2010.01.19
69Hの日中における羽田空港〜北総線方面系統の送り込みを兼ねたものとして、12連特急の設定があった。金沢文庫〜品川間で前に4両増結の669H特急青砥行である。この頃、朝ラッシュ時における1000形の12連はB快特でよく見られていたが、特急の12連というのはこの列車だけであり、夕方に運転されていた1705Cともども貴重な1000形の12連特急であった。
車両運用としては、久里浜方の8連はそのまま羽田空港〜北総線方面の運行系統に推移するが、他方、品川方の増結車4両は品川で解結の後、折返しで同じく1000形で運用されていた53Hの増結車となっていた。すなわち、品川駅で増解結する1000形の増結車運用が1本だけ残っていた格好である。しかし、他の形式と混結できない1000形はダイヤ乱れ時のネックになりそうなことは想像に難くなく、早々に置き換えが必要とされた。
69Hから1000形を置き換えるには53Hも同時に置き換えなければならず、8連2本の新車が必要となる。このような事情から、次のような方法が採られた。新車が1本導入された時点で夕方の63Hから一時的に1000形を離脱させ、新車が2本揃ったときに朝の53Hと69Hを置き換えた(このときに63Hを1000形の運用に戻す)。夕方の63Hが一時的に1000形の運用でなくなり、後に突如として1000形の運用に戻ったことがあったが、このような事情があったものと推察される。69Hから1000形を離脱させることは、品川で1000形の増解結を解消するためでもあった。
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