2020.08.11
京成3400形に初の廃車が発生。
京成電鉄では今年度、新型車両となる3100形を2編成導入する予定となっているところだが、3153編成の導入に伴い3400形3408編成がこのほど運用を離脱、廃車になった模様である。最終運用は8月9日のA25運行であった。現在、同編成は解体・搬出を前提として、3658編成と同様に宗吾車両基地内に留置されている状態になっている。3400形に廃車が発生するのは初めてのことで、3408編成がその第1号になってしまった。
興味深いのは、3688編成を延命させた上で3408編成が廃車になった点だ。3688編成は先日にも重要部検査を施工して出場し、廃車を逃れたばかりだった。普通に考えれば、2016年度より廃車が進行している3600形の方が先に淘汰されてもおかしくないはず。言わば、3408編成が3688編成の代わりに廃車になったようにも見える。この車両の動きには、はたしてどういう意図があるのだろうか。
ポイントは、3688編成が6両編成になったことにあると思われる。現在、京成では車両に対するデジタルSR無線の設置工事が絶賛進行中であり、予備車はその役回りとして時に8両編成から6両編成になることが求められる。このような状況の中で、2018年度、2019年度と6両編成化の実績のある3600形と、そうでない3400形1)、どちらが選択されるかと言うと・・・? 3688編成を残して3408編成を廃車とした裏には,そのような事情があったのではないかと推察される。
- 1)3400形も3600形と同様に中間の2両を抜いて6両編成として走ることは可能である。実際に、登場当初の3400形は6両編成だったし、8両編成化以降もさまざまな理由で一時的に6両編成で運用に入ることがあった。しかし、やはり直近で6両編成化の実績のある3600形に軍配が上がったものとみられる。
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