京成3000形 「質実さと実用本位」を貫いた20年
2023.02.19
デビュー20周年を迎えた京成3000形。
京成3000形 3006編成
2021.9.20/京成幕張本郷〜京成幕張
成田スカイアクセス線用に導入された3050番台の車両を含めると総勢326両、京成車両群の6割近くを占める3000形。そんな3000形は、2023年2月1日にデビュー20周年を迎えた。2002年度から2018年度まで17年もの長期にわたり導入されたにもかかわらず仕様がほとんど変わらなかった3000形は、京成車の伝統である質実さや実用本位といった点をみごとに体現している。3000形の20周年を記念して、その20年を簡単に振り返ってみよう。
最初の6年で152両の大量増備(2002年度〜2007年度)
2003年2月1日のA13運行。終日にわたり京成本線特急として走り回るこの運用に、デビュー初日の3001編成は入った。「走行音は面白くないし、特徴もあまりない車両だな・・・」。この日、私は昼過ぎに3001編成の初乗車を果たしているが、走り始めた新型車両に対してそんなような感想を抱いたことを思い出す。
3000形導入の目的は、とにかく老朽化した経年の車両を淘汰することであった。2002年度当初の状況では3200形(88両)と3300形(54両)がともに全車健在で、いわゆる赤電世代の見た目も古い車両がまだまだ大量に走っていたのである。3700形のようなチンタラした導入ペースでは、置き換えはとうてい追いつかない。短期間で多くの車両を導入する、それが3000形に課せられた使命であり、それに耐えうる車両であることが求められた。
となれば、技術的に手堅く、コスト的にも無理をしない車両ができあがるのは半ば必然のこと。3000形がきわめて実用本位なのは、まずはこのあたりの状況がそうさせたと言えるだろう。それは初年度から一挙32両もの大量導入を可能にし、その後も3000形の導入はかなりのハイペースで進められた。2007年度まで毎年度24両ずつという今となっては考えられない量の新車が入ってきた。
京成3000形 3001編成
2020.11.30/船橋競馬場〜谷津
2007年度までの6年間で導入した車両は152両に及び、この時点で既に3000形は京成での最大勢力になっていた。この間に置き換えられたのは、3150形16両(北総7050形としてリースしていた分)、3200形88両(北総7250形としてリースした分を含む)、3300形14両、3500形(未更新車)24両。車両の陣容は大きく変わり、なにより若返った。これまで親しんだ車両が次々と消えていくのは残念だったが、3000形によって接客のレベルが格段に向上したのは紛れもない事実である。
京成グループ標準車両としての3000形
3000形にはもうひとつ、京成グループ標準車両としての顔があった。3000形の導入が始まった2000年代初頭は、国や車両メーカーが中心となって鉄道車両の標準化が進められた時期と重なる。京成においてもこの流れに沿ってグループ全体で標準仕様の車両を導入しようということで、3000形をベースとした車両が2005年度に北総7500形と新京成N800形、2012年度に千葉ニュータウン鉄道9200形としてそれぞれ導入された。3000形は京成グループ標準車両として会社の枠を超えて活躍の場を広げていった。
北総7500形 7501編成
2006.2.1/京成高砂
新京成N800形 N838編成
2012.9.21/京成高砂
これらの車両は、N800形に新京成独自の仕様が一部盛り込まれていたほかは3000形とほとんど同一仕様であり、実質的には3000形の色違いであった。正直なところ乗ってしまえばほとんど3000形と同じなのだが、高砂の複々線などで色違いの車両が行き交う光景は見ていて楽しい。
N800形はデザイン変更も行われているし、3050形も含めてこれだけカラーバリエーションを展開している私鉄の車両はなかなかないのではと思う。ぜひともこれら色違いの車両たちが一堂に会したところを見てみたいものだが、京成トラベルサービスさん、なんとかお願いしますぅ〜〜。
北総9200形 9201編成
2021.2.13/新鎌ヶ谷〜西白井
(つづく)
- 京成
- タグはありません
関連記事
2023.04.01
京成3000形 「質実さと実用本位」を貫いた20年 その2
2023年2月、京成3000形はデビューから20周年を迎えた。3000形の20周年を記念して、その20年を簡単に振り返ってみよう。その2。2007年度までの大量導入から少し間を置くこと1年半...
- 京成
- タグはありません
2023.01.06
京成3500形 走り続けて50周年
走り続けて半世紀。京成電鉄における最古参の車両として走る3500形。そんな3500形は2022年12月、めでたくデビュー50周年を迎えた。1972年12月26日に竣工(入籍)した3504編成...
- 京成
- タグはありません
2022.07.23
京成3000形 「京成グループ花火ナイター号」(2022年)
今年も夏がやってきた。京成電鉄では、7月中旬より「京成グループ花火ナイター号」の運転を行っている。8月13日にZOZOマリンスタジアムで行われる千葉ロッテマリーンズvs北海道日本ハムファイターズ...
2022.07.13
京成3000形 「シャオシャオ・レイレイお誕生日記念」ヘッドマーク
シャオシャオ、レイレイ、お誕生日おめでとう。上野動物園で双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」「レイレイ」が誕生してから早1年。6月、「シャオシャオ」「レイレイ」は満1歳のお誕生日を迎えた...
2022.07.03
京成3050形 車内のLCD案内表示器を更新
京成3050形の車内LCD案内表示器に変化。列車内における案内の手段として、LEDのスクロールなどによる案内表示からよりたくさんの情報が一度に伝えられるLCDが主流になって久しい。京成の通勤型...
最新記事
2026.05.05
京成線 市川真間駅が「市川ママ駅」になる(2026年)
市川真間駅が「市川ママ駅」になる。京成電鉄と京成バス千葉ウエストでは、4月下旬より市川真間駅と同バス停において「市川ママ駅」特別装飾を実施している。駅名の読みが「いちかわまま」であることに...
2026.04.30
京成3000形・8800形 「松戸線開業1周年記念」ヘッドマーク
松戸線開業1周年。京成電鉄では、4月1日より「松戸線開業1周年記念」ヘッドマークの掲出を行った。4月1日に松戸線が京成の路線として開業してから1周年を迎えたことを記念して実施している「松戸線開業...
2026.04.25
芝山鉄道 3600形3668編成が登場
3600形3668編成が芝鉄車になる。芝山鉄道3500形3540編成の引退に伴い、3代目となる芝鉄車がお目見えしている。新たに芝鉄車として京成よりリースされたのは、3600形で唯一のVVVF...
2026.04.20
Osaka Metro御堂筋線 シン・シャンデリアコレクション 番外編 - 森ノ宮駅の旧シャンデリアたち
Osaka Metro御堂筋線の新たなシャンデリアコレクション。番外編。大阪都心を南北に縦断するOsaka Metro御堂筋線では、特に最初期に開通した梅田〜心斎橋の各駅において大阪を走る初めて...
2026.04.15
京成グループ 車両の動き(2025年度)
京成グループにおける2025年度の車両の動きをまとめてみよう。車両の新造については、2024年度にデビューを飾った新型車両3200形を6両編成2本、12両導入した。3208編成が日本車両製である...
- 京成
- タグはありません









