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2024.12.12

当Webサイトでは2024年5月に「東洋バス路線図2024年5月1日版」を公開していたところであるが、本稿において約7ヶ月ぶりとなる改訂版を発行する。東洋バスでは12月1日に路線の改廃を含むダイヤ改正を実施。今回の改訂版路線図ではそれを盛り込んだ。

ダイヤ改正については、宮ノ台線の一部区間廃止に伴う上高野循環線への再編を実施。宮ノ台線[71][72][73]を廃止し、新たに上高野循環線[70][74]を新設した。上高野循環線は旧宮ノ台線の西工団までの区間と上高野工業団地を回る循環路線で、右回り便が[74A]工業団地先回り、左回り便が[74B]大師前先回りとして運行される。[70]は西工団発着の区間便で、出入庫用である。

合わせて、もえぎ野車庫線と阿宗橋線でもダイヤ改正を実施。もえぎ野車庫線では、上高野循環線を補完する格好で勝田台駅北口〜工業団地第二において上高野循環線の経路を走る[65]大師前経由便が新設された。また、先のダイヤ改正で片道のみの運行となっていた阿宗橋線では、[68]村上団地経由勝田台駅北口行を新設。阿宗橋から勝田台駅北口行が7ヶ月ぶりに復活した。

このほか、八千代中央駅発着路線では、平日早朝に1便のみ運行されていた[80]八千代中央駅→八千代医療センターが消滅。これにより、[80]は往復ともに設定がなくなった。

なお、東洋バスは利用が少ないわけではなかった宮ノ台線を廃止することについて、佐倉市地域公共交通会議の席上において深刻な乗務員不足のためと説明。その上で、新たに交通空白地域が生じない区間を選択せざるを得なかったとした。今回の廃止区間である佐倉市宮ノ台地区では、山万ユーカリが丘線が走るほか、近年では佐倉市コミュニティバスや山万こあらバスが運行開始するなど、公共交通の充実が図られてきた。このことが逆に宮ノ台線の廃止を招いたとすれば、なんとも皮肉なことである。

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東洋バス 1805号車
2024.8.28/佐倉市宮ノ台

▲今回のダイヤ改正で廃止となった宮ノ台線。1996年4月の東葉高速線開業に合わせて運行開始した路線で、約28年半の歴史に幕を閉じることとなった
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東洋バス 1804号車
2024.12.10/佐倉市井野

▲宮ノ台線の残った区間は、上高野工業団地を経由して勝田台駅北口に戻る上高野循環線[74]として再出発。工業団地先回りの[74A]が午前中に、大師前先回りの[74B]が午後にそれぞれ運行される
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東洋バス 1804号車
2024.12.10/八千代市勝田台北

▲[70]西工団行。上高野循環線のうち、出入庫の関係で設定されている西工団発着便は[70]として走る

◆ ◆ ◆

以下、路線図。今回の版における改訂点は次のとおりである。

  • 宮ノ台線[71][72][73]を廃止
  • 上高野循環線[70][74]([74A][74B])を新設
  • もえぎ野車庫線[65]勝田台駅北口〜もえぎ野車庫(大師前経由)を新設
  • 阿宗橋線[68]阿宗橋→勝田台駅北口(村上団地経由)を新設
  • [80]八千代中央駅〜八千代医療センターを廃止
  • その他の修正
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東洋バス路線図 2024年12月1日現在[PDF]

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