京成8800形 4色カラーで迎えたデビュー40周年の日常
2026.10.15
今年でデビューから40周年を迎えた京成8800形は、いま京成で最もアツい車両のひとつだ。廃車により数を減らしているものの、新京成合併前に新京成が残したジェントルピンク色と2種類のリバイバルカラー、合併後に登場した京成カラーという4色の歴代カラーが揃って走っている。それぞれの装いを、8800形の現状に少し触れながら見てみよう。
京成カラー
京成8800形 8807編成
2025.5.29/前原〜新津田沼
2025年に登場した8800形の最新モード。同年4月に実施された新京成の京成への吸収合併に伴うもので、グレー地に赤と青の帯を巻いた京成カラーの8800形がお目見えすることとなった。8800形自身も、まさかデビュー40周年を目前にして、ジェントルピンクに次ぐ4色目となるカラーリングをまとうことになるとは思っていなかったのでは。
8800以外のもと新京成車でも京成カラーへの塗装変更が順次実施されているが、8800形では車体全体への塗装が必要なことから、塗装変更は全般検査や重要部検査でのタイミングが主。他形式と比べると塗装変更はゆるやかに進んでいる。現時点で京成カラーとなっているのは8807編成と8810編成、8812編成、8816編成で、全編成ともリニューアル済み、千葉線乗入れ対応となっている。
ジェントルピンク
新京成8800形 8806編成
2025.2.21/三咲〜滝不動
2014年に当時の新京成のコーポレートアイデンティティ(CI)の刷新に伴い登場した塗装。白地の車体にジェントルピンクと名付けられた明るいピンク色を配した大胆なカラーリングが採用され、新京成にとっても8800形にとっても大きなイメージチェンジが図られた。このカラーリングは鉄道車両だけでなく、後にバスにも採用されている。
現状における8800形の最多数派となっているが、前述のように8800形の検査出場車は基本的に京成カラーに塗り替えられるため、この塗装はあと1〜2年で消滅する見込みである。現時点でジェントルピンクのまま走っているのは、8802編成と8803編成、8806編成、8811編成、8814編成、8815編成。このうち8811編成が非リニューアル車であるほか、8806編成は千葉線への乗入れに対応していない。
リバイバルカラー(千葉線直通色)
京成8800形 8807編成
2024.11.4/北習志野〜習志野
2006年の新京成線の京成千葉線直通運転開始に伴い登場した塗装で、N800形を模したマルーンのストライプ帯をまいたカラーリングである。オリジナルの8800形から帯のデザインのみを変えたマイナーチェンジ塗装といった格好で、京成線への乗入れに対応した編成のみがこの帯をまとうことを許された。したがって、全ての編成がこのデザインとなったわけではない。
ジェントルピンクへの塗装変更によりいったんは消滅していたが、翌年に吸収合併を控えた2024年、新京成はN800形と8800形に対して同社の歴史を懐かしんでもらうことを目的にリバイバルカラーを実施。7月に8808編成が検査に伴い千葉線直通色となり、8800形のストライプ帯が復活した。心配なのは、8808編成が非リニューアル車ということで、先が長くなさそうなところ。千葉線直通色は8808編成と運命を共にするものとみられるが、はたしていつまで走ってくれるだろうか。
リバイバルカラー(オリジナル色)
京成8800形 8813編成
2025.2.19/京成幕張本郷〜京成幕張
1986年に関東初の本格的VVVFインバーター車としてデビューした、8800形のオリジナルカラーである。アイボリーの地に茶色の帯を巻いたスタイルは、もとは1979年の8000形2次車導入時に採用されたもので、これがそのまま8800形にも引き継がれた格好である。
千葉線直通色と同様にジェントルピンクデザインの登場でいったんは消滅していたが、2024年11月、千葉線直通色のリバイバルカラーに続いてこのオリジナル色もリバイバルされることとなった。編成はリニューアル車かつ千葉線乗入れ対応の8813編成で、本来ではあり得なかったオリジナルカラーの8800形が千葉線を走る光景がリバイバルカラーで実現した。リニューアル車である8813編成そのものはもうしばらく走ることが予想されるが、リバイバルカラーがどうなるかは不透明。
◆ ◆ ◆
歴代の4色カラーが揃い踏むだけでなく、リニューアルの有無や千葉線乗入れの可否など、さまざまな形態を見せている8800形。しかし、こうした日常は長く続かないことが予想される。カラーリングだけを見ても今後京成カラーで統一される方向に向かっているし、新京成の置き土産であるリバイバルカラーもN800形N838編成があっという間に京成カラーとなったことが、京成としてリバイバルカラーを継続させる気がないことを示しているからだ。
多様な仕様についても、3200形の導入により、少なくとも非リニューアル車は1〜2年内で全廃となるのはほぼ確定であろう。となると、8800形はおのずと京成カラーで千葉線乗入れに対応したリニューアル車という形態に収斂していく可能性が高い。これほどのバリエーションに富んだ8800形の日常を楽しむのは、まさに今がラストチャンスなのである。
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