京成成田スカイアクセス線の将来展望 1 - 京成線の機能強化
2026.07.17
京成成田スカイアクセス線の将来展望、その1。
京成AE形 AE1編成
2026.5.30/小室〜千葉ニュータウン中央
本日、開業から16周年を迎えた京成成田スカイアクセス線。同線の将来について、いろいろと大きな発表があったところなので、まとめておこう。
前提 - 成田空港の「更なる機能強化」
現在、成田空港では滑走路の新増設などを行う「更なる機能強化」が進められており、航空機の年間発着回数が現在の34万回から50万回に増加する予定となっている。現在の同空港の旅客数は年間約5,700万人だが、発着回数が50万回に達した際には7,500万人となることが見込まれる。このため、空港施設のみならず、空港への鉄道アクセスの輸送力や利便性の向上が喫緊の課題となっている。
7月6日、国土交通省は、同省や事業者などで構成される「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」で議論されてきた同空港の施設面での機能強化について、将来像と具体的な施設整備の方向性を示す最終とりまとめを公表した。本稿では、最終とりまとめの中から、京成に関する内容を取り扱っていく。
京成線の機能強化
- 新たな成田空港駅を東成田駅付近に高架駅として設置する。
- 成田スカイアクセス線の既存単線区間は複線化。東関東自動車道(東関道)交差部付近から高架新駅に向けて新線を整備する。
- 新鎌ヶ谷〜印旛日本医大において、有料特急列車専用の新線を整備。複々線化を行う。
- 都心側のボトルネック解消については引き続き検討する。
成田空港の「更なる機能強化」に伴う鉄道アクセスの増強について、大きな内容として、成田スカイアクセス線の複線化と成田空港駅の新たな整備が示された。新しい成田空港駅は現在の東成田駅付近に高架駅として設置される。合わせて、同線の東関道交差部付近から高架新駅へ向けて高架の新線を整備し、複線化。これらにより、有料特急列車(スカイライナー+押上線直通新型有料特急)は毎時6本、アクセス特急は毎時3本の運転が可能になる。
京成線の機能強化
京成線の機能強化
以前より議論が重ねられていた同線の複線化は、新線を整備するという格好で進められることとなった。現在、成田湯川〜空港第2ビルにおいては京成とJR東日本が並走する形となっているが、京成側は新たなルートで空港にアプローチする。新線の始点を東関道交差部としたのは現行の路線が同地点よりトンネル区間の連続になっているためと考えられ、新線は工費や工期のかさむトンネル建設を避けたルートをとるものとみられる。
なお、新線の整備によって使われなくなる既存の空港第2ビル駅と成田空港駅などの鉄道施設は、JR東日本成田線の複線化に活用される予定となっている。
新鎌ヶ谷〜印旛日本医大の複々線化は、既に2月に検討着手が公表されていたものである。同区間に160km/h運転に対応した新線を整備することで、輸送力の増強だけでなく所要時間の短縮も期待される。
高架新駅(新・成田空港駅)について
- 現・東成田駅付近に設置し、同駅と一体的な運用を検討する。
- 成田スカイアクセス線と京成本線を合わせて3面5線を整備。
- 現・東成田は引き続き1面2線(+旧ホーム2線)で運用。
- 南側に新空港ターミナル方面改札口を、東側に第2ターミナル方面改札口を設置する。
新たな成田空港駅となる高架新駅は、3面5線で整備される。成田スカイアクセス線と京成本線の2線が乗入れる予定となっているが、イメージ図によれば、東側の2面を成田スカイアクセス線用、西側の1面を京成本線用として使用する模様。山側の1面が有料特急専用ホーム、中央がアクセス特急用、海側が京成本線列車用となるだろうか。
京成線の機能強化
5線あるうちの1線は両側ホームとなり、成田スカイアクセス線と京成本線で共用する格好になっている。山側を開扉すれば成田スカイアクセス線の列車に、海側を開扉すれば京成本線の列車になるわけなので、例えばスカイライナーで成田空港に到着後に折返し京成本線経由のモーニングライナーになるといった列車に対応した設備になっていることがうかがえる。
現在の東成田駅は、ほぼそのまま使用が継続される(イメージ図では途切れてしまっているが、海側の旧ホームも残存するものとみられる)。新駅と一体的な運用を検討しているとのことだが、はたしてどこまで一体的になるのか気になるところ。例えば、現在、京成成田方面から空港第2ビル・成田空港に行くのと東成田に行くのとでは、加算運賃の違いにより運賃が異なる。新駅とともに成田空港駅を名乗るにしても、改札はどうするのかなどの問題が生じることになる。
(つづく)
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