タイ バンコク交通見聞 2016年秋 3 - MRTパープルラインに乗る その2
2017.11.15
昨年の秋に訪れたバンコクで開通したばかりのMRTパープルラインに乗ってきてみたので、そこらへんのことをレポートしたいと思う。後編。(前編はこちら)
バンコクMRT タオプーン駅のホーム
2016.10.24/**
パープルラインのバンコク側の今のところの起点となっているタオプーン駅はブルーラインとの接続駅。パープルラインもブルーラインも地上区間はBTSスカイトレインと同じく幹線道路の直上に建設されており、道路上で十字型にパープルラインとブルーラインが立体交差するタオプーン駅はまさに要塞駅といった様相である。バンスー駅からの無料シャトルバスはその要塞駅の足元に到着。エスカレーターで駅に入っていくが、すでに人がまばら。大丈夫かこれ。
ホームに上がるとちょうど列車が到着したところであった。おお、人がいる! 人がいるではないか! それなりに利用があるのだな。折返しのクロン・バンパイ行も、タオプーンの時点では座席が5割埋まった状態で発車。ガラガラということを聞いていたので、思っていたよりも乗っているという印象であった。しかし、その喜び(?)はつかの間。当たり前だが郊外方面に進むにつれて乗客は減る一方、ノンタブリー・シビックセンター駅を過ぎた頃には1両で、終点のクロン・バンパイ駅の時点では編成全体で片手で数えられる程度であった。こういうのをガラガラと言うのだろうか・・・言うんだろうなあ。
列車は幹線道路上に建設された高々架上を進んでいく。パープルラインは今のところ全区間が高架で、ブルーラインのほとんどの区間が地下であるのとは対照的だ。BTSスカイトレインも幹線道路上の高架を走るが、スカイトレインが都心部に林立した高層ビルの隙間を縫っていくのに対し、郊外を走るパープルラインは周辺の建物も低く、見晴らしがたいへんよくて気持ちがいい。バンコクのベッドタウン化が進むノンタブリーの様相を観察するにはちょうど良さそう。
ということで、タオプーンから乗って35分、終点のクロン・バンパイに到着。クロン・バンパイ駅の周辺には何もないので、さっさと折返して帰ってきた。
バンコクMRT クロン・バンパイ駅の外観
2016.10.24/**
バンコクMRT クロン・バンパイ駅のコンコース
2016.10.24/**
バンコクMRT ウォンサワン駅のホーム
2016.10.24/**
バンコクMRT パープルライン車両基地
2016.10.24/**
◆ ◆ ◆
さて、乗客が少ない理由はいくつか指摘されている。まずはやはり都心方面への接続の悪さであろう。タオプーンで接続予定のブルーラインもこの時点ではまだ開通しておらず、ブルーラインに乗り継ぐ場合は無料シャトルバスを利用する必要があった。現在ではブルーラインのバンスー〜タオプーン間が開通し、パープルラインはブルーラインと接続しているが、ブルーラインはバンコクの東側へ大きく回って都心に向かう路線であり、都心方向への短絡ルートを採るのであればバンスー駅で国鉄へ、チャトチャック公園駅でBTSへなどの乗換えを強いられる。
加えて、運賃が高いらしい。運賃が高い上に都心方向にも直通しないのであれば、多少時間がかかっても運賃が安くて都心に直通するバスを利用してしまいたくなるところであろう。ただし、運賃については開業して早々の2016年9月に値下げしたのに加え、2017年3月からは土日に限っては全線均一15バーツという出血大サービスが実施されているようなので、多少はマシな状況になっている模様。ここらへんのフットワークの軽さはさすがというべきか。
もっとも、現在では日中時間帯でも混雑の激しいBTSの2線も最初はこんな感じだったようなので、パープルラインの閑散っぷりも時間が解決してくれることであろう。パープルラインの都心方向への延伸やバンコクの経済成長に伴う沿線の開発が進めば乗客は増えていくはずである。そういう意味では、現在ではだいぶ持て余している3両編成も将来的にはそれで大丈夫なの? と逆に心配にならないでもないところ。
◆ ◆ ◆
走行音を録ってきたので掲載する。VVVFインバーターは東芝製。
バンコクMRT1002 Bang Son→Wong Sawang
バンコクMRT1002 Bang Krasor→Yaek Nonthaburi 1
バンコクMRT1002 Talad Bang Yai→Khlong Bang Phai
関連記事
2017.12.01
タイ バンコク交通見聞 2016年秋 4 - 建設中のバンスー新ターミナル駅
MRTパープルラインを1往復し、シャトルバスでバンスー駅に戻ってきた。そのついでにタイ国鉄のバンスー駅を少しばかり観察。タイ国鉄のバンスー駅は、巨大な車庫や貨物駅も併設するタイ国鉄の要所のひとつ...
2017.10.23
タイ バンコク交通見聞 2016年秋 2 - MRTパープルラインに乗る
昨年の秋に訪れたバンコクで開通したばかりのMRTパープルラインに乗ってきてみたので、そこらへんのことをレポートしたいと思う。2016年8月6日に開通したパープルラインは、MRTとしては...
2017.09.30
タイ バンコク交通見聞 2016年秋 1 - バンコク都バス モーチット2車庫
ちょうど1年前のことになってしまったのだが、タイに行ってきましたよっ。バンコクを中心にブラついてきたので、例によって備忘録的にあれこれ記していきたいと思う。さて、今回はバスネタから。前回の...
2015.08.30
タイ 灼熱のバンコク交通見聞 6 - バンコクのバスあれこれ2
バンコクの交通見聞、前回に引き続き戦勝記念塔の大ロータリーにて撮影したバンコクのバスをご紹介。直営エアコンバス(ユーロ2バス) BMTA直営のエアコンバスである。1998年から2000年代初頭に...
2015.07.31
タイ 灼熱のバンコク交通見聞 5 - バンコクのバスあれこれ
というわけで、バンコクでも適当にバスを撮ってみた。帰りの飛行機までの時間調整を兼ねてバンコクの交通における要所の1つ、戦勝記念塔(Victory Monument)の大ロータリーに行ってみた...
最新記事
2026.06.03
京急1000形 23次車(1702編成・1703編成)が登場
京急1000形1702編成と1703編成が登場。京急電鉄では、2025年度の新造車として1000形8両編成を2本導入した。1702編成が2月10日より、1703編成が3月27日よりそれぞれ営業...
- 京急
- タグはありません
2026.05.28
京成電鉄「2026年度 鉄道事業設備投資計画」を読む
今年も春の大型連休が終わり、鉄道各事業者から設備投資計画が発表される季節がやってきた。京成電鉄でも20日に発表があったところなので、これを読んで今後の動きを探ってみよう。2026年度における鉄道...
2026.05.22
バンコクBTS スカイトレインを走る車両たち
バンコクBTS、スカイトレインを走る車両たち。1999年にタイの首都バンコクの都市鉄道として、初めて開業したBTS(バンコク・スカイトレイン)。開業当初はスクンビット線モーチット〜オンヌットと...
2026.05.16
京成線 駅別乗降人員ランキング(2025年度)
2025年度の京成線の乗降人員ランキング! 京成線の全91駅において、どの駅の利用が多いのか少ないのか。京成電鉄が毎年公表しているデータを基に、2025年度の駅別乗降人員をランキング形式で見て...
2026.05.11
京成バス千葉セントラル2741号車 「ふなっしー号」のその後
京成バス千葉セントラル2741号車、「ふなっしー」号のその後。その車両番号がきっかけとなり、「ふなっしー」号として船橋市の非公認キャラクター「ふなっしー」のラッピングをまとって走った京成バス...
2026.05.05
京成線 市川真間駅が「市川ママ駅」になる(2026年)
市川真間駅が「市川ママ駅」になる。京成電鉄と京成バス千葉ウエストでは、4月下旬より市川真間駅と同バス停において「市川ママ駅」特別装飾を実施している。駅名の読みが「いちかわまま」であることに...










