2012.02.26
前代未聞、事業用車両のさよなら運転。
東急電鉄では新型総合検測車デヤ7500系"TOQ i"を導入するとしているが、これに伴い引退するデヤ7200+7290のさよなら運転が26日に実施された。運転経路は、長津田→二子玉川→大井町→大岡山→田園調布→多摩川→蒲田→五反田→蒲田→多摩川→田園調布→奥沢(奥沢車庫に入庫)、奥沢→日吉→菊名→渋谷→武蔵小杉(元住吉検車区に入庫)、武蔵小杉→大岡山→二子玉川→長津田という東急各線を1日かけて走りまわるというもので、東急全線を検測しながら走っていたデヤにとってふさわしいさよなら運転となった。デヤ7200には「ありがとうデヤ7200」、デヤ7290には「さようならデヤ7290」のヘッドマークを掲出、途中の渋谷では花束贈呈式が執り行われるなど、東急のデヤに対する労いの気持ちが大きく表れたさよなら運転といった感じである。
ただでさえギャラリーが多くなりがちなさよなら運転に加え、基本的にはいつ走っているのか分からない事業用車両が走る時間を予告して走るということだけあって、各駅、各撮影地ともものすごい人であった。これに対しては東急電鉄もぬかりなく、この日限定で1日乗車券(東急ワンデーオープンチケット)を発売し、デヤの撮影者に対応した。私もこのチケットを用いてデヤの追っかけを敢行、効率良く各所で撮影することができた。
また各駅では、デヤという突如表れた珍客に、事情を知らない一般の乗客が一様に目が釘付けになっていたのが印象的であった。さよなら運転を追いかけた趣味者だけでなく、運良くもデヤに出くわした乗客にとっても、デヤという特異な存在を印象付けたに違いないだろう。
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