2019.07.04
東京都交通局、京成電鉄(芝山鉄道)、京急電鉄、北総鉄道(千葉ニュータウン鉄道)の様々な車両が入り乱れ、百花繚乱の直通運転を行っている"四直"。その中でも、唯一無二の形態を持つ車両たちが我々をさらに楽しませてくれている。そんな「四直の異端車たち」を適当に紹介していこう。

芝山鉄道3500形 3540編成
2019.5.31/柴 又
異端車その4として登場していただくのは芝山鉄道3500形である。3540編成が京成からリースされて芝山鉄道の車両として走っているが、東成田〜芝山千代田間2.2kmという日本一短い鉄道事業者である同社に所属する車両はこの1編成のみ。まさに存在自体が異端と言えよう。
3540編成が芝山鉄道所属となったのは2013年4月のこと。それまで芝山鉄道所属車両として開業時より孤軍奮闘してきた3600形3618編成からバトンタッチする格好で貸し出された。芝山鉄道は運転業務を京成に委託しているものの、鉄道施設や車両を自ら保有して鉄道事業を行う第一種鉄道事業者。この3540編成でもって京成線と相互直通運転を実施しているというわけだ。
3618編成が車体に芝山鉄道のコーポレートカラーである赤+緑の帯を巻いていたので、3540編成も同様の姿になるものと期待が高まっていたが、今日にいたるまでカラーリングの変更はされずに京成カラーのまま走っている。なので、3540編成が京成3500形と異なるところと言えば、社名プレートが「芝山鉄道」になっていることと、京成グループのロゴマークがないといった程度。このほか、2013年5月より筆頭株主である成田国際空港による広告ジャックがなされており、車体に貼付されている広告も同編成の大きな特徴になっている。

芝山鉄道3500形 社名プレート
2019.5.31/**

芝山鉄道3500形 社名プレート
2019.5.31/**

芝山鉄道3500形 車内
2019.5.31/**

芝山鉄道3500形 3540編成
2018.12.4/谷津〜京成津田沼
3540編成は芝山鉄道所属ということで2013年4月より一貫して4両編成のままで走っており、京成車と混結で6両編成や8両編成になったことは今のところ1度もない。運用は以前の記事でもご紹介したとおり京成車と共通運用になっており、京成の4両編成が走るところなら3540編成も走る。ただし、4両編成の運用は2018年12月ダイヤ修正で大幅削減されており、現行ダイヤにおいては宗吾参道〜芝山千代田間と金町線の普通列車、および高砂〜宗吾参道間の不定期回送のみ。そして、共通運用とは言うものの3540編成は宗吾参道〜芝山千代田間のみを走る平日81運行に充当する傾向が強いように思われる。
京成の4両編成なら例えば動揺測定などの不定期列車で上野や押上、千葉・千原線への入線機会もあるけれど、3540編成はやはり芝山鉄道所属ということで充当されたことがない。4両編成の減少と相まって、少し影が薄い車両になってしまっているのは少し残念なところである。
- 芝山鉄道
- タグはありません
関連記事
四直の異端車たち 5 - 京成3600形3668編成
東京都交通局、京成電鉄(芝山鉄道)、京急電鉄、北総鉄道(千葉ニュータウン鉄道)の様々な車両が入り乱れ、百花繚乱の直通運転を行っている"四直"。その中でも、唯一無二の形態を持つ車両たちが我々を...
四直の異端車たち 3 - 北総鉄道(千葉ニュータウン鉄道)9200形・9800形
東京都交通局、京成電鉄(芝山鉄道)、京急電鉄、北総鉄道(千葉ニュータウン鉄道)の様々な車両が入り乱れ、百花繚乱の直通運転を行っている"四直"。その中でも、唯一無二の形態を持つ車両たちが我々を...
四直の異端車たち 2 - 京急新1000形1367編成
東京都交通局、京成電鉄(芝山鉄道)、京急電鉄、北総鉄道(千葉ニュータウン鉄道)の様々な車両が入り乱れ、百花繚乱の直通運転を行っている"四直"。その中でも、唯一無二の形態を持つ車両たちが我々を...
四直の異端車たち 1 - 都営5300形5327編成
東京都交通局、京成電鉄(芝山鉄道)、京急電鉄、北総鉄道(千葉ニュータウン鉄道)の様々な車両が入り乱れ、百花繚乱の直通運転を行っている"四直"。その中でも、唯一無二の形態を持つ車両たちが我々を...
芝山鉄道3500形 登場
芝山鉄道による壮大なエイプリルフールネタである(違) 芝山鉄道の3月29日付けのプレスリリースの通り、4月1日をもって芝山鉄道の所属車両が変更となった。京成3500形3540編成が芝山鉄道...
最新記事
2025.02.15
新京成8800形8813編成 復刻塗装電車(オリジナル色)が登場
千葉線直通色に続いて旧塗装「茶帯」の8800形も復活! 4月にも京成に吸収合併され、会社の解散を予定している新京成電鉄。N800形と8800形で「お客さまに当社の歴史を振り返り、懐かしさを感じて...
2025.02.10
京成線 4両編成の現況(2025年)
京成線の4両編成の今。京成線にわずかに残る4両編成。弊サイトでは2020年12月にもその運用状況をレポートしたところだが、2022年11月ダイヤ改正におけるワンマン運転開始や新型車両3200形の...
2025.02.05
京成バスシステムKS-7602号車 三菱ふそうエアロスターPJ-MP37JM
1台だけのエアロスター。京成バスシステムKS-7602号車は、2006年式の三菱ふそうエアロスター(PJ-MP37JM)である。俗に「ペタノン」などと言われる独特なスタイルを持つエアロスターの...
- 京成バス
- タグはありません
2025.01.31
新京成N800形 「マイメモリーズトレイン」運転
新京成の78年間の思い出を乗せて。4月1日に予定されている京成電鉄への合併により、まもなく終焉を迎えようとしている新京成電鉄。車両に掲示されているコーポレートロゴが消えたり、駅の案内サインが京成...
2025.01.26
京成AE形 臨時シティライナー「成田山開運号」運転(2025年)
毎年恒例、臨時シティライナー「成田山開運号」。京成電鉄では、臨時シティライナー「成田山開運号」を、大晦日〜翌元日に実施される終夜運転および1月の土休日ダイヤ実施日において運転した。成田山新勝寺へ...