編成が営業運転を終了した。新京成電鉄の公式Twitterによれば、最終運行となったのは14日の朝で...
新京成8000形 三者三様で走る日常
廃車が進み、残り3編成となっている新京成8000形。現在、奇しくもこれら3本の8000形は互いに異なる装いで走っており、ちょっと楽しい状態になっている。三者三様となっている8000形をそれぞれ...
新京成8000形8512編成 茶色帯リバイバルカラー
新京成8000形の茶色帯が復活。新京成電鉄では、2017年6月より8000形のリバイバル塗装車両の運転を行なっている。リバイバルカラーになったのは8512編成で、くぬぎ山工場への入場を機に...
最新記事
新京成線 2024年3月23日ダイヤ改正
新京成線、久しぶりにダイヤ改正を実施。新京成電鉄では、3月23日にダイヤ改正を実施した。平日朝における列車増発と夜間時間帯の運転間隔見直しが主な内容となっている。それぞれについて内容を見てみよう...
京成3700形 機器更新車が登場
京成3700形に機器更新車が登場。デビューから今年で33年を迎える京成3700形。ここ最近は、車体改修工事の実施や脱線事故とそれに伴う廃車、北総鉄道へのリース・返却など何かと話題に事欠かない車両...
四直珍列車研究 132 - 平日 2300
押上線の6両編成、しれっと復活してしれっと消える。平日2300レは、かつて運転されていた普通押上行である。2022年2月ダイヤ改正で設定された、押上線を走る唯一の6両編成の列車であった。押上線の...
国鉄型車両を訪ねて 26 - JR東日本201系 通勤快速成東・勝浦行
さようなら、「なるかつ」。「へー、京葉線なのに勝浦まで行くヤツがあるんだ。」ある時に時刻表の京葉線のページを眺めていて「発見」した勝浦という文字は、私の中で驚きとともにやけに魅力的に映った...
北総線 タブレット端末を活用した自動放送を導入
北総線で自動放送始まる。北総鉄道では、2月16日より列車内における自動放送の使用を開始した。対象となるのは、他社局線からの直通車両を含む北総線の全ての列車となっている。京成線と京急線で実施して...