京成成田スカイアクセス線の将来展望 2 - 新型車両3900形
2026.08.04
京成成田スカイアクセス線の将来展望、その2。
京成3900形 イメージ
開業から16周年を迎えた京成成田スカイアクセス線。同線の将来について、いろいろと大きな発表があったところなので、まとめておこう。その2は、押上〜成田空港を結ぶ有料特急に使用される新型車両3900形について。その1はこちら。
新型車両3900形
京成ではかねてより押上〜成田空港を運行する新型有料特急の導入を発表していたところだが、7月10日付のプレスリリース1)において新型車両のコンセプトとデザインが公開された。
- 車両形式は3900形
- デザインコンセプトは「日本らしい、やわらかな整いと華やぎ」
- 車体はピンク色を基調とし、前面および側面の黒いラインでスピード感を表現
- 内装はベージュやブラウンなど落ち着いた色調を採用
- 8両編成とし、うち1両を3列シートを採用した特別車とする
- 乗降口を1両につき片側2箇所設置
- 前面に貫通扉を備え、都営浅草線に直通可能
- 160km/h運転可能な仕様で、押上〜空港第2ビルを30分台前半で結ぶ
- 2027年度末までに56両を導入予定
京成3900形 イメージ
京成3900形 イメージ
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コンセプトは、「日本らしい、やわらかな整いと華やぎ」。車体は春の華やかさを連想させるピンク色を基調とし、車体前面と側面に日本らしい簡素さを演出するブラックのラインが入れられている。独特な形状の前照灯は、桜の花びらがモチーフ。国際空港を発着する特急車両として、日本らしさを随所に散りばめた車両になっている。
車両形式は3900形とされ、京成車として他社局線への直通運転を行うのに必要な3000番台2)を名乗ることとなった。
編成は片側2扉の8両編成で、うち1両は3列シートを採用した特別車となる。通常、有料特急車両は乗降口を含むデッキが車両端にあるのが一般的だが、3900形では中央に寄っていて、車端にも客室があるのが大きな特徴。さらに、客室とデッキを仕切る扉がないように見える。ホームドアに対応したレイアウトであるとともに、各駅における乗降時間の短縮を強く意識した設計であることがうかがえる。
AE形と同じく成田スカイアクセス線内での160km/h運転に対応していることから、パンタグラフは2両ごとに1基が載る仕様となる。パンタグラフをはじめとした機器配置は、基本的にはAE形を踏襲している可能性が高そう。
3900形を使用する新有料特急列車の愛称は、現在募集中。したがって、スカイライナーとはならないことが確定している。愛称は、2027年度中に3900形の実車の公開とともに発表される予定。
3900形は、有価証券報告書3)などにより、2027年度末までに56両が導入される予定となっている。押上を発着する新たな運行系統の特急車両となることから、AE形の置き換えではなく、純増となる見込みである。
新型有料特急の運行区間
3900形を使用する新型有料特急の運行区間については、上記の京成のプレスリリースのほか、成田空港アクセスにおける輸送力増強の観点から国土交通省などによる「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」の最終とりまとめ4)の中にも記載がある。これらをまとめと、以下のようになる模様。
- 2028年度中に押上〜成田空港で運行開始(第1フェーズ)
- 第2フェーズとして、2030年代に以下の直通運転の実現を目指す;
- 1)品川駅改良工事完了後、品川まで
- 2)羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線の使用開始後、羽田空港まで
- 成田空港高架新駅などの整備完了後、最大で毎時3本を運転
2028年度中に、まずは京成線内の押上〜成田空港で運行開始する。ここまでは既報のとおりだが、「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」の最終とりまとめにおいて、京急線羽田空港までの直通運転を目指すことが明記された。誰もが疑問に思っていたであろう、押上から先をどうするの問題の答えが示された格好だ。
押上から先の直通運転については、2030年代、京急線品川駅改良工事完了後に品川まで、同空港線羽田空港第1・第2ターミナル駅引上線の使用開始後に羽田空港までというふうに段階を経て実現される予定となっている。都営浅草線と京急線の運行上のキャパシティは今の段階で一杯いっぱいなので、各所の設備が改良され、列車の増発が可能になってから実施することとなるようだ。また、有料特急の直通運転を行うにあたり、特急車両に対応したホームドアシステムや特急券の発売方法、車両清掃などの技術面・運用面でのさまざまな課題の解決も必要となる。
いずれにせよ、都営浅草線を中心とした「四直」は、2030年代に有料特急の直通運転という新たなステージに突入することが確定した。有料特急の直通運転を行うにあたっては、都営と京急が3900形と同型あるいは同等の車両を導入することも考えられるし、都営浅草線での有料特急運転が可能となれば都営浅草線直通のモーニング・イブニングライナーやウィング号の運転もあり得る。夢は広がるばかりだ。
- 1)押上~成田空港間を結ぶ新型有料特急列車の愛称を募集します[PDF] - 京成電鉄の2026年7月10日付プレスリリース
- 2)都営と京成、京急、北総の四者で行う相互直通運転における車両規格上、京成車は3000番台であることが定められている。
- 3)有価証券報告書 - 第183期(2025年4月1日〜2026年3月31日)
- 4)今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会 最終とりまとめ(案)[PDF] - 国土交通省、2026年7月6日
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