京成グループ 車両の動き(2024年度)
2025.04.15
京成グループにおける2024年度の車両の動きをまとめてみよう。

京成3200形 3204編成
2025.3.6/ユーカリが丘〜京成臼井

京成3500形 3554-53
2025.2.3/京成稲毛
京成電鉄
- 新 造 - カッコ内は入線日
3204-3203-3202-3201+3206-3205(2/22)
- 廃 車 - カッコ内は最終運行日
3552-3551-(2/20)
-3554-3553(2/21)
3556-3555-(2/22)
2024年度の車両の動きの目玉は、やはり3100形以来6年ぶりの新型車両となる3200形が登場したことであろう。今年度は日本車両製の6両が導入され、7月に宗吾車両基地に搬入、試運転などを経て2月下旬にデビューを飾った。4+2組成の6両編成として、京成本線の普通列車を中心に運用に入っている。
代替として廃車となったのは、3500形6両。3200形の導入により、3500形の本格的な廃車が始まることとなった。2024年度は、シンプルに6両の新造に対して6両が廃車となっている。廃車となった6両はいずれも6両編成の中間に連結されていた車両で、2023年4月に完全移行した新型列車無線に対応していていないことから、優先して廃車の対象になったものとみられる。3500形は、4両編成4本と6両編成4本で残り40両(芝山鉄道所属車両を含む)。3200形の導入ペースによりけりだが、全廃まであと3〜4年といったところだろうか。
2度にわたる脱線事故の影響で不本意ながら(?)残ってしまっている3400形3448編成と3600形3688編成は、2024年度も廃車を免れて今も元気な姿を見せている。3448編成は2023年11月に、3688編成は2024年11月にそれぞれ全般検査が施工されており、もうしばらく走ってくれそうな雰囲気。他方、鉄道趣味誌上の鉄道本部長インタビュー1)では、3500形を含めたこれら古い車両を「せっかくだから逆に少し残しておこうかという考えもある」なる発言も飛び出していて、これまでにはなかった車両の動きが起きそうな気配も見せている。
このほか、3700形3758編成でVVVFインバーターなどの機器更新が実施された。3700形の機器更新車は、2023年度実施の3788編成に続いて2編成目。今後も年度あたり1編成のペースで機器更新が進んでいきそうな感じになっている。
新京成電鉄

新京成80000形 80056編成
2024.10.16/五香〜元山

新京成8800形 8806編成
2025.2.21/三咲〜滝不動
続いて、新京成の車両の動きも見てみよう。
- 新 造 -
80056-80055-80054-80053-80052-80051
- 更 新 -
8806-6-8806-5-8806-4-8806-3-8806-2-8806-1
結果的に新京成として最後の年度となった2024年度は、80000形を6両導入。5次車となる80056編成が4月上旬より運用を開始した。同編成は2023年度末に廃車となった8800形8805編成の代替分となる。このため、2024年度だけを見ると6両の増であるように見えるが、2023年度の車両の動きと合わせてプラスマイナス0となっている。
このほか、大きな動きとして8806編成でリニューアル工事が実施されている。車体のリニューアルと機器更新を実施し、1月に運用復帰した。8800形のリニューアル車はこれで10編成目。当初の計画では8800形のリニューアル工事は9編成を対象としていたはずなので、計画に変更が生じている模様である。これが京成との合併の影響によるものかどうかは不明なものの、8800形全体としては当初の計画よりもさらに長く使う方針で動いているのは確かなようだ。
なお、新京成は2025年4月1日に京成と合併し、会社は解散となっている。同社に所属していた80000形とN800形、8900形、8000形全156両も、同日付で京成に移管。これらの車両の行く末は京成に委ねられることになった。
合併に伴って、もと新京成車は3200形の新造によって置き換えられることが明らかになっており、80000形は80056編成をもって製造を終了した可能性が高い。今後、中長期的には京成車ともと新京成車で仕様の同一化が進んでいくものと思われるが、どういった手段でそれを実現していくのか、今後の車両の動きの見どころのひとつになろう。
- 1)鉄道ピクトリアル2024年10月臨時増刊号
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