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エトセトラ

2024.02.15

祝・開業90周年記念。

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京成上野駅 開業90周年特別装飾
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▲2023年12月10日に開業90周年を迎えた京成上野駅では、劇場をモチーフにした特別装飾を実施している
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京成上野駅 開業90周年特別装飾
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▲パンダの街ならではの記念ロゴも

京成電鉄では、2023年12月10日に京成上野駅が開業90周年を迎えたことを記念して、同駅にて特別装飾を行っている。特別装飾は改札外コンコースで実施。正面口やコンコースの柱に施された劇場をモチーフにした装飾は、「芸術の街上野」をイメージしている。天井に配置された昔の京成上野駅やかつての車両などの写真は、まさに劇場のスクリーンに映しだされているかのようだ。

京成上野駅は、1933年12月10日に上野公園駅として開業。当時、下町の押上をターミナルとしていた京成電気軌道にとって、都心に乗入れることは悲願であった。都心への延伸にあたっては、その認可をめぐって東武鉄道と激しい競争が繰り広げられたのは有名な話である。京成としては当初、東京随一の繁華街である浅草を目指していたが、疑獄事件を起こすなどして東武に敗れてしまったことで計画は頓挫。結局、上野からの鉄道敷設免許を取得していた筑波高速度電気鉄道を買収し、これを活用する格好で上野への延伸を果たしたのである。

もし京成が浅草への乗入れを果たしていたら・・・と歴史のifを想像することがあるが、浅草発着のスカイライナーは・・・結果的に上野でよかったのかもしれない。

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京成上野駅 開業90周年特別装飾
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▲正面口の階段天井には過去の写真を展示。これらの写真は合わせて発売された京成上野駅開業90周年記念乗車券にも使用されている
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京成上野駅 開業90周年特別装飾
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▲コンコースの柱にも同様の装飾。スカイライナー運転開始50周年記念装飾と同居している

近年は、広告などで使用されるスカイライナーの成田空港までの所要時間が日暮里からのものになるなど、山手線に直接接続する日暮里の台頭で存在感がやや薄くなってきているが、都心側の始発駅という地位は揺るがない。始発駅という安心感から外国人旅行者(インバウンド)の利用も多く見られる。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で閑古鳥が鳴いていた駅構内ももはや過去のもの、大量のスーツケースで溢れる光景は京成上野の日常となっている。

今やスカイライナーも20分間隔で運転されるようになり、成田空港からの東京の玄関口という地位を確固たるものにしているところである。同駅のますますの発展を祈念して、開業90周年という節目をお祝いしたい。

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