2022.02.25
京成線ではまもなくダイヤ改正が行われる。ダイヤ改正直前というわけで、恒例としている消えてしまう珍列車をご紹介しよう。

京成3100形 3153編成
2021.6.26/四ツ木
- [土休日]1808K 快速特急羽田空港行
- 始発:京成高砂1826 → 終着:羽田空港第1・第2ターミナル1924
- ダイヤ:2019.10.26改正
- 備考:押上からエアポート快特、泉岳寺からエアポート急行
土休日1808Kレは快速特急羽田空港行である。快速特急羽田空港行そのものは特に珍しい存在ではないが、この列車のポイントは列車番号が示すとおりアクセス特急専用車の担当となってこと。アクセス運用の快速特急羽田空港行はこの1本のみで、オレンジ色の3050形あるいは3100形で見られる珍列車となっていた。列車が登場したのは2019年10月ダイヤ改正でのことだが、残念ながらわずか2年で消滅することになった。
運用としては、午前中に高砂検車区に入庫してた09K運行の再出庫列車となっている。なぜこのタイミングで09K運行が再出庫するかというと、19時台以降の夜間時間帯、アクセス特急が西馬込発着主体となるため。羽田空港発着となる日中時間帯には2本の京急車がアクセス運用に入っている(59H運行、71H運行)が、これらをそのままアクセス運用で使い続けると車両を京急側に返すタイミングを失ってしまう。そこで、19時台に京急車をアクセス運用から引っ込めて、代わりに京成車を出していたというわけだ。
日中時間帯の快速特急羽田空港行であれば、押上からエアポート快特、泉岳寺から快特となって折返し青砥行で戻ってくるが、この列車に限っては泉岳寺からエアポート急行になって、羽田空港到着後成田空港行として折返す。日中時間帯から夜間のダイヤに移行するタイミングで生じるダイヤのイレギュラーパターンを利用する格好で、うまい具合に青砥・京成高砂発着の快速特急から成田スカイアクセス線の運行系統にスライド。アクセス特急羽田空港行から折返し京成高砂行となって入庫する平日1007Kレ(〜1107Kレ)の逆パターンとも言えるが、なかなかスマートな出庫の仕方だと思う。
なお、今回のダイヤ改正では羽田空港〜青砥・京成高砂を快特〜エアポート快特〜快速特急で走る運行系統にも変化が生じ、種別が格下げされて泉岳寺〜青砥・京成高砂を各駅停車で走るようになる。押上線内の快速特急運転を三崎口・京急久里浜発着の列車に譲る形で、青砥・京成高砂発着の快速特急羽田空港行も過去のものとなる。
関連記事
四直珍列車研究 120 - 平日 1239N・1439N
北総車の快特青砥行が初登場。平日1239Nレ・1439Nレは、北総車で運転される快特青砥行である。2022年2月ダイヤ改正で設定されたもので、北総車の快特青砥行は平日に2本だけ見られる珍列車と...
四直珍列車研究 118 - 土休日 1846b
ヤツは時刻表に2回現れる。土休日1846bレは、京成本線を走る珍列車である。この列車の面白さは時刻表に表れている。まずは京成時刻表を確認してみよう。時刻表で1846bレを探すと2本の列車が...
四直珍列車研究 117 - 平日 1730T
京成本線を走る都営車の特急が12年ぶりに復活。平日1730Tレは、都営車で運転される特急西馬込行である。都営車の特急西馬込行は朝のラッシュ時間帯に北総線からの列車が何本か設定があるが、京成本線を...
四直珍列車研究 116 - 土休日 回1070・回1072
蒲田ローカル廃止に伴う回送列車。回1070・回1072は、土休日に設定されている定期回送列車である。2021年3月ダイヤ改正で新設された列車で、運転区間はいずれも京急川崎→神奈川新町となっている...
四直珍列車研究 115 - 土休日 2373K
2ヶ月間だけ走った浅草橋行。京成車編。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い政府より1月8日に発出された2回目の緊急事態宣言では、夜間の外出抑制のため各線で終電の繰り上げが実施されることに...
最新記事
2025.04.15
京成グループ 車両の動き(2024年度)
京成グループにおける2024年度の車両の動きをまとめてみよう。2024年度の車両の動きの目玉は、やはり3100形以来6年ぶりの新型車両となる3200形が登場したことであろう。今年度は日本車両製の...
- 京成
- タグはありません
2025.04.10
京成電鉄 松戸線が開業
Hello! Matsudo Line 4月1日、京成電鉄は新京成電鉄の吸収合併を実施した。これに伴い、新京成線は同日より京成松戸線として運行を開始。1947年12月に新津田沼〜薬園台で産声を...
2025.04.06
京成3000形 「桜に染まるまち、佐倉」ヘッドマーク(2025年)
今年も桜に染まるまち、佐倉。京成電鉄では、3月中旬より3000形において「桜に染まるまち、佐倉」ヘッドマークの掲出を行った。同社と佐倉市が毎年この時期に実施している観光キャンペーン「桜に染まる...
2025.03.31
新京成線 新津田沼駅の0キロポスト
歴史の証人。まもなく終わりを迎える新京成線。そんな同線の歴史を開業から見守り続けてきたものがある。新津田沼駅に設置されている、0キロポストだ。新京成線の距離上の起点が、ここ新津田沼にあることを...
2025.03.28
京成3500形 3556編成など6両が営業運転終了
京成3500形に廃車が発生。新型車両3200形の導入に伴い、3500形に廃車が発生している。廃車となったのは、3556〜3553と3552、3551で、導入された3200形と同数となる6両...
- 京成
- タグはありません