2010.08.15
成田スカイアクセス線開業に伴う7月17日のダイヤ改正に合わせて、京成車の種別幕あるいはLEDのROMの交換が実施された。これについて簡単にまとめてみよう。
今回の種別幕の交換は、1)「アクセス特急」の新設により「通勤特急」の種別色が変更されたこと、2)「快特」の正式名称が「快速特急」になったこと、3)京急線内で「急行」が「エアポート急行」に変更されたこと、が大きな要因となっている。以下に新種別幕のイメージを掲載する。
前述した要件を満たすように、「通勤特急」は水色に、「快特」は「快速特急」にそれぞれ変更されている。また、新たに「(飛)急行」が収録された。一方、7月のダイヤ改正で新設された「アクセス特急」と「(飛)アクセス特急」は収録が見送られた。これについては、そもそも種別幕のコマ数が足りないことや、幕式でかつ成田スカイアクセス線内の120km/h運転に対応した編成がいないためと思われる。
そして何より、冒頭の3668編成の写真を見ていただければ一目瞭然なのだが、前面用種別幕の意匠が大きく変わったのが今回の新種別幕の大きな特徴となっている。徐々に増えつつある3700形のフルカラーLED車に合わせたものとみられ、地の色が各種別の色となった。以前、3700形のLED化で見た目の印象が大きく変わったと書いたが、これが3700形以外の幕式で残存している編成にも波及してしまったことになる。
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3000形、3700形のLEDについてもROMの改修が実施された。LEDの編成については「アクセス特急」「(飛)アクセス特急」が追加されている。その他は内容は幕式の編成に準じており、こちらも「通勤特急」が水色に、「快特」が「快速特急」にそれぞれ変更となり、「(飛)急行」が新たに収録された。
LEDの種別表示についても、幕式ほどではないものの、意匠に変化が見られている。1つは英字の部分が小文字となったこと。従来は全て大文字で表記されていたが、こちらは逆に幕式に合わせる格好となった。もう1つは、フルカラーLEDについて全体的に彩度が上がったことである。3000形がフルカラーLEDに交換されたときに色が薄すぎるのではないかと嘆いたことがあったが、今回のROM交換によって種別の色がよりハッキリと表示されるようになった。また合わせて、文字の周り1ドット分を非点灯とすることで、地の色と文字が混同しないような配慮もなされている。
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種別幕およびROMの交換は、3500形未更新車を除く京成の全通勤型車両に及んでいる。新種別幕交換の第一号は現役最古参の3300形3304編成で、方向幕交換の要因となっている「通勤特急」「快速特急」「(飛)急行」を表示する機会のない3300形も交換の対象となってしまった。3300形が種別幕交換の対象となったということは、3編成の創業100周年リバイバル電車も新種別幕へ交換されたということでもある。せっかくリバイバルカラーとなったというのに、前面の印象が極端に変わってしまったことから、事実上のリバイバル電車終了となってしまった。非常に残念である。3500形未更新車が交換の対象にならなかったように、同じく4連しか在籍しない3300形も交換の対象から外してくれればよかったと思う。
なお、種別幕の交換によって「(飛)急行」の表示が可能となったが、5月16日のダイヤ改正では既報のとおり「エアポート急行」であっても「急行」表示で運転している。これは、同改正の時点で種別幕を交換した編成と交換していない編成が混在している中で、扱いを統一したものとみられる。京成車が「(飛)急行」を使用し始めたのは7月のダイヤ改正からであった。
また、3700形の1次車〜5次車の一部が7月のダイヤ改正に合わせる形でフルカラーLEDへの交換を実施しているが、フルカラーLEDへの交換と新ROMへの交換にタイムラグがあったため、短期間ながらフルカラーLEDのオレンジ通勤特急が見られている。
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