2022.09.06
常陸国は水戸の名物といえば・・・?
水戸の名物といえば、日本一の藩校と言われた弘道館、はたまた日本三名園であり梅の名所・偕楽園、それとも茨城県が日本一の生産量を誇る納豆・・・? いやいや、茨城交通1102号車でしょう。1987年式の日野レインボーP-RJ172BA、その車齢は実に35年! 茨城交通ではもちろんのこと、首都圏でも最古参級の1台である。こんなにも貴重な車両が何食わぬ顔で県都・水戸駅を出入りしているのだから、水戸は素晴らしいところなのだ。
1102号車は、いわゆる「1つ目RJ」と呼ばれる、現在も日野自動車における中型バスのブランドとして発売されている「レインボー」の最初の世代にあたる車両である。1980年に発売されたレインボーは、それまでのモノコック構造を脱却、直線的なスケルトンボディを採用し、中型バスに対するイメージを一新させた。茨城交通でもこの1つ目を中型車の主力として使用。1988年にフルモデルチェンジするまで40台ほどが導入されたという。
1102号車はそんな1つ目の生き残り。2016年には大規模な修繕工事が実施され、上の写真を見てもそうだが車齢35年とは思えないたいへん綺麗な姿を保っている。首都圏でも最後の1台ということで、まさに奇跡の車両と言えよう。動態保存的な性格を併せ持ちながらも日常的に運用されており、現在も第一線で現役バリバリに動いている。所属は水戸市内の茨大前営業所で、水戸駅にも頻繁に乗入れる。水戸を訪れた方にはぜひとも出会ってほしい1台だ。
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