京成電鉄「2025年度 鉄道事業設備投資計画」を読む
2025.05.24
今年も大型連休が終わり、鉄道各社から設備投資計画が発表される季節がやってきた。京成電鉄でも22日に発表1)があったところなので、これを読んで今後の動きを探ってみよう。また、21日には中期経営計画「D2プラン」(計画期間:2025年度〜2027年度)も公表されたので、同プランで明らかになったことも織り交ぜながら見てみることにする。
京成3200形 3204編成
2022.2.23/菅野〜京成八幡
2025年度における鉄道事業への投資額は371億円で、昨年度実績比138億円、59%の増。4月に新京成電鉄を吸収合併したことに伴い、今年度より松戸線の鉄道施設も計画の対象となっている。
車両 - 3200形を12両導入 ほか
車両については、2月にデビューした新型車両3200形を引き続き導入する。導入予定数は12両。プレスリリースで「2編成12両」という書き方をしていることから、昨年度導入の3204編成と同じく4+2あるいは2+4の6両編成での運用を予定している模様である。
なお、3200形については、「D2プラン」において2025年度〜2027年度の3年間で90両の導入を予定していることが明らかにされた。この数字は、仮に現在残存している3500形(40両※)と3600形(10両)、3400形(8両)を全て置換えたとしても有り余るので、松戸線の車両の置換え分も含まれているものと考えられる。今後数年は、京成本線の3500形や3600形、3400形の置換えと並行して、松戸線の8800形非リニューアル車や8900形の置換えが進んでいくことになりそう。(※芝山鉄道所属車両を含む)
このほか、2019年度より実施している通勤型車両の車内への防犯カメラ設置が今年度で完了する。また、松戸線の車両において非常用はしごを設置していく予定となっている。
駅 - 青砥駅などにホームドア設置 ほか
続いて駅や施設について見てみよう。
- 駅施設リニューアル(京成佐倉、松戸)
- 耐震改修(京成佐倉、みどり台)
- ホームドア設置の推進(堀切菖蒲園、青砥、京成高砂、市川真間、鬼越、京成中山、船橋競馬場、八広)
- バリアフリー化(大佐倉、新千葉、大森台)
- トイレのリニューアル(京成稲毛)
- 駅ホーム改修(宗吾参道、新津田沼、みのり台)
駅のリニューアルは京成佐倉と松戸で実施。京成佐倉では耐震改修と合わせて実施される。
ホームドア設置の推進については、昨年度からの青砥、京成高砂、鬼越に加えて、堀切菖蒲園と市川真間、京成中山、船橋競馬場、八広が新たに加わった。京成は「鉄道駅バリアフリー料金制度」の活用によって13駅(堀切菖蒲園、お花茶屋、青砥、京成高砂、国府台、市川真間、鬼越、京成中山、京成船橋、船橋競馬場、谷津、八千代台、京成立石)に対してホームドアを整備することを明らかにしており3)、2035年度までに設置が完了する予定となっている。
大佐倉と新千葉、大森台のバリアフリー化も「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用したものとして実施される。大佐倉はスロープとバリアフリートイレの整備を行う。新千葉と大森台で進められていたエレベーターとバリアフリートイレの整備は、今年度で完了する予定となっている。
空港アクセス強化
- 宗吾車両基地拡充工事計画における新工場建設工事の推進
- 押上〜成田空港を運行する新型有料特急の導入
昨年度より引き続き、宗吾車両基地拡充工事計画における新工場建設工事を推進する。すでに工事はたけなわで、京成酒々井〜宗吾参道の車窓から大型重機を使用した大規模な工事の様子を見ることができる。同基地の拡張は、成田空港の更なる機能強化に対応した空港アクセス強化に向けたもので、新工場は2028年度末に完成予定となっている。
そして、空港アクセス強化について、驚きのニュースが舞い込んできた。京成は「D2プラン」において、押上〜成田空港を運行する新型有料特急の導入を発表。2028年度の運行開始を目指して、車両の設計に着手したという。現在運行している京成上野発着のスカイライナーと合わせて、成田空港利用者の更なる利便性向上に寄与したいとしている。
京成電鉄 新型有料特急イメージ
その他
- 本線荒川橋梁架替工事の推進
- 押上線四ツ木〜青砥間連続立体交差事業の推進
- 高架橋耐震改修(千葉寺〜ちはら台)
- 法面補強(京成成田〜空港第2ビル)
- 連動装置更新(青砥)
- 日暮里変電所、二和変電所機器更新
- ATS更新(松戸線)
- 列車運行管理装置の全面的な更新に着手
京成押上線 京成立石〜青砥
2025.2.16/**
そのほか、大規模な事業として、京成本線荒川橋梁架替工事と押上線の葛飾区内における連続立体交差工事を国や関連する自治体と連携して引き続き推進する。押上線の高架化工事については、昨年11月にも下り線を仮線に切り替えたところである。
- 1)2025年度 鉄道事業設備投資計画[PDF] - 京成電鉄の2025年5月22日付プレスリリース
- 2)京成グループ中期経営計画「D2プラン」の策定について[PDF] - 2025年5月21日公表
- 3)鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、バリアフリー設備の整備を推進します[PDF] - 京成電鉄の2023年9月15日付プレスリリース
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