KSWeb

鉄道やバスなど、公共交通に関するディープな話題をお届けしています。

Article

記事

2019.06.25

京成電鉄では、3月上旬より押上線四ツ木駅においてアニメ『キャプテン翼』の特別装飾を行っている。見に行ってみたのでレポートしてみよう。

X75136.jpg

京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
2019.5.31/**

▲四ツ木駅で実施されている『キャプテン翼』の特別装飾。ここはサッカーのフィールドか? 否、駅のコンコースである
『キャプテン翼』で染まった四ツ木駅

『男はつらいよ』や『こちら葛飾区亀有公園前派出所』などさまざまなコンテンツを擁する葛飾区。サッカーを題材とした漫画『キャプテン翼』も原作者である高橋陽一先生が同区の出身ということで、葛飾区が中心となって四ツ木・立石周辺に『キャプテン翼』に登場するキャラクターの銅像が設置されているところである。そんな縁もあって、このほど四ツ木駅に『キャプテン翼』の特別装飾が実現されることになった。

特別装飾っていったって、せいぜい登場キャラクターを壁に貼り出すくらいのものだろう? と思っていたら、これは大間違い。実際に四ツ木駅を訪れてみると、そこには想像を越える光景が広がっていた。特に改札階は壁から床から天井に至るまで何から何までフルラッピング。自分がサッカーのフィールドに立っていると錯覚させられるかのような空間に仕上がっている。こりゃすげえ。

さらに、駅構内で流れる自動放送音声もアニメ『キャプテン翼』の各キャラクターの声に置換えられているほか、列車接近メロディーとしてアニメのエンディング曲「燃えてヒーロー」を採用するなど、特別装飾を目で見るだけでなく耳でも楽しめる内容となっている。京成線において列車接近メロディーはこれまで導入されたことがなく、今回の四ツ木駅が初めての事例となった。

X75167.jpg

京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
2019.5.31/**

▲駅入口の看板も特別仕様に
X75178.jpg

京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
2019.5.31/**

▲翼くんと岬くんのツインシュートでお出迎え
X75161.jpg

京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
2019.5.31/**

▲コンコース。天井の照明カバーもサッカーボール柄になっていて芸が細かい
X75141.jpg

京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
2019.5.31/**

▲エレベーター付近にはロッカールームを模した空間も。そこに鎮座するのは本企画のオフィシャルサポーターに就任したイニエスタ(等身大)
X75134.jpg

京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
2019.5.31/**

▲階段部分の装飾
X75130.jpg

京成線 四ツ木駅『キャプテン翼』特別装飾
2019.5.31/**

▲ホームにも控えめながら装飾がしてある
四ツ木駅にイニエスタ現る

この『キャプテン翼』特別装飾に関連して、3月4日にはその完成を記念したオープニングセレモニーが開催されている。そして、この企画のオフィシャルサポーターとしてゲストに呼ばれたのは、あの神戸の32億円プレーヤー、アンドレス・イニエスタ・・・! これはすごいとしか言いようがない。いったいいくら金を積んだんだってんだ?! 彼は2018年にスペインの名門クラブであるFCバルセロナを去り、現在はヴィッセル神戸でプレーしているので多少は呼びやすい状況にあったとはいえ、世界屈指の超一流プレーヤーを四ツ木に来させてしまうのだからこの企画の本気度が伝わってくるというものである。

もっとも、イニエスタは『キャプテン翼』の大ファン1)として知られている。彼のオフィシャルサポーター就任は、話題性はもちろんのことファン代表としてもこれ以上ない人選と言えるだろう。イニエスタはこの日の様子を自身のTwitterとインスタグラムで報告しており、合わせて5500万の世界中のフォロワーに四ツ木駅のことが拡散された。四ツ木は世界のYotsugiになったのだ。

  • 1)『キャプテン翼』のアニメ版は世界50ヶ国以上で放映され、イニエスタの母国であるスペインでは『Oliver y Benji』というタイトルで親しまれている。イニエスタだけでなく『キャプテン翼』の影響を受けたプロサッカー選手は国内外問わず多い。

関連記事

京成線 新しい駅スタンプを集めてみた

京成線の駅スタンプを集めてみた。駅スタンプというのがある。駅スタンプとは、その名のとおり駅に置かれている記念用のスタンプのこと。旅の思い出に押印するのもよし、スタンプを集めて回るのもよし、その...

京成線 新しい駅スタンプを集めてみた
京成線 日暮里駅のインターナショナルな案内サイン

京成線では2013年度より各駅における案内サインのリニューアルを行っている。そんな中、2019年3月に更新された日暮里駅の案内サインがずいぶん思い切った内容になっているということで、見に行って...

京成線 日暮里駅のインターナショナルな案内サイン
京成線 市川真間駅が「市川ママ駅」になる

市川真間駅が「市川ママ駅」になる。市川真間・・・60数ある京成線の駅の中でも、独特の響きを持つ駅名だと思う。駅が市川市の真間にあるということでそのまんまの駅名なのだが、連想されるのはやはりママー...

京成線 市川真間駅が「市川ママ駅」になる
京成線 旧博物館動物園駅舎の一般公開

21年ぶりにその閉ざされた扉が開く。2018年11月23日より、京成線旧博物館動物園駅舎の一般公開が実施されている。1997年3月末に営業休止してから初めてとなる同駅舎の一般公開、私も遅れ...

京成線 旧博物館動物園駅舎の一般公開
京成線 日暮里駅ホームドアの動作状況を見る

2018年2月より使用している日暮里駅のホームドア。京成線としては初めてとなるホームドアだが、先日同駅を利用した際にその動作状況を少しばかり見てきたので、レポートしよう。昨今、特に利用者の多い...

京成線 日暮里駅ホームドアの動作状況を見る

最新記事

北総7500形 『鉄道むすめ』コラボヘッドマークを掲出

2人の「まきの」がコラボレーション。北総鉄道では、11月中旬から12月上旬にかけて、7500形7503編成において『鉄道むすめ』ヘッドマークの掲出を実施した。伊豆箱根鉄道とのコラボレーション企画...

北総7500形 『鉄道むすめ』コラボヘッドマークを掲出
東洋バス路線図 2024年12月1日版

当Webサイトでは2024年5月に「東洋バス路線図2024年5月1日版」を公開していたところであるが、本稿において約7ヶ月ぶりとなる改訂版を発行する。東洋バスでは12月1日に路線の改廃を含む...

東洋バス路線図 2024年12月1日版
北総線 西白井駅で『ウマ娘 プリティーダービー』特別装飾を実施

「ウマ娘」たちが北総線西白井駅を駆ける。北総鉄道では、10月中旬より西白井駅において『ウマ娘 プリティーダービー(以下、ウマ娘)』の特別装飾を実施している。『ウマ娘』とは、株式会社Cygames...

北総線 西白井駅で『ウマ娘 プリティーダービー』特別装飾を実施
「都営フェスタ2024 in浅草線」開催

5年ぶりの祭典。11月30日、東京都交通局馬込車両検修場で車両基地公開イベント「都営フェスタ2024 in浅草線」が開催された。三田線の志村車両検修場と交互で概ね2年に1度に開催されるイベント...

「都営フェスタ2024 in浅草線」開催
京成電鉄 モーニングライナー・イブニングライナーの特急料金を改定

京成線、モーニングライナーとイブニングライナーを実質値上げ。11月23日、京成電鉄では京成本線で運行している座席指定制の特急列車モーニングライナーとイブニングライナーの特急料金の改定を実施した...

京成電鉄 モーニングライナー・イブニングライナーの特急料金を改定