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銚子電気鉄道 2006年夏

2006.11.25

銚子電鉄を訪れてみた。

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銚子電鉄デハ800形 デハ801
2006.9.11/外 川

▲外川駅に佇むデハ800形電車

銚子電鉄が大変な状態になっていることは皆様もご存知かと思う。銚子電鉄は銚子から犬吠方面を結ぶ小さな私鉄線であるが、私は千葉県民でありながら最近初めて乗った。利根川を挟んで銚子の反対側、波崎に野暮用があり、空いた時間を活用して銚子-犬吠間を1往復している。9月のあたまのことだった。

電車は1両編成。吊りかけ駆動の見るからに古い電車。あまり状態の良くない軌道をゆっくりと走っていく。途中駅はこじんまりとしていた。醤油工場の醤油の香り、タブレット閉塞。何とも言えない雰囲気。まるで数十年前にタイムスリップしたかのような感じである。

今や当たり前となった感のクーラーはついていない。9月もあたまとなればまだまだ夏本番で、電車は窓を開けて走っていた。少しでも暑さを和らげるための工夫だろうか、車内に風鈴が飾られている。だが、走り出すと車内に自然と風が通り抜けて、けっこう涼しい。心地よささえ感じる。非冷房の車内で蒸されると思っていたので、これには少し意外だった。

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銚子電鉄デハ800形 デハ801
2006.9.11/犬吠〜外川

▲デハ801 犬吠-外川にて

復路、ある駅に到着すると、何やら黄色い帽子をかぶったちっこいのがたくさんいた。小学生の下校である。彼らは銚子電鉄を使って通学しているのだった。だが、一向に乗ってこない。はて。・・・他のお客さんの降車が一通り済むと、運転士さんの「乗っていいよ~」の声。なるほど、これを待っていたのか。他にも、小学生たちが少し騒がしいと、「うるさいぞ~」と運転士さんの声が掛かるが、小学生は笑ってごまかすのやりとりなど、彼らはもう顔なじみのよう感じだ。

1往復の乗車はたった数十分の出来事だったが、とても雰囲気がよくて、気持ちよかった。また機会があったら、乗ってみようか。

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