2017.06.28
2017年6月に(株)トミーテックより発売されているTHEバスコレクション第22弾において、東洋バスが名だたる大手事業者に混ざってラインナップに仲間入り。これはめでたい! というわけで、今回はその製品のモデルになった実車をご紹介しよう。

東洋バス 1707号車
2015.7.7/八千代市米本

東洋バス 1707号車
2015.8.17/高津団地
今回の製品のモデルとなったのは1707号車(習志野200か1707)。新山営業所に所属する新型エアロスターMP38である(QKG-MP38FM)。2015年3月ごろに1706号車と連番で登録された2台のうちの1台で、この2台が東洋バスで初めて導入した新型エアロスターになった。東洋バスではこの2台以降、一般路線用の大型車を新しく導入していないので、今のところ一般路線用の大型車としては最も新しい車両になっている。
新型エアロスターでは事業者ごとにまちまちとなっているフロントバンパーの塗り分けは、東洋バスではヘッドライトの部分も含めて黒色とされ、たいへん引き締まった表情であるように思う。中扉から後方よりの、窓が少し小さくなっている部分も黒く塗装して窓が連続してあるように見せてあり、緑色のスモークガラスの採用と合わせて重厚感のある車両に仕上がっている。
そして特徴的なのが、ステッカー類の少なさ。車体に貼ってあるのは出入口や車いすステッカーといった必要最低限のものだけであり、非常にスッキリとしている。首都圏では今どき珍しいPASMOなどのICカードが使えない事業者ということで、ICカードのステッカーも貼られていない。近隣を走る京成グループのバスが環境にやさしいやら注意喚起やらとにかくいろんなものを貼りまくってるのとは対照的である。広告枠は反対側と後部の2ヶ所に設置されているが、運行開始時よりどういうわけだか謎の白い無地のものが挿入されている。将来的にここに何か広告が入るとしたらせいぜいグループ企業の東洋モータースクールくらいだろうか。
◆ ◆ ◆
製品に印刷されている行先表示は[17]松陰高校・英和高校経由米本団地ということだが、これは東洋バスでは少々レアな行先である。平日の朝に5便、土曜と休日の朝に4便だけ運行されているもので、運行時間帯と経由からおわかりいただけるように両校への通学対応で設定されているものになっている。朝以外は[15]グランド前体育館前経由米本団地として運行されている1)。
んで、このバスコレのように[17]の米本団地行で走る1707号車が実際に見られるかというと、これがなかなか難しい。もとより便数が少ないというのもあるが、前述の平日5便、土休日4便の中には運用の都合で中型車でしか運行できないものも含まれているので、確率的にはかなり低いものとなる。そもそも東洋バスのイメージ2)を考えたならばそれは八千代市内における団地輸送であり、[11]米本団地行や[21]村上団地行などといったもっとわかりやすい行先があるはず。それにもかかわらず、[17]のようなどちらかと言うとマイナーなものが選ばれてしまったのは疑問に思わないでもない。
とは言うものの、スクール直通バスなどにおいて八千代松陰中学・高校ならびに千葉英和高校の学生を満載して走る同社のバスを見るにつけ、両校の存在は東洋バスにとってはたいへん大きな存在に違いないはず。そんなわけで、製品に印刷された[17]の行先表示は、そんな両校に対するせめてもの恩返しなんじゃないかと勝手に思っておくことにする。
- 1)八千代台駅からの便は[16]、東京女子医大八千代医療センターからの便は[18]になる。
- 2)そもそも東洋バス自体が謎の存在すぎて何もイメージできないとか言わないで〜〜
- 東洋バス
- タグはありません
関連記事
千葉シーサイドバス2682号車 三菱ふそうエアロミディS
東洋バスの子会社である千葉シーサイドバス。同社に所属する車両は東洋バスからの移籍車が多数を占めているが、自社で導入した車両もわずかながらに存在する。その中の1台、2682号車を紹介しよう...
千葉シーサイドバス 車両一覧
本稿は千葉シーサイドバスに在籍している車両および過去に在籍していた車両を表にまとめたものである。2003年の設立からの全車両を掲載しているつもりである。千葉シーサイドバスではいわゆる社番が...
千葉シーサイドバス2891号車 KC-MP系エアロスター
10月上旬に東洋バスと千葉シーサイドバスとで車両の動きがあったので、見てみよう。東洋バスから千葉シーサイドバスへ3台の車両が転属した。転属した3台は次の通り。千葉200か2891 ← 習志野...
東洋バス 車両一覧
東洋バスに在籍している車両および過去に在籍していた車両を表にまとめたものである。車両一覧というからには本来は創業時からの全車両を掲載すべきだが、過去にさかのぼればさかのぼるほどよくわからなく...
山梨交通C822号車 元東洋バスの日デRN
山梨方面に用事があったついでに南アルプス市を走る元東洋バスの様子を見てきたので、そのレポートをば。山梨交通C822号車、1998年式の日産ディーゼルKC-RN210CSN(富士重工8Eボディ)で...
東洋バス 車両情報@2015年12月
東洋バスでは、10月以降に中型ノンステップ車両の新車導入を含めた車両の動きがあったので、年末にまとめてドン。新車導入@2015年9月 9月に新車が4台導入された。導入されたのは三菱ふそう...
最新記事
2025.04.15
京成グループ 車両の動き(2024年度)
京成グループにおける2024年度の車両の動きをまとめてみよう。2024年度の車両の動きの目玉は、やはり3100形以来6年ぶりの新型車両となる3200形が登場したことであろう。今年度は日本車両製の...
- 京成
- タグはありません
2025.04.10
京成電鉄 松戸線が開業
Hello! Matsudo Line 4月1日、京成電鉄は新京成電鉄の吸収合併を実施した。これに伴い、新京成線は同日より京成松戸線として運行を開始。1947年12月に新津田沼〜薬園台で産声を...
2025.04.06
京成3000形 「桜に染まるまち、佐倉」ヘッドマーク(2025年)
今年も桜に染まるまち、佐倉。京成電鉄では、3月中旬より3000形において「桜に染まるまち、佐倉」ヘッドマークの掲出を行った。同社と佐倉市が毎年この時期に実施している観光キャンペーン「桜に染まる...
2025.03.31
新京成線 新津田沼駅の0キロポスト
歴史の証人。まもなく終わりを迎える新京成線。そんな同線の歴史を開業から見守り続けてきたものがある。新津田沼駅に設置されている、0キロポストだ。新京成線の距離上の起点が、ここ新津田沼にあることを...
2025.03.28
京成3500形 3556編成など6両が営業運転終了
京成3500形に廃車が発生。新型車両3200形の導入に伴い、3500形に廃車が発生している。廃車となったのは、3556〜3553と3552、3551で、導入された3200形と同数となる6両...
- 京成
- タグはありません