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都営5300形 孤軍奮闘する5320編成

2022.05.22

孤軍奮闘する5320編成。

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都営5300形 5320編成
2021.12.3/ユーカリが丘〜京成臼井

▲京成本線を走る都営5300形5320編成。2021年9月に後継となる5500形の投入が完了するも、いまだ1編成が運用に就いている

東京都交通局では、2017年度より浅草線の第三世代となる新型車両5500形を導入、5300形の置き換えを実施したところである。5500形は2021年9月にも全27編成の投入が完了し、5300形もついに引退か・・・と思われたが、5320編成のみがいまだに運用に入っている。5500形の投入完了から早8ヶ月、周りを5500形に囲まれながらの孤軍奮闘が続いている。

はたして5300形はいつまで走るのか、そんなやきもきした状態が続きながらも、まずは最大の懸案事項だった2月ダイヤ改正をクリア。このダイヤ改正では都営車のアクセス特急が設定されたものの、5320編成を限定運用とすることで引退は回避された。さらに、一部のネット系メディア1)で引退するなどと書かれた年度末というタイミングも乗り越え、2022年度も2ヶ月が過ぎようという今も元気に走り回っている。

5320編成の運用状況

そんな5320編成の現在の運用状況だが、前述のように2月ダイヤ改正で都営車のアクセス特急が設定されたので、これを外す格好の限定運用が組まれている。もちろんこれは5300形が成田スカイアクセス線の120km/h運転に対応していないための措置。5300形は5500形のようなアクセス特急の行先表示も自動放送も装備していない。

ただし、限定運用といってもかつての5200形末期のようなガチガチなもの2)ではなく、アクセス特急以外の運用であれば満遍なく入るユルユル系限定運用となっている。直通先の宗吾車両基地や金沢検車区、印旛車両基地などでの外泊も行われており、その動きは往時の5300形とほとんど変わらない。京成線や京急線方面の優等運用で見られる機会も多く、1編成しか残っていないのが信じられないほどだ。

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都営5300形 5320編成
2020.3.7/生 麦

▲アクセス特急以外であれば特に運用の制限なく動いている5320編成。京成線や京急線でも見られる機会は多い
5320編成はいつまで走るのか

気になるのは、5320編成がいつまで走るのかということであろう。同編成は5500形で実施されているデジタルSR無線対応工事の予備車として残されているのではないかというのが大方の見方。したがって、5500形の工事が終わり次第、お役御免となる可能性が高い。

5500形は27編成が出揃った時点でデジタルSR無線には一切対応していなかったが、5501編成を皮切りに猛烈な勢いで工事が進められている。工事は1編成ずつ概ね編成番号の順に実施されていて、5月22日の時点では5511編成まで完了済み。今のところ1編成につき約3週間かかっているが、準備工事が実施された状態で導入された5516編成からはさらなるペースアップが見込まれる。この調子でいくと、全編成でデジタルSR無線に対応するのは秋〜冬ごろだろうか。

いずれにせよ、5300形に乗ったり撮ったりするのは今のうちということは確かである。5320編成にしてみたら運良くアディショナルタイムを与えられたようなもの。いつ引退してもいいように準備をしておくのが趣味者側の務めであろう。5320編成にはラストランを迎えるそのときまで、事故なく走ってほしいと思う。

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