KSWeb

鉄道やバスなど、公共交通に関するディープな話題をお届けしています。

Article

記事

2015.03.23

京成3000系列"赤電"、終焉へ。

D24200.jpg

北総7260形 7268編成
2015.3.22/関 屋

▲さよなら運転で京成本線上野へ初入線となった北総7260形

3月22日、北総7260形のさよなら運転が実施された。運転区間はなんと、印西牧の原〜京成本線上野間の1往復。北総車の上野入線は「ほくそう春まつり」の開催に合わせて運転される臨時特急「ほくそう春まつり号」で何度か実績があるが、7260形の上野入線は初めて。「ほくそう春まつり号」では実現しなかった7260形の上野入線をさよなら運転でやってしまおうってわけで、北総鉄道は最後の最後でとんでもないものをぶっこんできたもんである。

そして、今回の7260形のさよなら運転では、往路も営業運転としたところも大きなトピックであろう。これによって、7260形、というより北総車として初めてとなる特急上野行が運転されることとなった。北総線から京成本線上野方へ直通する営業列車(列車番号の変わらない営業列車)も史上初のはずである。さらに、復路の特急印西牧の原行も行先種別の組合せとして京成線と北総線内では初めての運転。いちおう本題は7260形のさよなら運転ということのはずなのだが、あれやこれやと初ものが盛られまくって、何だかこれがさよなら運転であるということを忘れさせてくれるような強烈な列車であった。

D24211.jpg

北総7260形 7268編成
2015.3.22/印西牧の原

▲多くの客を乗せて終着駅印西牧の原に入線
D24134.jpg

北総7260形 行先表示「特急印西牧の原」(側面)
2015.3.22/**

▲「特急印西牧の原」の行先表示

このほか、抽選によって当選した方々限定の撮影会の開催と、これに伴う貸切列車も運転された。貸切列車は、撮影会参加者の印旛車両基地→印西牧の原駅の移動(→解散)と7260形の体験乗車(今さら体験乗車というのもちょっと謎なのだが、ほかに言いようが無かったのだろう)を兼ねたものだが、これが正真正銘7260形の最後の営業運転となっている。印西牧の原〜矢切間を「臨」表示で1往復して、この日の7260形に関するイベントは全て終了となった。

D24257.jpg

北総7260形 7268編成
2015.3.22/新鎌ヶ谷

▲最後の営業列車は「臨」表示で運転

◆ ◆ ◆

さよならイベントを終えた7260形であるが、翌23日に宗吾車両基地へ回送、京成へ返却され、廃車となっている。2006年3月より9年間北総鉄道で活躍した7260形が形式消滅しただけでなく、これをもって京成3000系列"赤電"は全車が引退となった。

なお、7268編成の代替は京成3700形3748編成となり、北総7818編成としてリースすべく宗吾車両基地で整備を実施。同編成は24日に印旛車両基地に回送され、翌25日に北総車として営業運転を開始した。

関連記事

惜別 北総鉄道7260形

2015年2月をもって廃車となった北総鉄道7260形。そんな7260形を追悼して、7260形の写真特集をお送りする。4直を走る車両の中でも人気が高かったと思われる7260形、1本のみの珍車両...

惜別 北総鉄道7260形
京成グループ 車両の動き(2014年度)

年度末ということで、2014年度の車両の動きをまとめてみよう。今年度は3000形の10次車となる8両編成2本(3029編成:総合車両製作所(J-TREC)製、3030編成:日本車両製)が新造され...

京成グループ 車両の動き(2014年度)
北総7260形の特急西馬込行走る

普段とは違う朝の光景。4月11日、北総720形7268編成が31Nに充当された。通常、31Nは7260形の入る運用ではないが、何らかの都合で充当された模様。印旛車両基地からの出庫列車である...

北総7260形の特急西馬込行走る
北総7260形の普通押上行走る

真夏の夜の珍事。8月14日、北総7260形7268編成が21Nに充当された。この日の7268編成は520N特急羽田空港行から充当されていた模様で、通常は7268編成が入らない21Nを最初から...

北総7260形の普通押上行走る
北総7260形の普通矢切行走る

老兵、齢44にもなって夜遊びしたい盛りである。11月22日、北総7260形7268編成が25Nに充当された。この運用、北総線の上り終電車でそのまま車庫外で滞泊をする普通矢切行(2324N)を...

北総7260形の普通矢切行走る

最新記事

2025.04.15

京成グループ 車両の動き(2024年度)

京成グループにおける2024年度の車両の動きをまとめてみよう。2024年度の車両の動きの目玉は、やはり3100形以来6年ぶりの新型車両となる3200形が登場したことであろう。今年度は日本車両製の...

  • 京成
  • タグはありません
京成グループ 車両の動き(2024年度)

2025.04.10

京成電鉄 松戸線が開業

Hello! Matsudo Line 4月1日、京成電鉄は新京成電鉄の吸収合併を実施した。これに伴い、新京成線は同日より京成松戸線として運行を開始。1947年12月に新津田沼〜薬園台で産声を...

京成電鉄 松戸線が開業

2025.04.06

京成3000形 「桜に染まるまち、佐倉」ヘッドマーク(2025年)

今年も桜に染まるまち、佐倉。京成電鉄では、3月中旬より3000形において「桜に染まるまち、佐倉」ヘッドマークの掲出を行った。同社と佐倉市が毎年この時期に実施している観光キャンペーン「桜に染まる...

京成3000形 「桜に染まるまち、佐倉」ヘッドマーク(2025年)

2025.03.31

新京成線 新津田沼駅の0キロポスト

歴史の証人。まもなく終わりを迎える新京成線。そんな同線の歴史を開業から見守り続けてきたものがある。新津田沼駅に設置されている、0キロポストだ。新京成線の距離上の起点が、ここ新津田沼にあることを...

新京成線 新津田沼駅の0キロポスト

2025.03.28

京成3500形 3556編成など6両が営業運転終了

京成3500形に廃車が発生。新型車両3200形の導入に伴い、3500形に廃車が発生している。廃車となったのは、3556〜3553と3552、3551で、導入された3200形と同数となる6両...

  • 京成
  • タグはありません
京成3500形 3556編成など6両が営業運転終了