京急600形・2100形 20周年を迎えた「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」
2025.07.03
運行開始から20周年を迎えた「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」(京急ブルースカイトレイン)。

京急600形 606編成
2020.11.28/新馬場
京急の車両と言えば赤い車体に白い帯が特徴だが、その中で異彩を放っているのが「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」や「Keikyu Yellow Happy Train」の特別塗装車両である。京急の公式Webサイトで運用が公開されるなどの特別扱いを受けており、単なる色違いの車両という枠を超えて親しまれている。見かけて思わず「おっ」となった方も多いことだろう。
その中でも「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」は、今年で運行開始からめでたく20周年を迎えた。600形606編成の「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」が登場したのは2005年3月のこと。次いで6月には2100形2157編成も青くなり、「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」は600形と2100形の2編成体制になった。特に、1995年度に導入された606編成にとっては、すでに「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」となってからの時間の方が長くなっている。後者の2100形は、2015年3月に2157編成から2133編成にバトンタッチ。現在は606編成と2133編成が「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」となっている。

京急2100形 2133編成
2018.3.7/杉 田
改めて、「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」とは何なのだろうか。当時のプレスリリースによれば、そのコンセプトは「継続的に『羽田空港駅』のPRを実施するためのシンボル電車」ということだった。当時の京急線羽田空港駅は、2002年12月に同空港の第2旅客ターミナルが開業し、乗降客数を順調に増やしていっていた時期にあたる。
そのような状況の中で登場した「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」は、「羽田」=「京急」が一層浸透するような企画として実施されたものだった。主に「旅」をテーマとしたスポンサーへの広告貸切電車として使用することとし、「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」=「旅情報を提案する電車」として親しまれることを企図していた。すなわち、「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」の「青空」は、「羽田空港の空」をイメージしたものだったのである。
なお、「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」は当初、カモメのシンボルロゴを車体に貼り付けていたが、606編成では2019年8月の、2133編成では2018年2月の検査よりそれぞれシンボルロゴの貼付を取り止め。現在では、よりシンプルに車体が青いのが特徴の編成というふうになっている。また、車体の青色にはいつしか「三浦海岸の海」という意味も加わり、広告もより広いテーマのものを扱うようになった。

京急600形「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」 イメージ図
「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」で楽しいのは、広告貸切電車として多彩な表情を見せてくれることだ。606編成の最初の貸切広告であるANAの「チケットレスサービス」・「スマートeサービス」に始まり、さまざまなイベントやキャンペーンのPRの場となってきた。ここで20年分の全てを出すことは適わないが、特徴的だったものをいくつかご紹介して記事を〆る。

京急600形 606編成
2007.4.14/四ツ木

京急600形 606編成
2008.11.29/ユーカリが丘〜京成臼井

京急2100形 2133編成
2016.3.10/八丁畷

京急600形 606編成
2018.3.12/ユーカリが丘〜京成臼井

京急2100形 2133編成
2023.8.1/京急鶴見
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