2015.03.18
そう言えばこれも国鉄型だったよなあということで(?)、JR九州の筑肥線・福岡市営地下鉄線直通用の103系1500番台である。
個人的にいかんせんあまり国鉄型という感じを受けないのだが、そもそも私のようないち関東住民にとって馴染みが薄い、国鉄型と言っても製造されたのは1982年という国鉄末期、Designed by ドーンデザイン研究所の厚化粧あたりが原因なのだろうか。そして103系と言っても、関西圏で走っているようなコテコテの103系(?)ではない。103系1500番台の製造当時、国鉄では既に界磁チョッパ制御の201系の実績があったが、筑肥線という走行線区の特性上抵抗制御が採用されたということのようで、実態は201系の車体に103系の制御方式を組合せたような感じ。抵抗制御方式の通勤型車両だから103系を名乗っているにすぎないのだと思う。実際に乗ってみると、車内の様子、ドアエンジン、ブレーキの緩解音、コンプレッサーあたりまでは201系で、走りだすと103系の音がするという、103系と201系との折衷様で何とも不思議な車両だと印象を受けた。
そんな103系1500番台だが、西日本新聞等の報道によると3月12日をもって6両編成の運用を終了、福岡市営地下鉄への乗入れは終了してしまったようだ。JR九州から103系1500番台置換え用の305系6編成の新造の発表がなされたのが昨年の7月31日、それから305系は2月5日にめでたく営業運転を開始したと思ったら、あれよあれよという間に6編成が出揃ってしまった格好だ。確かに、福岡市営地下鉄は本来ワンマン運転のはずなのに103系1500番台のために車掌の乗務が必要だったり、車両のトイレがぶっ壊れて列車が運休になったりと、JR九州は福岡市交通局に迷惑をかけまくっていたわけなので、早急に運用撤退させるのが仁義というものなのだろう。身近な事例を挙げるのは恐縮ながら、都営浅草線においても抵抗制御車は近々基本的には淘汰される予定であるが、まさか先を越されるとは予想外であった。これで、抵抗制御車の走る日本の地下鉄は、阪急からの乗入れがある堺筋線だけだろうか。
6両固定編成は全編成が運用離脱ということだが、3両編成のほうはもうしばらく筑前前原以西で走るようである。しかし、これもいつまで持つか・・・。
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