2009.04.18
このシリーズでは京急車の快速代走を追いかけているが、これに似た事例として3600形の羽田空港行を取り上げてみよう。
前々回の記事において、朝ラッシュ時の遅延が大きくなると17Hと79Hが交換されるという事例を挙げたが、同様のことは51Kと55Kにも起こっている。851K(羽田空港始発高砂行、高砂から951K快速佐倉行)が遅れてやってくると、先行の855K(高砂止)を55Kから51Kに振り替えて951K快速佐倉行とさせるのが遅延発生時の対応のひとつのパターンとなっているようである。ここで、55Kに充当されているのがたまたま3600形だった場合、951Kの復路の1050Kで3600形の(飛)快速羽田空港行が見られるというわけである。したがって、600形以外の17H代走のように、京急に入線できない3600形の羽田空港行という珍妙な列車が遅延発生時にたびたび見られたのであった。
3600形は京急線に入ることができないので、3600形の1050K代走時には必ず高砂で3700形等へ車両を交換することになる。そのため、最近ではこの車両交換を避けるため55Kにも3700形などの京急乗入れができる車両を充てることが多くなっているようで、855K→951Kの振替えが発生しても3600形の代走は見られなくなってきている。
他にも遅延発生時には791K→823Tというパターンもあるようで、この場合は京成車による都営運用の代走が見られることがあるが、こちらも922Tの高砂で車両交換の必要があるため、よほど遅れたときでないと発生しない。
- ツイート
- #
- 京成
- 代走
関連記事
京急車の快速代走 6 - 「快特」表示の「快速」
京急の快速幕非装備車の快速充当時の対応として、前回は快速札を用いるという比較的ポピュラーな方法を取り上げたが、今回はレアな対応をご紹介。京急車には「快速」幕はなくとも「快特」幕は必ずあるわけで...
京急車の快速代走 5 - 快速札
このシリーズでは今回より、京急車の京成線高砂以東の運転に必要な「快速」幕や「佐倉」幕の非装備車両が代走した場合の対応を取り上げてみる。対応その1は、"快速札"。快速の札を前面内側から貼り付ける...
京急車の快速代走 4 - 快速幕・佐倉幕
前回の記事から少し間が開いてしまったが、京急車の快速代走のハナシのつづきをば。ここからは種別・方向幕の方向へ話題をシフトしたいと思う。京成線高砂以東に直通する京急所属車は、京成線内で使用する...
京急車の快速代走 2 - ダイヤ乱れ時の対応
先月末の記事で京急車の快速代走の件について触れたが、簡単にシリーズ化してみる。第2回目はダイヤが乱れた場合である。数分から十数分の遅延であれば、前回の記事のように17Hと79Hを振替えれば済む...
京急車の快速代走 1 - 代走発生の要因
最近、京急車の代走快速が頻発しているようなので触れてみる。羽田空港駅が開業した1998年11月のダイヤ改正で、京急車の京成本線成田方面への定期乗入れ運用が開始されるが、このとき以来、2002年...
おすすめの記事
四直珍列車研究 134 - 平日 1681K
京成車の特急泉岳寺行が登場。平日1681Kレは、京成車で運転される特急泉岳寺行である。2023年11月ダイヤ改正で登場した列車となっている。京成車の泉岳寺行は都営浅草線西馬込始発のものは数多く...
京急1000形 「京急夏詣号」運転(2024年)
空とあなたと夏詣。京急電鉄では、6月末より「京急夏詣キャンペーン2024」の実施に合わせて、「京急夏詣号」の運転を行っている。「夏詣」キャンペーンは同社が2019年度より毎年実施しているもので...
都営浅草線 自動放送どうするの問題を考える
都営浅草線の自動放送どうするの問題を考える。列車内における案内として重要なアナウンス。アナウンスでは列車の種別行先や次駅の案内が行われるが、昨今では自動放送が主流となっており、車掌が自らの肉声で...
船橋新京成バス2741号車 「ふなっしー号」
「ふなっしー」なバスが走る。船橋新京成バス2741号車が特別仕様「ふなっしー号」として走ってる。「ふなっしー」といえば千葉県船橋市を中心に暴れている同市で人気の非公認キャラクターだが、2023年...
北総車の京急線内特急運転が復活
約19年ぶりに復活した北総車の京急線内特急運転を見る。京急線に大きな変化をもたらした2022年11月ダイヤ改正。京急自ら「23年ぶりの大改正」としたこのダイヤ改正では、特に日中時間帯の運行...