2012.11.08
身近なところにも国鉄型車両が走る線区があった。
というわけで、久留里線である。木更津から上総亀山間の約30kmを走るこの路線もまた、国鉄型の車両が現役で走る路線であり、国鉄車王国・房総を構成する重要な一員であった。そんな国鉄車王国も長くは続かない。2005年12月に183系が定期特急運用を外れ、2011年9月には長い間房総ローカルの主役であった113系も退役。そして、残された久留里線の国鉄キハ群も12月1日をもって引退を迎える。
こんなに身近なところに国鉄型の車両が走っていながら、撮影で訪れた回数はたったの1回となってしまった。これらのキハに塗られた久留里線塗装があまり好きではなかったためだが、2009年よりキハ30形3両が国鉄色にリバイバルされ、翌2010年の春にこの3両が特別に連結運転を実施するのを撮影したのが最初で最後である。そのため、久留里線のキハ30の撮影、と言うよりは国鉄色のキハ30の撮影といったほうが適切かもしれない。しかしながら、久留里線にキハ30が残っていなければ実現しなかったわけであり、国鉄色のキハ30の撮影という機会を与えてくれたのは久留里線サマサマである。
国鉄型キハの引退に合わせて、12月1日より新型のキハE130系100番代がデビューするが、奇しくもキハ30と同じ3扉のロングシート車となっている。日本各地で見られたというキハ35系のコンセプトが久留里線で細々と受け継がれる。
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