KSWeb

鉄道やバスなど、公共交通に関するディープな話題をお届けしています。

Article

記事

2016.03.31

年度末ということで、2015年度の車両の動きをまとめてみよう。

X54080.jpg

京成3500形 3596編成
2015.2.28/佐倉〜大佐倉

▲2007年度以来、8年ぶりに廃車が発生した3500形
京成電鉄

- 新造車両 - カッコ内は入線日
3031-8-3031-7-3031-6-3031-3-3031-2-3031-1(3/7)
3032-8-3032-7-3032-6-3032-3-3032-2-3032-1(2/9)

- 廃 車 - カッコ内は営業運転終了日
3576-3575-3574-3573(3/7)
3592-3591-3590-3589(2/12)
3596-3595-3594-3593(2/15)
AE-138-AE-137-AE-136-AE-135-AE-134-AE-133-AE-132-AE-131(2/28)
AE-168-AE-167-AE-166-AE-165-AE-164-AE-163-AE-162-AE-161(1/30)

今年度は3000形の11次車となる6両編成2本(3031編成:日本車両製、3032編成:総合車両製作所(J-Trec)製)が新造され、3500形12両が廃車となった。廃車となった3500形は3576編成と3592編成、3596編成の4両編成3本。3500形は2002年度から2007年度にかけて断続的に計24両の廃車があったものの、その後しばらく3200形と3300形の置換えが進められていたので、3500形としては8年ぶりの廃車発生となった。特に3500形未更新車は3588編成の4両編成1本が残るのみで、3500形未更新車は来年度にも姿を消す可能性が高くなっている。

このほか、AE100形8両編成2本(AE-138編成とAE-168編成)も廃車となった。2010年度より徐々に数を減らしていたAE100形としては最後の2本であり、これにてAE100形は形式消滅、26年の歴史に幕を閉じた。AE100形は2月末にAE-138編成を使用したさよなら運転が実施され、有終の美を飾っている。

D22872.jpg

京成AE100形 AE-138編成
2014.10.17/酒々井〜宗吾参道

▲今年度をもって引退となったAE100形

AE100形の廃車とタイミングを合わせるかたちで、特急「シティライナー」も2015年12月ダイヤ修正にて定期運行を終了している。一方で、これもAE100形の担当となっていた1月中の「シティライナー」臨時運行は来年以降どうなるか、AE形で運転されることになるのかはたまた運転そのものが無くなってしまうのか、今のうちからさっそく気になってしまうところである。

新京成電鉄

続いて、新京成の車両の動きも見てみよう。

- 新 造 -
N848-N847-N846-N843-N842-N841

- 廃 車 -
8510-8020-8019-8018-8017-8509

今年度はN800形6両編成1本を新造、8000形8510編成が廃車となった。N800形は3年ぶりの新造で、4本目である。8000形の廃車発生は2年ぶりで、8510編成は2年前に廃車となった8506編成と同じくVVVFインバーター化改造が実施されたのにもかかわらず早々に廃車となってしまった。8000形は残り3本となっており、いよいよN800形と勢力が逆転することとなった。

N03182.jpg

新京成8000形 8510編成
2006.12.14/西登戸〜新千葉

▲ヘッドマーク電車として走ることの多かった8000形8510編成
X61312.jpg

新京成8800形 8803編成
2016.3.26/千葉中央

▲機器更新工事が実施された8800形8803編成

他方、新たな車両の動きとして、8803編成に対して機器更新工事が実施されている。制御装置や主電動機などの交換を含む大掛かりなもので、制御装置はフルSiC適用のVVVFインバーターが新しく搭載された。8800形は日本における直流1500Vの車両としてVVVFインバーター制御の先駆者的存在であったが、同世代の車両で同様の制御装置を搭載する小田急1000形や北神急行7000系でも制御装置の交換を含めた更新工事が実施され始めており、これらの動きに合わせたものと言える。N800形の新造のペースを踏まえると8800形の機器更新は今後継続的に実施されていくものとみられ、8800形が新京成の最大勢力であるという構図はもうしばらく続きそうだ。

検査のタイミングで実施されている車両の新デザイン化だが、今年度は新しく8802、8803、8804、8805、8814、8928編成の6本が新デザインとなった。新造時より新デザインのN848編成を含めて新京成に在籍する全26編成のうち12編成が新デザインとなっており、2014年度より実施されている塗装変更もまもなく折返し地点に到達する。

  • 京成
  • タグはありません

関連記事

京成3500形3576編成 営業運転終了

長い間おつかれさまでした。3000形3032編成の導入により、3500形3576編成が廃車となった。最後の営業運転は7日のB51→51運行であった。15日現在、3576編成は宗吾車両基地にて...

京成3500形3576編成 営業運転終了
京成3000形3031・3032編成 登場

2月上旬より、京成3000形の11次車にあたる3031・3032編成がお目見えしている。2015年度の新造車である3031・3032編成だが、久々となる6両編成の新造車となった。6両編成の...

京成3000形3031・3032編成 登場
京成AE100形 さよなら運転「さよならAE100形記念ツアー」開催

京成AE100形、ついに終焉へ。2月21・28日、特急「スカイライナー」や「シティライナー」で使用されてきた京成AE100形のさよなら運転が実施された。さよなら運転は京成トラベルツアー主催の...

京成AE100形 さよなら運転「さよならAE100形記念ツアー」開催
京成3500形3592編成・3596編成 営業運転終了

長い間おつかれさん。3000形3031編成の導入により、3500形の未更新車4連2本が廃車となった。廃車となったのは3592編成と3596編成で、3592編成は2月15日のB53→53運行...

京成3500形3592編成・3596編成 営業運転終了
新京成N800形N848編成 登場

新京成N800形、4本目が登場。12月上旬より、新京成N800形の4次車にあたるN848編成がお目見えしている。N838編成以来約3年ぶりとなった新京成の新造車だが、ジェントルピンクを纏った...

新京成N800形N848編成 登場

最新記事

京成線 2024年11月23日ダイヤ修正

京成電鉄では、11月23日にダイヤ修正を行う。今回のダイヤ修正について、プレスリリースや15日発売の京成時刻表Vol.33などで明らかになっている情報を基に、その内容を見てみよう。本稿では...

京成線 2024年11月23日ダイヤ修正
四直珍列車研究 134 - 平日 1681K

京成車の特急泉岳寺行が登場。平日1681Kレは、京成車で運転される特急泉岳寺行である。2023年11月ダイヤ改正で登場した列車となっている。京成車の泉岳寺行は都営浅草線西馬込始発のものは数多く...

四直珍列車研究 134 - 平日 1681K
京急1000形 「京急夏詣号」運転(2024年)

空とあなたと夏詣。京急電鉄では、6月末より「京急夏詣キャンペーン2024」の実施に合わせて、「京急夏詣号」の運転を行っている。「夏詣」キャンペーンは同社が2019年度より毎年実施しているもので...

京急1000形 「京急夏詣号」運転(2024年)
都営浅草線 自動放送どうするの問題を考える

都営浅草線の自動放送どうするの問題を考える。列車内における案内として重要なアナウンス。アナウンスでは列車の種別行先や次駅の案内が行われるが、昨今では自動放送が主流となっており、車掌が自らの肉声で...

都営浅草線 自動放送どうするの問題を考える
船橋新京成バス2741号車 「ふなっしー号」

「ふなっしー」なバスが走る。船橋新京成バス2741号車が特別仕様「ふなっしー号」として走ってる。「ふなっしー」といえば千葉県船橋市を中心に暴れている同市で人気の非公認キャラクターだが、2023年...

船橋新京成バス2741号車 「ふなっしー号」